【脱・初心者向け】ちょっぴり専門的なケーブルのお話

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  1. マイクケーブルのことをもうちょっと詳しく知りたい。
  2. 2番ホット、3番ホットってなに?
  3. いろいろ原因は潰しているのになぜかノイズ問題が解決しない。

マイクロフォンとオーディオインターフェイスを接続する方法について知りたい方はこちらの記事。

【初心者向け】オーディオインターフェイスとマイクを繋げる方法

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます

ヒーリング音響専門ブランド

実はXLRには二種類ある

XLRには実は二種類あるんです。

Blackmagic Pocket Cinema Cameraシリーズを初めとした専門的な映像機器などには、ミニXLRというものが付いており、コンデンサーマイクを直接カメラに差し込んで使うことができます。

もう一度言うよ!何度でも言うよ!カメラにマイクを挿さないで!

しかし、通常のXLRとミニXLRの二種類という訳ではないんです。

写真を見ると何か気になりませんか?

端子の奥深くに数字が割り振ってあるのがわかると思います。

これは一体なんなのか?

実はこれら3つのピンはそれぞれ役割があるんです。

      
  1. GND (グラウンド):基準電圧
  2.   
  3. HOT (ホット)  :正相の信号
  4.   
  5. COLD(コールド) :逆相の信号

2番ホットの割り当て

さて、GND, HOT, COLDと機能がありますが、2番HOTは次のように、2番ピンに正相信号が割り当てられています。

1番ピン:GND(グラウンド)基準電圧
2番ピン:HOT(ホット)正相信号
3番ピン:COLD(コールド) 逆相信号

ポイントちなみに現在国際標準はこの2番ホットとされていますが、現在でもアメリカ式と言われる3番ホットが使われることもあります。

3番ホットの割り当て

  • 1番ピン:GND(グラウンド)基準電圧
  • 2番ピン:COLD(コールド)逆相信号
  • 3番ピン:HOT(ホット)正相信号

3番ホットはアメリカ式、2番ホットはヨーロッパ式と言われています。

基本的に今普通に発売されている機器は2番ホットになっていますが、例えばビンテージ物のマイクロフォンなどを使用する場合3番ホットになってきます。

その場合、機器が壊れたりすることはありませんが、音源は逆位相の状態になります。

ポイントだいたいのDAWソフトではこの逆位相を修正する機能が搭載されていますが、ソフトによって違うので当講座では割愛とさせていただきます。

どうしても3番ホットで録音したい場合

父から受け継いだビンテージマイクがある。

どうしてもこのマイクじゃないとダメ。

というときは、「ソフト名+位相」などでググってみてください。

例えばCubaseの場合だと

位相を設定する

このようにソフトごとに修正できますので大丈夫です。

【オススメのDAWソフト】音が良いのはどれ?!(サイト内記事)

フォーンケーブル

シールドと呼ばれることもあるフォーンケーブルについてもある程度知っておくと便利です。

ポイントこちらは元々電話交換機用に使われていたためフォーンケーブルと呼ばれるようになりました。

こちらは一般的なオーディオインターフェイスなどからスピーカーに出力する際に使うことになると思います。

このように一般的なオーディオインターフェイスのMONITORはフォーンでアウトするようになっています。

もちろんXLRで出せる機器もあります。

10万越えのクラスになってくると、モニターアウトもXLRだったりします。

さて、写真の緑色の〇にBALANCEDと書いてありますよね?!

次にこの部分について解説したいと思います。

バランス or アンバランス

バランスケーブルの事をTRSと呼び、アンバランスケーブルのことをTSと呼びます。

バランスケーブルTRSはノイズに強く、アンバランスケーブルはノイズに弱いのが特徴です。

TRSはXLRと同様、ホット、コールド、グラウンドの機能が備わっています。

そのため、TRSケーブルで出してスピーカーにはXLRで挿すといったこともできます。

一方でTSケーブルはホット、グラウンドの二種類の機能しかないため、不安定な状態で波形をやり取りすることになります。

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仕組みとして解説するとホットと、コールドが互いに打ち消しあいノイズを相殺するという仕組みになっています。
TSの場合は、コールドがないため、打ち消すことができずノイズが発生するという仕組みになります。

TRSとTSの見分け方

さて、こちらのように、スリットが入っているのですぐに見分けることができます。

こちらはTRSケーブルですが、TSケーブルにはこのスリットがありません。

まとめ

こちらはスピーカーの背面になりますが、このように多様な入力系統を持っているものもあります。

例えばこのスピーカーだとオーディオインターフェイスのバランスフォーンケーブルから出力し、XLRのオスで出すという感じです。

両方TRSでも挿せますよ~といった具合です。

上方にはUNBALAMCEDと、ちゃんとTS入力もついています。

こちらはRCAケーブルを分岐させて挿したりする場合に使用します。

おすすめのマイクケーブル

マイクケーブルはブランドものからノーブランドのものまで様々あります。

自作する方もいらっしゃいますが、自作の手間を省いて尚且つ余計な装飾(加工など)が施されていないシンプルなクラシックプロのものがおすすめ。

非常に安価なので心配になるかもしれませんが、余計な加工がされていない分音はとても素直で透明感があります。

一点だけ耐久性が心配。

しかし、耐久性に関しては価格で充分カバーできています。

長さの選び方の目安としては、一般的に3m〜5m。

マイクケーブル 5m XLRキャノンをサウンドハウスでチェック マイクケーブル 3m XLRキャノンをサウンドハウスでチェック

ライブ会場やコンサートホールでの収録を想定しているなら10m〜20mを選択してください。

マイクケーブル 10m XLRキャノンをサウンドハウスでチェック マイクケーブル 20m XLRキャノンをサウンドハウスでチェック

短いマイクケーブルも便利ですが、基本的には使用用途より少し長めがおすすめ。

どんなに気をつけていても短すぎるとひっかけて機材の落下や転倒のリスクがあります。

余裕をもってセッティングしましょう。

ホールなどで使用の場合は長ければ長いほどいいので、30mもステレオ分(2本)用意しておくといいですね。

マイクケーブル 30m XLRキャノンをサウンドハウスでチェック
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Kotaro Studioでは過去金田式DC録音の試作機にて100m超え伝送実験を行っています。
コンサートホールでのブース収録の場合は100m必要なことも珍しくありません。

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