Apple Music Classical完全ガイド: 192kHz/24ビットの世界を解説!

この記事の目次
音楽愛好家の皆さん、こんにちは!
今日は、Apple Music Classicalサービスの開始について、そしてその最大の特徴である「192kHz/24ビット」という音質について、簡潔にご紹介します。
ハイレゾ音源ってなんとなく良い音なのは知ってるけど、いまいちよくわかってない、今更きけない方や、自分の環境に合わせて最適なハイレゾを選択したい方のために、技術面をわかりやすく簡単に解説していきます!
この記事を通じて、高解像度音楽の世界をより深く理解し、知識を深めていただければ幸いです。
また、さらに高解像度の音楽を楽しみたい方はDSDの完全ガイドもお楽しみください。

簡易紹介:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
プログラミング(C)を株式会社ジオセンスのCEO小林一英氏よりを学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプログラマー、音響エンジニアとして知識とスキルをシェアしていきます
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Apple Music Classicalサービスの特徴
Apple Music Classicalは、Apple Inc.が提供する最新の音楽ストリーミングサービスです。
特にクラシック音楽ファンに特化しており、このサービスの最大の売りは、なんといってもその圧倒的な音質。
なんと最大192kHz/24ビットの高解像度オーディオにより、従来のストリーミングサービスでは体験できなかったクリアでリアルな音楽体験を提供してくれます。
主な特徴
- 高解像度オーディオ: 192kHz/24ビットの音質により、より豊かで詳細な音楽体験が可能。
- 広範なクラシック音楽ライブラリ: 世界中の名作から現代の作品まで、幅広いクラシック音楽を楽しめます。
- 専門家によるキュレーション: クラシック音楽の専門家が選曲するプレイリストや、アーティストの特集などが充実。
- 使いやすいインターフェース: クラシック音楽特有の検索ニーズに合わせた使いやすいインターフェース。
- 高品質なオーディオ機器との互換性: 高解像度オーディオを最大限に活かすための、各種オーディオ機器との互換性。
これらの特徴により、Apple Music Classicalは、特に音質にこだわるオーディオ愛好家や、深い音楽体験を求めるクラシック音楽ファンにとって理想的な選択肢となります。
192kHz/24ビットとは何か?
「192kHz/24ビット」という用語は、デジタルオーディオの世界でよく耳にしますが、その意味を正確に理解するのは少し難しいのでここでは簡単にざっくり理解できるように解説していきます。
簡単に言えば、これは音質の「解像度」を示す数字であると思ってもらって差し支えありません。
テレビの画質で言うところの「4K」や「HD」に相当するものですが、音楽の場合にはどういう意味があるのか?順番にみていきましょう。
サンプリングレート(kHz)
192kHzは、サンプリングレート、つまり1秒間に音を記録する回数を表します。
この数値が大きいほど、より多くの音の細部を捉えることができ、結果として原音に近い音質を再現できます。
もちろん192khz以上もありますが、一般的には48khzでさえも高音質音源であるとされています。
例えばYoutubeやDVDで採用されている音質が48khz
CDの音質が44.1khzですから、CDよりも音質は上ということになります。
DVDで聴く音よりも遥かに高音質な192khzはそれだけ情報量も多くなり、一曲あたりのファイル容量も膨大なものになります。
標準 PCM レート | DSD レート |
---|---|
192 kHz | 2.8 MHz (DSD64) |
352.8 kHz (DXD) | 5.6 MHz (DSD128) |
384 kHz | 11.2 MHz (DSD256) |
768 kHz | 22.5 MHz (DSD512) |
ビット深度(ビット)
24ビットは、ビット深度を意味し、音の「ダイナミックレンジ」、つまり最も静かな音と最も大きな音の間の範囲を表します。
24ビットは、16ビットのCD品質を超える深さで、より豊かで細かい音のニュアンスを捉えることが可能です。
アナログとの違いはなにか?というと、一言で表すのは難しい部分ですし、精神面でみたときに人が感じる部分、つまりダイナミックレンジではないかという仮説を立てることができます。
人間の動きとロボットの動きで例えてみるとわかりやすいでしょう。
例えば駆動部分が100箇所しかない歯車のロボットと、駆動部分が10万箇所あるロボットとでは当然後者の方がなめらかな動きとなり、より人間に近い動きをするようになります。
ビット深度もこのように理解するといいでしょう。
すると16ビットはよりデジタル感を感じやすいビットレートであると言えます。
音楽体験への影響
この高いサンプリングレートとビット深度により、音楽はより豊かで、詳細なものになります。
特に、クラシック音楽のような複雑で微細な音を多く含むジャンルでは、この違いが顕著に現れます。
音の細部がクリアになり、楽器間の区別、空間的な広がり、音色の深みが向上します。
Apple Music Classicalと他の音楽サービスとの比較
Apple Music Classicalは他の音楽ストリーミングサービスと比較して、いくつかの重要な違いがあります。
特に音質とクラシック音楽への特化が大きな特徴です。
音質やライブラリー
他の多くのサービスがCD品質(44.1kHz/16ビット)を標準としている中で、Apple Music Classicalは最大192kHz/24ビットを提供していますので大きな優位性があります。
また、豊富なライブラリーであなたの好きなクラシック作品は必ず見つかると言っても過言ではないでしょう。
制作コンテンツの面で見ても、やはり192khzに対応してくれるとなると、録音エンジニアやミュージシャンも高音質コンテンツを作りやすいというメリットもあります。
つまり、素晴らしい作品が素晴らしい音響で残るというわけです。
数年前までは制作側の意見としてはどうせ「配信時には音質が落ちるんだから96khzで録っておこう・・・」などと考えるシーンは多々ありました。
しかし、今後は確実に192khzで残す需要、またDSDで残しておくということが大切になり、オーディオを愛する人はもちろん音楽を制作する側としてもAppleのような巨大プラットフォームが対応してくれるというのはかなり嬉しい進化であると思います。
おすすめの視聴環境
192khz対応となると難しくなってくるのは視聴環境です。
オーディオ視聴に必要なものは主に、DAC(デジタル信号をアナログに変換する)とヘッドホンをはじめとした各種アンプ類、そしてヘッドホンまたはスピーカーとなります。
Macで視聴する場合に一番力を入れてほしいのがアンプとヘッドホン。
ヘッドホンに関してはモニターヘッドホンとしても業界トップを走り続けているHD25を購入しておけば大きな失敗はまずありません。
金田式DC録音の五島昭彦氏もHD25のみです。
また、DACを使用する場合はDSDに対応しているものは192khzのコンバートもできます。
今後のことも考えるとDSD対応のものをおすすめします。

