【プロが伝授】マイクからホワイトノイズ・・・「サー」と鳴ってる時の解決策5選

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ノイズの悩み?!

いざマイクを設置してヘッドホンで聴きながら収録や配信をしようと思うと、『サー』というホワイトノイズが入って録音どころじゃない・・・ポッドキャストやYoutubeなど含めてノイズはできる限り抑えたい。
実はオーディオノイズというのは特定するのは難しい反面、意外に簡単な理由で解決してしまうことが多いんです。

この記事のポイント

  • 録音や配信をしようと思ったら『サー』というノイズが発生した。
  • そんなに大きくないけどなんかノイズがあるような気がする。
  • マイクの繋ぎ方、これであってるのかな?
  • オーディオのこともっと知りたい。

この記事の5つを試してみるとあっさり解決する可能性が非常に高いですので最後まで進めてください。

Profile

この記事を担当:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイクREC技術を学び帰国
金田式DC録音のスタジオにて音響学を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、ピアニスト, 音響エンジニア, マルチメディアクリエーターとして活動中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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サー というノイズの原因と解決策5選

他の記事で『インビーダンスが合ってない・・・』ってみたけど・・・

インビーダンスとかなんのことかさっぱりで困っちゃった方。

そんな専門的なことは考えてなくてOKです。

順番にみていきましょう。

1、USB2.0 or USB 3.0問題

USBで挿すだけで使えるマイクを使っている場合、USB2.0対応のところをUSB3.0を使っているといった場合にこういったホワイトノイズが発生することがあります。

また、PCのUSBポートもUSB3.0かどうかしっかり確認するようにしてください。

意外にこれだけであっさり解決することがあります。

macの方はこういうアイテムでしっかり3.0, 2.0を切り替えて使いましょう。

2、バランス or アンバランス問題

TRSケーブルとTSケーブルがあります。

先端が棒になっているケーブルでオーディオインターフェイスに差し込んでいませんか?

MIP030

こんなやつ。

この先端が棒になっているタイプのケーブルはアンバランスケーブルといって、マイクを繋いだときにノイズが乗りやすくなる原因になります。

マイクケーブルにもいくつか種類があります。

USBタイプのマイクロフォンではなく、しっかりマイクケーブルで接続するマイクを使っている場合は、アンバランスケーブルではなく、バランスケーブルで、XLRというケーブルに変えてみてください。

意外とすんなり解決するかもです。

MIX030 マイクケーブル 3m XLRキャノン

ブランドもののケーブルもありますが、クラシックプロさんのケーブルは余計な加工がされていない分すごく素直な音になります。

耐久性に疑問はありますが、価格の安さで耐久性は充分カバーできます。

筆者はいつもマイクケーブルはクラシックプロのものを予備で何本も持っています。

モガミ

ただし、本格的にオーディオを極めたい方や、音質にこだわりを持ちたい方は、クラシックプロのケーブルから見ると10倍以上の価格になりますが、その音質的恩恵は数百倍?!にもなるモガミノケーブルが圧倒的におすすめです。
モガミのケーブルは製作者によっても音が変わってきますので自作ができない方は信頼できるショップから購入するようにしてください。
さらにもう一点注意して欲しいところが、2549こそが最高の名機であり、2549に加えてNEUTRIKのコネクタを使用しているものを選択するようにしてください。
2549の音質は金田式DC録音の五島昭彦氏のお墨付きでもあります。

MOGAMI 2549 (0.5m)

0.5mは自宅スタジオやミキサー、マイクアンプなどを経由する際にとても重宝する長さです。

音質にこだわりがあればいつか必要になることになるので、用意しておきましょう。

MOGAMI 2549(2m)

一般的なセッション録音などに最適な長さです。

1.5mでは少し心配なシーンもありますが、2mという絶妙な長さのケーブルは様々な現場に対応できる柔軟性の高い長さになります。

MOGAMI 2549(3m)

自宅スタジオでは少し長いと感じる3mですが、自然界の収録や、ホールでのセッション録音や、ライブ会場でのステレオペアセッティングには最適な長さになります。

お仕事でオーディオを取り扱う方は次の5m以上と必須の長さになります。

MOGAMI 2549(10m)

10mあればほとんどの現場で対応可能になります。

自宅スタジオではよほどのことがない限りほとんど使うことがないでしょう。

小さい規模のスタジオやホールの録音でも景観を考慮した配線には5m以上のケーブルが必須です。

ポイントこちらの記事で音質比較をしていますので、是非モガミ2549の音質を体験してみてくださいね!

