
簡易紹介:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます
ピアノ録音に最適なマイクロフォンをスタジオで選定しています。
こちらはnoteの記事『本当は教えたくないピアノ録音のすべて(準備中)』と連携記事となっています。
この記事で紹介するマイクロフォンを使った実際のピアノ録音の方法は
noteですべて公開していますので是非参照してください。
無指向性ステレオペア録音のマイク
無指向性のステレオペア録音の場合もオフマイクの録り方
オンマイクの録り方それぞれ分かれています。
まずはオンマイクの録り方から行きましょう。
無指向性オンマイクのマイク
オフマイクのセッティングではもちろんオンマイクと併用することも可能ですので
特別PM40に思い入れがある方以外は後述の無指向性オフマイクの中から選んでください。
EARTHWORKS ( アースワークス ) / PM40

こちらも4099-DC-1-101-P ピアノセット同様に、録音方法を学ぶのをカットしたい方向け。
PM40を開けて指示通りピアノに設置するだけで業界標準のハイクオリティーな録音が可能になります。
EARTHWORKS ( アースワークス ) / PM40 をチェックただし、正直にいうとコスパは少々悪いかなという印象。
確かにほとんど知識がなくてもクオリティーの高い録音が可能ですが、少し頑張って勉強するだけで
PM40を超える録音は十分に可能になっていくことから
やはり『本当は教えたくないピアノ録音のすべて』で録音を学ぶことをおすすめします。
無指向性オフマイクのマイク
オフマイクのセッティングではもちろんオンマイクと併用することも可能ですので
基本的にはオフマイクの中から選ぶようにしてください。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / MKE2P-C

無指向性ラベリアマイクの中でも突出して素晴らしいマイクがこのMKE2です。
【高コスパ無指向性マイク】Sennheiser MKE2 音質
さすが老舗オーディオメーカーゼンハイザーと言える逸品。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / MKE2P-C をチェックラベリアタイプですので、オンマイクでの使用も可能ですし
うまく設置すれば客席や奏者からマイクの存在は見えなくなりますのでライブ録音や
子供達のピアノ発表会の録音にも最適です。
こちらは一本の価格になりますので、ステレオ録音のため2本購入する必要があります。
DPA ( ディーピーエー ) / 4060-OC-C-B00

こちらもラベリアマイクですので、柔軟なセッティングが可能になります。
DPA4060も一本売りですので、ステレオ録音のため2本購入する必要があります。
こちらは音響顧問:五島昭彦氏が
コンサートホールのバウンダリーマイクとして使用することが多いもの。
例えばこちらの伊藤優里演奏の作品などはDPA4060をバウンダリー(床に設置して録音しています。)
マイクアンプ&レコーダー:Sound Devices 702T
DPA ( ディーピーエー ) / ST4006A ステレオペア

もちろんオンマイクでも収録可能ですが、王者4006に関しては是非オフマイクで収録してほしい。
こちらはステレオペアの価格ですので、こちらを1個購入するだけでOKです。
DPA ( ディーピーエー ) / ST4006A ステレオペア をチェック当スタジオでもサンプルの多いマイクです。
どんな無指向性のマイクと比較しても結局はやっぱり王者4006は一味も二味も違うなと思わせてくれるマイク。
一生の一本になるようなマイクですので、本気でオーディオ、録音の世界に飛び込む方は是非購入を検討してみてください。
MKH8020 Stereo Set

ビデオグラファーも好んで使う無指向性マイクですが、指向性タイプもあります。
指向性タイプもありますが、筆者はこのモデルは無指向性の音が好みなのでシェア。
無指向性の中にゼンハイザーの香りがしっかり色づく好みの分かれるマイクロフォン。
MKH8020 Stereo Setをチェック筆者はかなり好みです。
このクラスになるとこの特色をマイクアンプで生かす、少し大人しくさせる
などなどいろいろ楽しめますので、視聴してみて好みなら買いです!
【このマイク、凄いです】SENNHEISER MKH8040, MKH8020を徹底分析
指向性ステレオペア録音のマイク
指向性マイクの場合は無指向性マイクよりも選定に失敗が許されません。
選定に失敗すると売却もしにくいですし、音も編集だらけになってしまいます。
より美しく、ピアノの倍音、ピアノの宇宙を捉えていく。
そんな指向性マイクをピックアップしていきます。
指向性オンマイク
DPA ( ディーピーエー ) / 4099-DC-1-101-P ピアノセット

