この記事はnoteの企画『音楽家育成塾』内の音響講座の関連記事となっています。
録音方法やマイクセッティングアイディアについてはnoteの記事を参照してください。

簡易紹介:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます
機材選定
弦楽器はある程度絞れてきます。
マイクロフォンから見ていきましょう。
マイクロフォン
noteの記事内でもお届けしておりますが
弦楽器の収録であれば基本的にショップスで決まりです。
ショップスMK5(指向性切り替え式)
SCHOEPSはペンシル型としてMK4(指向性マイク)とMK2(無指向性マイク)があり
他に切り替え可能なのがMK5となっています。
指向性MK4はサウンドハウスさんで見つかりました。
SCHOEPS ( ショップス ) / Stereo Set MK 4 をサウンドハウスで見てみる。お値段的に考えても基本的にショップスを選択するのであればMK5にしておいた方がいいですね。
無指向性と指向性それぞれ切り替えができ適材適所に使い分けることができるのと
お値段がMK4と10万円ちょっとくらいの差なので、圧倒的にお得ですね。
SCHOEPS ( ショップス ) / Stereo-Set MK 5 をサウンドハウスで見てみる。こちらは為替レートの影響直撃系機種になるので、条件の良い時期に購入されることをおすすめします。
SE ELECTRONICS SE8 PAIR(指向性)
ちょっと予算をオーバーしてでも弦楽器の録音はショップスにしておいてほしいですが
どうしても入門用で練習したい方は当スタジオでもKM184との紹介でよく登場します
SE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIRもおすすめです。
しっかりガリガリ感も感じられますし
この性能で入門価格帯となっているので初めての録音にもおすすめです。

LCT540S(指向性)
こちらは上記2種類とは違い大口径タイプになりますが、めっちゃくちゃいいマイクロフォンです。
LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S をサウンドハウスで見る2本だと競合はKM184になってきますが、弦楽器の収録をメインとして活動していくのであればKM184よりも540Sの2本かなと思います。
元はAKGから分離したメーカーですが、440以降は本当に低コストで素晴らしい性能を提供してくれるマイクロフォンメーカーです。
【保存版】LEWITTっていいマイクですか? 大口径マイクシリーズの選び方
補足:オーディオテクニカ

noteの講座内で少し触れていますオーディオテクニカのマイクロフォンはこの辺りかな?
と思われます。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT4050 コンデンサーマイク をチェック記事内のサンプルでもメインマイクはしっかりとショップスを使っていることから、サブトラック用としては最適な選択肢であると言えます。
AT4050は指向性切り替え式→指向特性:可変(全指向性、単一指向性、双指向性)となっていて、お得なようにも見えますが、やはりここは先述のLCT540Sの方がいいでしょう。
ルイットでの切り替え式はもう一つお値段が上のLCT640があります。
こちらのマイクも無指向性マイクなのにすごい個性的な音を提供してくれる特別な存在です。
LEWITT ( ルウィット ) / LCT640 TS をチェックレコーディング&マイクアンプ
ステレオペア録音するのであれば、現状ではZOOM F3が圧倒的におすすめです。
ショップスのマイクロフォンも性能を引き出せる存在で、圧倒的な値段の安さがありますし
なにより32bit収録ですので、現場でのモニターだけに集中できます。
ZOOM ( ズーム ) / F3 Field Recorder をサウンドハウスでチェックまた、マルチトラックでの収録の場合はF6。
こちらも32bit収録ですが、やはりとんでもなく高いポテンシャルを誇ります。
Kotaro Studioの音響顧問:五島昭彦氏も金田式DC録音以外のレコーディングの際はF6を使っています。
ZOOM ( ズーム ) / F6 +専用プロテクティブケースPCF6セットRMEやサウンドデバイスは?
RMEやサウンドデバイスはもちろんフラッグシップ機として素晴らしい性能を誇りますが
正直ZOOM F3のマイクアンプになってくると価格差ほどの恩恵は受けにくい
それよりもマイクセッティングなどの音響特性をしっかりと捉える方が大切です。
現場でしっかりとモニターして、最高のポイントを見つけてください。
モニターヘッドホンはHD25で決まりです。
ゼンハイザーHD25 密閉型モニターヘッドホンをサウンドハウスでチェックHD25で耳が痛くなる方はオーストリアンオーディオのヘッドホンを試してみてください。
オーストリアンオーディオも先述のルイットと同じ元AKGから分離した新興オーディオメーカーですが、ルイットよりも伝統を重んじるコンセプトでAKGの遺伝子を守るスタイルで製品を製造しています。
こちらのヘッドホンはHD25とは違うキャラクターで、ディレイ感、リバーブ感はHD25よりも繊細に感じることができます。
筆者はオーディオ編集の際に、ディレイとリバーブの確認の時はこのヘッドホンを使っています。
Austrian Audio ( オーストリアン・オーディオ ) / Hi-X15 密閉型ヘッドホンこちらの記事もいかがですか?
オーディオやマイクロフォンに関する役立つ情報をお届けしています!
こちらは金田式DCマイク。
市販されているものではないので、かなりのオーディオマニア向けですが、興味のある方はご覧ください。 【金田式DCマイク】 ショップス MK2, DPA2006カプセルでテストレポート 位相変換が必須のため、中級者以降向けの記事ですが、おすすめの無指向性マイク! 【コスパ最高】 COUNTRYMAN ( カントリーマン ) / B3 当スタジオ一番人気の記事はこちら! 天才になるには・・・ 実はとても簡単でした。
プロフィール

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音大を卒業後ピアニストとして活動。
日本で活動後北欧スウェーデンへ。
アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。
帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。
独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。
タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。
2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。
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