3、ダイナミックマイクをやめてみる

例えばボーカリストならシュアーの58は絶対必要だよ!

と誰かに言われて購入し、そのまま宅録やポッドキャストにも使っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

58?!

シュアーの58は確かに音楽家であれば、楽器やジャンル問わず必ず手にすることになるマイクロフォンです。
我が家にも謎に3本あります。
特にボーカリストの場合ライブをする際には必ず必要になるでしょう。

もちろんダイナミックマイクも素晴らしい音で録音できます。

ただし、ダイナミックマイクは主にライブパフォーマンスで使用されることが多いマイク。

そういう意味では自宅の話し声はなかなか拾いにくかったりするんです。

宅録ではそんなに声を張り上げて録音したりしないですよね?

むしろ小さな声でボソボソと・・・していることの方が多くないですか?

するとゲインを稼ぐ(感度を上げる)必要が出てくるんです。

ゲインを稼ぐと必然的にホワイトノイズのリスクが上がってくるというわけなんですね。

このゲインを稼ぐ補助を電気的にしてくれるのがコンデンサーマイク。

ダイナミックマイクを宅録で使っている方はコンデンサーマイク(すごく感度が良くて、電気の力で小さい音も拾える)に変えてみることをおすすめします。

おすすめのコンデンサーマイクは当スタジオ一押しのLCT540S。

LCT540S 価格比較

このマイクで、世界レベルのポッドキャスト収録、声優、ナレーション、プロのボーカルアルバム制作まで完全制覇できます。

音質や詳しい解説、予算をもう少し抑えたい方はこちらの記事にてかなり詳しく解説していますのでチェックしてください!

4、PCのファンやエアコンなど

実は原因はマイクや機材じゃなくて、環境音を拾っているだけの場合もたくさんあります。

特に自作PCなどのデスクトップPCを使う方は、水冷出ない限りファンの音はかなり爆音でなっているはず。

エアコンだって、録音現場では頻繁にオンオフを繰り返すことは当たり前にあります。

ポイントスタジオやホールを借りて録音したりする場合は「何度もオンオフしてもらうのは申し訳ないな〜」なんて思わずに遠慮なくスタッフにいってください。
音響整備と演者が快適に過ごす環境を両立させるためには当たり前のことです。
こういうところで嫌な顔をされたり、めんどくさがられたりする場所やホールは思わぬトラブルを呼び込んだりするケースもありますので、利用を控えてOKです。

なでしこ芸術文化センターで民族音楽の収録

というわけでエアコンを止めてみてノイズ感どうでしょうか?

また、冷蔵庫も最近のものであればノイズもかなり抑えられていますが、冷蔵庫なんて何年も買い替えないもの。

少し古いタイプですと、かなりノイズが乗ってきます。

冷蔵庫のない部屋に移動してみるとどうでしょう?

PCから離れる、またはファンレスモデルやフィールドレコーダーで録音する。

などで解決することもあります。

フィールドレコーダーで声を録音するときはZOOMかタスカムの二択でOK!

ポイント

Youtubeの方でポッドキャストの音質を高める全3回の講座を配信しています。
ポッドキャストや音声配信を目的としている方は是非参考にしてみてください。

5、OBSのフィルターでノイズ抑制をする際・・・

OBSでノイズ抑制のフィルターをかけると音質が向上するというのは聴いたことがあるかもしれません。

ただし、ノイズ抑制フィルターをかける前にコンプレッサー処理などをしていると、コンプレッサーがノイズも一緒に引き立ててくれてしまいますので、ホワイトノイズが発生します。