SOUND WARRIOR
リニアPCM44.1k~384kHz/16~32bit、DSD2.8M~11.2MHzの再生に対応。
DACには音質に定評のあるESS Technology製 高性能オーディオ用DAC IC「ES9018K2M」を搭載。

Sabaj A20d
旭化成社の最新フラッグシップDACチップ組み合わせ「AK4499EX」+「AK4191」を搭載し、チップ性能を限界まで引き上げ、業界最高水準の低歪率に達し、0.00006%(-123dB)という驚くほど超低歪みを備える。
iPhoneやiPadの場合は基本的には無線になるかと思います。
ワイヤレス系
無線の場合はやはりSony, ゼンハイザーあたりのものを選択すれば大きな間違いは起こりません。
こちらの記事ではタイプ別のワイヤレスイヤホンをピックアップしていますので是非チェックしてみてください。
48khz / 24bitで飛ばせるイヤホンなどを出すイギリス名門ブランドBowers & WilkinsもApple Music Classicalにはおすすめ。
自宅でお楽しみいただく方はこちらの高級ワイヤレススピーカーもいいですね。
Sennheiser bluetooth MOMENTUM 4 Wireless
CX Plus True Wireless
この記事では、Apple Music Classicalの特徴とその優れた音質、特に192kHz/24ビットについて解説しました。
このサービスは、音質にこだわる方々にとって、新しい音楽体験の扉を開くものと言えるでしょう。
クラシック音楽の細部まで豊かに楽しめるこのサービスは、音楽愛好家にとって間違いなく試す価値のある選択です。