マイクロフォン紹介

超コスパ!ドイツのSEIDE PC-M1 VS オーストリアのLEWITT LCT540S

この記事はAmazonをはじめとした各種広告を含みます。

本日はSEIDE PC-M1の音声テスト第一弾というわけで、LCT540Sの音声と比較しながら、コスパについてもみていきましょう。

SEIDEはザイドと読みます。

SEIDEはドイツ語で絹を意味するそうで、なるほど絹感?シルクの感覚?をしっかり感じます。

東ドイツのオーディオメーカーでしたが、今は一部の製品を残すのみとなり、ルイットやオーストリアンオーディオなどの新興オーディオメーカーに押されてこのPCM1も中古でしか手に入りません。

指向性、無指向性が切り替えられるタイプのPC-M2というモデルも後発されています。

こちらの無指向性の音も大変素晴らしいと聞いています。

今回はそんな幻?とも言えるザイドPC-M1を金田式DC録音の五島昭彦氏よりお借りしているので簡単な音声テストですがシェアしていきます。

金田式DC録音の視聴はこちらのページから(当スタジオ限定でフル視聴可能です)

写真はSony a7RⅣと標準GMズームレンズで撮影。

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音声聴き比べ

システムはマイクアンプにSound Devices MixPre-D, ADCはZOOM F3を使用し、ステッドマンのポップガードを使用しています。

STEDMAN ( ステッドマン ) / PROSCREEN 101 をサウンドハウスで見る

【マイクアンプ比較テスト】Sound Devices のマイクアンプを試す

SEIDE PC-M1

ポッドキャストとしてBGMと一緒に聞くとこんな感じです。

https://youtu.be/WlDj93uGOMQ?si=guoMbJEfHvoFDwDd

LEWITT LCT540S

LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S をサウンドハウスで見る

ポッドキャストとしてBGMと一緒に聞くとこんな感じです。

感想

LCT540Sは個人的にコスパ、音含めて指向性大口径の中でも最上級のクオリティーであると思っていましたが、PC-M1の音を聞くと、やはりU87と比較されるだけあって、驚きを隠せません。

太さの中にある指向性ならではのセクシーな抵抗感がザイドには感じます。

LCT540Sの方はその辺り抵抗感がないため、どことなく突き抜ける感じがありますよね。

それを透明感という言い方をすることもできますし、LCT540Sの場合は透明感と表現して差し支えないと思います。

五島先生はDPA4011の代わりとして540S使えるといっておられるほどですから、その透明感たるやなかなか市販品でここまでの域に達するのは難しいでしょう。

今回のテストはマイクアンプにMixPre-Dを使っているのも大きなポイントでザイドのマイクとMixPre-Dの根っこから湧き上がってくる音の性質と相性がとてもいいのだと思います。

この領域までくると、マイクロフォン単体で音がどうか?

ではなく、マイクアンプとの相性はどうか?という問題になってくるのかもしれません。

そういう意味ではLCT540SとMixPre-Dの相性はそこまでばっちりじゃないのかも?

LCT540Sを透明感と表現すると、LCT540Sはもう少し昨今のサウンドデバイス系マイクアンプなんかとすごく相性がいいのかもしれません。

ザイドのマイクは現在お店で探すのは困難でオークションサイトなどで根気よく探すしかありません。

最安で3980円という破格値で落札できていますから、こんな値段で落札できたら最高です。

今回金田式DC録音の五島昭彦氏から一本落札してペアにできたからステレオペアでテストしてみたら?と連絡をもらい2本お借りしています。

どちらも一万円以内で落札とのことですから、中古価格を考えるととんでもないコスパモンスターなマイクロフォンであると言えます。

ステレオペアでのテストは現在準備中で、12月に日本の古典音楽を収録する機会がありますから、そこでしっかりとザイドの音声をステレオペアでお届けしていきます。

今回ステッドマンのポップガードを使用していますが、ザイドのマイクは、ポップガードなしでも結構いけちゃうんじゃないか?と思いました。

それも含めたセクシーな抵抗感と表現しておきましょう。

ハイトーンの女性ボーカルも相性が良さそうです。

ベースや弦楽器などに使う場合は好みが分かれそうです。

太く分厚いベースが好きな方はザイドのマイクはU87の代替マイクとして最適です。

個人的にはベースは割と透明感のある音が好きだったりするので、マルチマイクでジャズなどを録音する場合筆者ならベースにLCT540Sを選択すると思います。

逆だろ?という意見も聞こえてきそうですが、フォルテ字の部分にLCT540S、指板の音にザイドを使いたいイメージです。

ブラスバンドやビッグバンドなど管楽器のみ金管楽器のみのアンサンブルだとザイドのステレオペア録音一択かな?

みなさんはいかがでしょうか?

このセクシーな抵抗感はポッドキャストをする側としてはモニター感として耳触りがいいので、お借りしている間はしばらくザイドで配信していきます。

こうたろう

音大を卒業後ピアニストとして活動。 日本で活動後北欧スウェーデンへ。 アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。 その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。 帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。 独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。 タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。 大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。 その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。 村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。 祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。 現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。 2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。