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それでは本日も張り切って。。。いえいえ、ゆるりと参りましょう~!
オーディオインターフェイス以外で必要なモノとは?!

さて、オーディオインターフェイスはデジタルオーディオをやるためには切っても切れない関係なのでまず最初に解説しましたが、音響をやるため、また映像などで音響を担当するために必要な機材をここでざっと把握しておきましょう。
大きく分けると、入り口と出口に分けられます。
ここもカメラなどの視覚で感じる部分ではないため見落とされがちになるのですが、この入り口と出口を把握し、理解することが音響スキルのベースアップに繋がります。
では順番に見ていきましょう。
入り口
入り口は主に録音部分になります。
必要な機材:マイクロフォン
俗に言うマイク。
マイクがなければ音を収音することができません。
マイクにはたくさんの種類があります。
当講座では30日でざっくり音響マスターを掲げていますので、全部を把握するというよりは、シーン別に最適なマイクロフォンのタイプと、そのシーンでオススメの機種を書いちゃいます。
実際細かく分けると現場ごとに変わってはきますが、近年の映像制作などで使うマイクロフォンの種類は大きく分けると数えるほどに分類することができます。

もし写真&映像に詳しい方であれば、カメラのレンズをイメージしてもらえればスムーズに理解することができますね!
必要な機材:レコーダー
こちらは、カメラでいうところのボディの部分になります。
前回までに紹介しているオーディオインターフェイスというのはレコーダーではありません。
実際はPCのレコーディングソフトに記録します。
このレコーディングソフトが内蔵されているオーディオインターフェイスのことをフィールドレコーダーといい、レコーディングソフトが一体になったものも売っています。
こちらは主にロケなどで使いますが、こちらも追って詳しく紹介していきます。
必要な機材:パソコン
当たり前ですが、忘れてはいけません。
使いたいソフトなどによってwinかmacか・・・
いろいろありますが、基本的に音声編集で使うスペックは限られていますので、映像編集ができるスペックのものであればなんでも構いません。
編集ソフトなどの詳細も追って解説していきます。
出口
出口はとっても大事。
そして、録音する際、マスタリングする際もこの出口をどこに想定するかで大きく変わるかと思います。
オーディオにはそこそここだわりのある方が聴くケース、iPhoneで聴くケース、オーディオ用の電気を引いているマニアが聴くケース、様々な目的によって編集していくことが大切です。
できれば様々な環境をしっかりイメージして編集していくのがベストですが、そうはいってられませんので、自分なりに出口を決めなければいけません。
必要な機材:ヘッドホン
さて、ヘッドホンは出口の重要な部分ですが、実は入り口のモニターにも非常に重要です。
特に映像関係の方に多いのが、ヘッドホンをせずにマイクを立ててしまうケース。
録音の際は必ず必要です。
ヘッドホンなしというのは、カメラで例えるとファインダーを覗かずにシャッターを切る様なもの。。。
映像収録ではファインダーやモニターはしっかりチェックするのに、音声はヘッドホンなしで適当に録るというケースは結構多いかもしれません。
モニターのポイントなども追って解説していきますので、ヘッドホンは入り口と出口両方で必ず必要になることを覚えておきましょう。

実はざっくりいうと出口はこれだけ!
とはいえ、スピーカーは?!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には最近の傾向でスピーカーはマストアイテムではありません。
次にあると便利なモノ+スピーカーがマストアイテムではないと考える理由をお伝えしたいと思います。
あると便利な機材

ミキサー
通称「卓」とも呼ばれる機材で、アナログ時代のマルチチャンネル収録などでは必須のアイテムでした。

これは筆者の学生時代の部屋。
この巨大なタスカムの卓はなんと12チャンネルです。
ミキサーは現代ではマストアイテムではありません。
もう完全にコンピューターの中で操作してしまいますので、基本的には覚える順番としては最後の方だと思います。
しかし、基本的な構造や仕組みがわかっていれば、ライブ会場でのPAや、ポッドキャストのホストなど様々なケースに柔軟に対応していくことができますので、当講座でも簡単な卓の使い方を伝授したいと思っています。
スピーカー
実はこちらも近年ではマストアイテムではないと思っています。
といいますも、さきほど
出口をどこに想定するかで大きく変わる。
と書きましたが、現代の視聴者層のほとんどの想定出口はヘッドホンやイヤホンなどのアイテムを経由することになるかと思います。
それらヘッドホンやイヤホンなどを使わなかったとするとデバイスに内蔵のスピーカーとなるかと思われます。
2チャンネルまたはそれ以上のサラウンドシステムで再生される方はもちろんいらっしゃるかと思いますし、そういった方をターゲットにする場合はもちろん同じようなシステムで編集していくべきだと思います。
ターゲットとしている視聴者が聴くであろう環境で録音、編集することが大切です。
もちろん本格的な音響スキルを今後も身に付けていきたい方はあるに越したことのないアイテムではあります。
実際にアルバム制作などをする際でも編集作業でチェックしたのは、ヘッドホンがほとんど、スピーカーやその他の環境は最終チェックの段階で確認するといった程度です。

より専門的にスタジオを構築して、音響一本で仕事をしていきたい場合はスピーカーシステムは良いモノを揃えなければいけません。
実はこういったスタジオの主なクライアントとなるミュージシャンの中にはヘアースタイルを気にしてヘッドホンをつけてくれない人がいらっしゃいますし、やはり肌が密着するアイテムですのでヘッドホンを気軽にシェアすることに抵抗のある方も少なくありません!
スピーカーはどちらかというと、クライアントにプレゼンするためのアイテムというニュアンスが個人的には強いです。
4日目まとめ&ちょっぴりコラム
本日は揃えなければいけない機材やあると便利なモノを把握するためにまとめてみました。
筆者が五島昭彦氏の元で学んだことの中で重要なことは、「入り口と出口はセットである」ということ。
どちらかに偏ってはいけません。
常に出口あっての入り口であり、入り口あっての出口なのです。
写真や映像でも同じことだと思います。
目の前に被写体があったとき、どう撮影するのか?
何に出すのか(35㎜なのか、6×6なのか)?
どんなサイズで見るのか、どんな環境で出すのか。
出口によって絵の捉え方はまるで変わってくるはずです。
音響も同じ。
もちろん投資や投機でも同じ。
どう手仕舞うのか出口戦略がないポジションはその投機自体なんの意味もありません。
筆者が友人などから音響の相談を受ける際に想うことは、音響の事に関しては特にみなさん出口に意識が偏る傾向が強いような気がします。

写真関係の機材の相談を受ける時はレンズやボディなど、不思議と入り口に偏る傾向を強く感じます。
不思議ですよね~!
常に出口と入り口のバランスをしっかり意識して次回も楽しく音響を学んでいきましょう。