音の雑学&コラム

【2024年最新】今話題の音楽生成AIサービス3選と音楽制作の未来予測

簡単なトラックの作成や作曲であればAIが行えるようになりました。

動画のBGMなどもプラットフォームから提供されているものもあり、2024年時点で映像クリエーターのBGMの悩みはほぼ解消されたと言えるでしょう。

筆者も音楽配信ブランドCuranz Soundsから432hzシリーズやその他ヒーリング音楽をリリースしていますので、是非SNS投稿の際は『Kotaro Studio』や『Curanz Sounds』と検索して使ってみてください。

ヒーリング音響専門ブランド

本日は筆者が実際に使ってみて使いやすいと感じたオリジナルの音楽を自動で生成してくれるAIサービスを3つに絞って紹介します。

自分にあったサービスを選んでみてください。

結論初心者〜中級者は最初の二つ、上級者やプロの方はAIVAがおすすめです。

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
プログラミング(C)を株式会社ジオセンスのCEO小林一英氏よりを学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプログラマー、音響エンジニアとして知識とスキルをシェアしていきます

Mubert

AIを使用して音楽を生成するサービスで、ユーザーは好みのジャンル、ムード、長さから音楽を選べます。

カスタム音楽の作成、ビデオコンテンツやポッドキャスト用の音楽生成、アーティスト向けの機能も提供します。

公式サイト: Mubert

Soundraw

ムード、ジャンル、長さを選ぶだけでAIが美しい曲を生成します。

個別性に富んだ音楽生成、簡単な操作性、高品質な音楽生成が特徴です。

音楽制作を趣味とする人やプロの音楽制作者、オリジナルのBGMを必要とするゲーム開発者や映像制作者に適しています​。

プロモードを選択することによりビート類の調整も可能。

Abletonっぽい操作性で直感的にエディットできます。

公式サイト: Soundraw

AIVA

AIVAは、モダンな映画音楽、エレクトロニック、ポップ、アンビエント、ロック、ファンタジー、ジャズなどの多様なスタイルで音楽を作曲します。

商業活動での使用も可能で、ライセンスの手間がありません。

ゲーム開発者、音楽の初心者はもちろん、プロの作曲家の方のアシスタントにもおすすめです。​

スタイルから作曲する場合はこのようにキーを決めて生成していきます。

ダウンロードの際はプロ版だとWAVEファイルも可能になっています。

MIDIファイルもダウンロードできるため、かなり強力なツールになりそうですね。

公式サイト: AIVA

DAWと連携〜プラグインAI

音楽自動生成AIが組み込まれたDAWソフトがいくつか存在します。

以下にそれらの例を挙げます。

Orb Producer Suite

Hexachords社が開発したOrb Composerの新商品で、AI音楽アシスト機能をDAWで利用できる「VST/AU対応の4つのプラグイン」がセットになっています​

Music Maker 2024 Premium

毎年機能強化されているDAWで、Song Maker AIというAI自動作曲機能が特徴です。

ユーザーはジャンルを選び、サウンドプールと呼ばれる素材集からいくつか選択し、作曲ボタンを押すだけでAIによる自動作曲が行えます。

物の数秒で作曲が完了し、再生するとAIによる作品が流れます​

ソースネクストでダウンロード

OzoneのMaster Assistant

 iZotope ( アイゾトープ ) / Ozone 11 Elements 簡易パッケージ版

OzoneのMaster Assistant機能を使うことで、AIがマスタリングの流れを判断し、自動的にマスタリングプリセットを提案します。

これにより、マスタリングが苦手な方でも安心して作業を始めることができ、熟練者にとっても第三者の視点が得られます。

Ozoneを開発したiZotope, Inc.は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジに本拠を置くオーディオテクノロジー企業です。

この会社は「人々をインスパイアし、よりクリエイティブに」という理念のもと、現CEOのマーク・イーシアーを含むマサチューセッツ工科大学(MIT)の卒業生6名によって設立されました。

iZotopeはオーディオソフトウェア、プラグイン、アプリ、ハードウェアの開発を行っており、オーディオリペアソフトウェア「RX」シリーズ、マスタリングプラグイン「Ozone」、Lo-Fiプラグイン「Vinyl」などが代表的な製品です。また、ニューヨーク、ベルリン、東京にもオフィスを構えています。

iZotope ( アイゾトープ ) / Ozone 11 Elements 簡易パッケージ版

音楽制作の未来予測

これまでもDAWソフトの発達により、ドラムパターンやリズムパターン、楽器のパターンなどが提供されていて、それらをドラッグ&ドロップするだけで誰でも簡単に楽曲制作が行えていました。

AIになってからはそれらの選択も任せることになったわけです。

プロの音楽家、演奏家としてこれから差別化していくためにはやはり創造性の成長にかかっています。

創造性を産む

AIはどんなに進化したとしてもあと10年以内に創造性について定義することはできないと思います。

1から100を作る作業と、0から1を生み出す作業をしっかりと分けて制作することにより、プロとしての音楽制作ができるのではないでしょうか。

これまで1から100も私たち音楽家の作業でしたが、そこをアシストしてくれるだけでも全く違った世界になります。

創造性を足す

生み出す作業に加えて生成AIに作ってもらったトラックに創造性という付加価値をつける作業もプロの音楽家にしかできません。

AIと音楽家の仕事の中で、AIに取って代わられるという感覚ではなく、うまくアシスタントとして利用するという感覚で付き合っていくことが大切です。

AIがやってくれるから・・・ではなく、AIのアシスト能力を最大限活用するためにより高い創造性と演奏能力がこの先必須となってきます。

音楽系Pythonプログラミング

最後に一緒に使いたい音楽系のPythonプログラミングをシェアしておきます。

まとめ記事としてnoteの音楽家育成塾でも発信していますので、こちらの記事でチェックしてみてください。

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こうたろう

音大を卒業後ピアニストとして活動。 日本で活動後北欧スウェーデンへ。 アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。 その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。 帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。 独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。 タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。 大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。 その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。 村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。 祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。 現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。 2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。