その他、DAW等のソフトウェアのミキサー内にEQが入っていて低域や中域が異常に持ち上げる設定になっていたり、コンプレッサーが組み込まれていたり。

これはソフトウェア上のなんらかのテンプレートで開いたプロジェクトにありがちなんです。

ガレージバンドなどの初心者用のソフトでも発生します。

つまりユーザーが処理をしなくても自動でコンプレッサーやEQなどをあらかじめ設定してくれているケース。

便利は便利なんですが、時にありがた迷惑なときもあるんですね。

ソフト上でプラグインをオフにしたり、取り除いたりして確認してみてください。

音声配信のみの場合などは、ハードの面でコンデンサーマイクを使用するなど適切なマイクセッティングができている場合はコンプレッサーやEQなどが不要なことがほとんどです。

ポイント

プラグインをオフにして解消された場合はコンプレッサーをオフにするなどして調整しましょう。
生配信出ない場合は特に音圧を調整する方法は他にもたくさんあります。

マイクを繋ぐ場所あってますか?

さて、ここから番外編にいきましょう。

せっかくなのでこの記事でノイズを徹底退治してください。

そもそもマイクを繋ぐ場所、あってますか問題があります。

初心者の方でモノラル収録する際にRに挿して録音している方を見かけたことがあります。

ポイント

機材にマイクを繋ぐときは基本的に左側から埋めていこう!を覚えておいてください。
最近は安価でチャンネル数も多いものが発売されていますが、環境整理のためにも左から埋めていきましょう。
(ただし、基本的にということを忘れずに・・・ミキサーなどでエフェクトセンド用トラックをあえて右から作っていくということもありえます。)
初心者向けの記事にて解説していますので、是非参考にしてみてくださいね!

屋外で発生する風の音

Youtuberさんなどで外で録音する時にボーーーーだったり、サーーーだったり、ガサガサ・・・だったり様々な音に悩まされている方も多いのではないでしょうか?

これは風切り音といって、素子が風と触れ合うことで発生するノイズです。

これはどんなに風が吹いていないと感じていてもほぼ必ず発生するノイズです。

こちらの動画では徳島県のうだつの街並みという場所を歩いていますが、このように素子にウインドスクリーン(ウインドジャーマー)と呼ばれるものを被せることによって極限までウインドウノイズを抑えることができるわけです。

ショットガンマイクなど外で使うことがあらかじめ想定されているようなマイクの場合、ウインドスクリーンは付属になっていることが多いですが、筆者のように、ロケで使うことが想定されていないラベリアマイクや、その他指向性マイクを使う場合は社外品のウインドスクリーンを別途用意しましょう。

おすすめのノイズ対策アイテム

おすすめはカントリーマンのウインドスクリーン。

COUNTRYMAN ( カントリーマン ) / ISO2WS

カントリーマンのラベリアマイク専用となっていますが、多くのラベリアマイクで代用可能です。

ホワイトノイズの処理まとめ:50%でデバッグする

  1. ホワイトノイズのほとんどはそんなに深刻じゃない。
  2. ジーという電気ノイズだと機材の故障の可能性大。
  3. 適切な機材の組み合わせで解決することが多い。
  4. 実は生活家電でした・・・も多い。

特に2と3の問題は初心者にはありがちだと思いますのでしっかりチェックしてみてください。

ホワイトノイズをはじめ、初心者の場合様々なノイズと悪戦苦闘する日々を送るかと思います。

特にフィールドレコーダーなどの場合はバッテリー(電源関係)との相性問題なども原因となることが多いです。

外出先のスタジオでコンセントを使う場合はバッテリーを変えてみる、またはコンセントが正常かどうか確認するなどして、綺麗な電気を確保する努力をしっかり行いましょう。

バグの解消は常に50%ずつ潰していきます。

まずは、ソフトなのか、ハードなのか?

この二択が特定するだけでもほとんど解消であると思います。

ハードの場合は、ケーブルなのか?電源なのか?バッテリーなのか?もしくはパーツ類なのか?

ソフトの場合はプラグインなのか、ドライバーなのか?

50%削除術でしっかりデバッグしてください。

ポッドキャストの音を劇的によくする方法

ポイント

Youtubeの動画講座にて、全3回でポッドキャストの音をよくする方法について解説していますので、是非こちらもチェックしてください。
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