以前入門用バイノーラルマイクのセットを紹介しました。
こちらのセットだと3万円を切る価格で揃えることができ、しかも素晴らしい音響効果が期待できます。
【無指向性の決定版を完全ガイド】”TASCAM DR-05X + バイノーラルマイク”
最近だとZOOM M4のプラグインパワーとの組み合わせも最高です!
【M4 MicTrakレビュー】 M4 32bit ステレオリンクの問題点
ちなみにこのローランドのバイノーラルマイクと、ステレオミニでのWM-61A相当品素子の比較音源をポッドキャストやYoutubeでも紹介していますので、チェックしてみてください!
ZOOM F3 + DPA4560のセット

筆者は現在F6を使っていますのでF6を使いますが、これから最高峰のバイノーラルセットを考えるとすればF3のコンパクト感は素晴らしいものがあります。
似たような機種としてF2というのがあります。
こちらはステレオミニプラグが挿せると書かれていますが、収録はモノラルになっていますので、例えばローランドのステレオミニプラグのバイノーラルマイクなども使えませんし、基本的には単体で使用することはありません。
最高のマイクアンプと32bit標準対応な点でF3のポジションは貴重です。
ZOOM ( ズーム ) / F3 Field Recorder をサウンドハウスで見るDPA4560
2020年に発売されたバイノーラルマイクです。
素子はDPA4060と同じだということです。
DPA4060コネクター: MicroDotタイプをサウンドハウスで見る4060は五島先生も愛用されていて、バウンダリーマイクとして使っていたりします。
こちらは五島先生の録音でマイクアンプ&レコーダー:Sound Devices 702Tを使って4060のワンポイント録音になっています。
五島先生の他の録音作品は作品リストでチェックしてください!
使用マイクや機材も記載されていますので、多くの方の参考になるかと思います。
4060の性能は間違いないものがありますが、これを耳掛けで使えるようにしたのがDPA4560というわけです。
4060なら2つで12万円、4560だとシステム5さんで2022年11月時点で14万3千円、いずれにしてもMicroDotとXLRの変換コネクタが必要になります。
MicroDotからXLRへの変換コネクタをサウンドハウスで見る4560だとマイクバーなどのその他の付属品の分安く上がりますからこれはもう考え方によるところだと思います。
音楽収録も業務でやる方であれば、五島先生のようにバウンダリーに使用したりできる4060の選択が最適かもしれません。
ただしバイノーラルマイクというのはインイヤーで集音することに意味があるわけですから、立体音響が必要な場合は4560一択だと思います。
参考音源
こちらのチャンネルは、当サイトのものではありませんが、DPA4560のサウンドテストを行なっております。
DPA公式も参考音源出していますが、こういうときはあんまり公式の音源を信用しない・・・というのが重要です。
使用しているだけでどんな加工、編集が行われているかわからないところや、実際、DPAの公式音源もかなりいじられていることは容易に想像できます。
もちろんこのアーム部分を自作するのもいいかもしれません。
筆者の場合はくねローゼというアイテムで首掛けAB方式のセットをやってみたことがありますが、ABの幅を簡易セットで自在に調整できるためかなり良い結果になりました。
ただしやはり耳という天然のパラボラの中に埋め込むというのは一定のエッジがあるように感じるので、4060ではなくてあえてDPA4560を選ぶ意味や意図というのは明確に存在しているかと思います。
耳にかけてポケットにF3を入れるだけで世界最高峰の無指向性、バイノーラルマイク収録ができるのは非常にワクワクしますよね。
F3だとこのDPA4560のステレオ一種類のみですが、F6だと、これに加えて例えばパラボラの指向性マイクだったり、ショットガンマイクだったりと組み合わせは無限大。
DAP4060でフィールドレコーディングすると
同じ素子だというわけですので、ネックマイクを使ってDPA4060でフィールドレコーディングしてみました。
インイヤーではない普通のAB方式ですが、かなり透明感のあるDPAらしい、素晴らしい音になっています。
レコーダーはもちろんZOOM F3を使いました。
立体音響感はありませんが、F3の最高クラスのマイクアンプが4060の素晴らしさを最大限引き出していますね。
M4とバイノーラルマイク
ZOOM M4とローランドのバイノーラルマイクの組み合わせだとF3と4560との組み合わせよりもかなり安価で揃います。
【M4のレビュー】ZOOM MicTrakシリーズ M4 | 32bit ステレオリンクの問題点も・・・
ローランドのプラグインパワーを使ったバイノーラルマイクとM4の比較。
ROLANDバイノーラルマイクロホンイヤホンをサウンドハウスで見るまたインイヤーではないAB方式の無指向性の比較を、簡単なものですが一度にまとめた動画を作りましたのでチェックしてみてください。
映像クリエーターにも便利
くねローゼやほかの記事でもお伝えしていますが、やはり映像関係者の方の両手が空くというのは重要なポイントになります。
F6をバッグに入れて、DPA4560を耳にかけ、カメラやRIGのホットシュー、またはコールドシューにショットガンマイクをマウントすればインタビューや、ドキュメンタリー制作などにはまさにハリウッド映画顔負けの音質で収録することができます。
DPA4560のインタビューといいますか、対面した人の声は公式の音源も参考になります。
もう映画ですよね。
というわけで本日はF3 + DPA4560最高峰のバイノーラルセットということでシェアしてみました。
みなさんの参考になれば幸いです。
音響資料室では96khz / 24bitのハイレゾ音源で配信しています。
なかなかハイレゾで体験することが難しい金田式DC録音の音源も96khzで試聴できます。
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きっとあなたがまだ体験したことのない音の世界がそこにあります。
プロフィール

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音大を卒業後ピアニストとして活動。
日本で活動後北欧スウェーデンへ。
アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。
帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。
独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。
タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。
2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。
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