ピアノ録音でオンマイクの市販品セットといえば
先述したアースワークスとPM40は無指向性ですが、こちらはDPAは超指向性のセット。
指向性オンマイクのセットとしては世界的にも有名なものになっています。
noteの記事にて録音方法を学ぶ時間がないというかたは
とりあえずこちらのセットでピアノの中に入れて録音すればOK!
しっかりした業界定番のピアノサウンドを録音することができます。
DPA ( ディーピーエー ) / 4099-DC-1-101-P ピアノセット をチェック指向性オフマイク
NEUMANN ( ノイマン ) / KM184 MT STEREO SET

KM184はノイマンマイクの中でもかなりの名機。
NEUMANN ( ノイマン ) / KM184 MT STEREO SET をチェック本当に素晴らしいマイクロフォンです。
【NEUMANN KM 184】各マイク位置でのピアノ音源テストや比較!
是非こちらの記事で音質をチェックしてください。
当然ピアノ録音以外にも様々なジャンル、音楽、音の収録に対応できます。
本記事ではピアノ録音がベースになりますので、黒色をチョイス。
映像収録の際も映り込みのリスクも軽減できますし、何より目立ちにくいので基本的には黒がおすすめです!
KM184のステレオセットとF3があればとんでもない音響のプロフェッショナルになれます。
ZOOM ( ズーム ) / F3 Field Recorder をサウンドハウスでチェックSE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIR

KM184の予算が高すぎるという方はSE8を検討してください。
お値段はかなりお安くなりますが、性能はお値段ほど落ちません。
マイクアンプ性能やマイクセッティングでかなりの水準まで持っていけます。
SE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIR をチェックこちらは無指向性の交換カプセルが用意されています。
交換用の無指向性カプセルをチェックカプセル交換式はとても便利。
SE8は無指向性モデルも発売されていますが、個人的には指向性の性能の方がコスパを享受しやすいと思うので、最初はSE8の指向性モデルでで無指向性を使いたい場合のみ無指向性カプセルを追加で購入するスタイルがおすすめです。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / C-2

信じられない安さですが、これ、ありなんです。
セッティングにコツが必要ですし、それなりに癖はあります。
このマイクはロケ用に購入したのですが、以前コンサートホールのオフマイクで収録したことがあり
フルコンサートグランドピアノだったのですが、かなりのクオリティーまで持っていけました。
もちろんKM184などのようにありのままで素晴らしい音質をとってくれるということはありません。
プラグイン等の編集技術ありきでのマイクロフォンになります。
詳しいコツや、オフマイクでのピアノの最適な位置については
noteの『本当は教えたくないピアノ録音のすべて』を参照してください。
BEHRINGER ( ベリンガー ) / C-2 コンデンサーマイクをチェックDPA ( ディーピーエー ) / ST4011A

DPAのフラッグシップマイク、無指向性は先述のDPA4006でしたが、指向性のフラッグシップはこの4011になります。
DPA ( ディーピーエー ) / ST4011A をチェックお値段もクオリティーも最高クラス。
DPAのフラッグシップマイクは購入して失敗したと思うことはまずありません。
多く語ることはありません。
予算が許せば安心して購入してください。
性能がすべてを物語ってくれます。
一生に一本DPAのフラッグシップです。
LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S

スモールペンシルタイプではなく大口径マイクですので、若干番外編感はありますが、やはりこのマイクは外せません。
本当に素晴らしいマイクです。
ルイットのマイクロフォンはすべてのマイクで特性を細かく調整しており、ペアマッチじゃなくても購入してステレオペアで使うことができます。
ステレオのために2個購入する必要があります。
2個購入でちょうどノイマンのKM184と同じくらいのお値段になるかと思います。
540の場合は大口径ですし、モノラルでポッドキャストの収録や
他の楽器の収録、ボーカル録りなどなどにも応用が効きますので多用途でのマイクロフォンをお探しの方は間違いなく540を2個購入しステレオペアでピアノ収録するのがおすすめ。
通常大口径マイクをステレオでNOS方式録音するとなると
運搬の問題や、ライブ録音の際もマイクが目立ちすぎるといって視点からおすすめはしませんが
LCT540だけは別。
どちらかといえばオフマイクのセッティングになるかと思いますが、noteの講座にてこのマイクのピアノ最適位置のサンプルも提供していますので、講座と併用で購入していただきたいと思っています。
LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S をチェックnoteのピアノ以外の音響、録音講座も是非チェックしてね!
そして音楽家を目指す方、音楽家としてのスキルを総合的にアップしたい方はnoteもフォローお願いします。
プロフィール

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音大を卒業後ピアニストとして活動。
日本で活動後北欧スウェーデンへ。
アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。
帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。
独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。
タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。
2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。