この記事はポッドキャスト連携記事となっています!
参考音源はポッドキャスト内でご視聴くださいませ。
チェロの録音ポイントは2つ
1つ目は他の弦楽器類も同様ですが、チェロの録音ポイントはまずは開放弦の音と指板を使った音のマイキングを決めて、その二つの平均ポイントからマイキングを探っていきます。
どちらに寄りすぎてもバランスが悪くなってしまいます。
基本的に演奏中は指板が中心で音響は動いていくのですが、開放弦の圧力が予期せぬ事態になった場合に備えての保険と考えて差し支えないでしょう。
この辺りは正直なことを言いますと、演奏者のレベルによっても左右されます。
通常プロの奏者の場合は指板音寄りのマイキングで問題ありません。
開放の音響と差がでることはわかっているので、弓の圧力などをしっかり調整してくれます。
ただし、アマチュアの方だったり、音楽教室の発表会の場合ですと、思わぬ音響の齟齬が発生してしまう可能性があるためこういった提案をしています。
f字孔の正面に置かない

さて、弦楽器類にはf字孔やフォルテホールなんて呼ばれる音が全体に響き渡らせるスピーカーのような場所が存在しています。
左右対称に空いている部分ですね。
ここから出る音は誕生して間もない音。
植物で例えると、発芽したばかりの音なんです。
音も同じでしっかりと他の楽器、空間、空気と融合して音が育つまで収穫を待ってください。
また例えある程度の距離を保っていたとしてもここから出てくる音は速度が速いです。
そのため、倍音などの芳醇さがあまり感じられない録音になってしまい、これも考え方は様々ですが筆者は個人的にはあまりおすすめしていません。
オンマイクかオフマイクか?!
こちらも非常に悩まれるポイントになるかと思います。
おすすめはオフマイクを意識すること。
やはり空間や空気と混ざった音で録音したいものです。
ただし、録音のコンセプトによってはキリキリのオンマイクで収録し卓(ミキサー)であとから編集するという方法もあり、このあたりは演奏者やプロデューサーの意向をしっかりとヒヤリングしてから決めていくようにしてください。
常に確証バイアスに捉われることなく、音楽の世界に正解はないということを忘れないようにしましょう。
あとはやはり伴奏ありか、無伴奏かによっても違ってきます。
五島先生のサウンドは無伴奏でしたが、当然ピアノ伴奏がある場合はまた違ったマイキングになっていたはずです。
筆者のQTC30の音源もピアノがなければもう少しオンマイクになっていたと思います。
映画などのBGM等その録音の意図によって非常にオンマイクで収録が必要な場合、ポッドキャスト内の7:47あたりから視聴できる、大きな古時計のような音響を目指していくことになります。
機材選定
ポッドキャスト内でもお届けしておりますが、弦楽器の収録であれば基本的にショップスで決まり。
プロを目指す方や、弦楽器奏者の方でマイクを選ぶ場合はSCHOEPS(ショップス)を購入してください。
SCHOEPSはペンシル型としてMK4(指向性マイク)とMK2(無指向性マイク)があり、切り替え可能なのがMK5となっています。
指向性MK4はサウンドハウスさんで見つかりました。
SCHOEPS ( ショップス ) / Stereo Set MK 4 をサウンドハウスで見てみる。五島先生が提供してくださった金田式DC録音の方(ポッドキャスト11:42あたりから)はMK2(無指向性マイク)で録音されています。
ちなみに番組内でもお伝えしていますが、予算に余裕がある方といいますか、基本的にショップスを弦楽器収録にショップスを選択するのであればMK5にしておいた方がいいですね。
無指向性と指向性それぞれ切り替えができ適材適所に使い分けることができるのとお値段がMK4と10万円ちょっとくらいの差なので、圧倒的にお得ですね。
SCHOEPS ( ショップス ) / Stereo-Set MK 5 をサウンドハウスで見てみる。こちらは為替レートの影響直撃系機種になるので、条件の良い時期に購入されることをおすすめします。
入門用としてはSE ELECTRONICS ( エスイーエレクトロニクス ) / SE8 PAIRがおすすめ。
こちらのマイクはKM184と比較するとお値段が頭に浮かんできますが、比較しなければしっかりガリガリ感も感じられますし、この性能で入門価格帯ですので、初めての録音にもおすすめです。

フィールドレコーダー(PCレスで録音ができる機器)を選ぶ際は基本的に次の3つから選択すると大きな間違いは起こりません。
PCベースで録音環境を整えている方はこちらの記事も参考にしてくださいね。
【プロが教える】 “予算別4つのオーディオインターフェイス”
マルチマイクの場合
ポッドキャスト内ではあまり現実的ではないといっていたマルチマイクも、6ch〜10ch程度のマルチマイクだと現実的な選択肢となりえます。
ただしこの方法を選択する場合は他に必要な基礎知識が山ほどありますので、今回は割愛ということにさせていただきます。
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こちらは金田式DCマイク。
市販されているものではないので、かなりのオーディオマニア向けですが、興味のある方はご覧ください。 【金田式DCマイク】 ショップス MK2, DPA2006カプセルでテストレポート 位相変換が必須のため、中級者以降向けの記事ですが、おすすめの無指向性マイク! 【コスパ最高】 COUNTRYMAN ( カントリーマン ) / B3 当スタジオ一番人気の記事はこちら! 天才になるには・・・ 実はとても簡単でした。
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