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OC18とHi-X15 密閉型ヘッドホンの音を聴いて Austrian Audioについて語っていく

AKGから派生した二大新興オーディオメーカーといえば、オーストリアンオーディオとルイット。

【保存版】LEWITTっていいマイクですか? 大口径マイクシリーズの選び方

両者はそれぞれ全く方向性も違うし、音の傾向も違うし、購買層が完全に二極化するほどしっかり特徴をもったオーディオメーカーです。

今回はずっと気になっていたオーストリアンオーディオについて音の特徴やそれぞれの製品のレビューなどをしていきます。

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます

ヒーリング音響専門ブランド

OC18 Studio Set

 Austrian Audio ( オーストリアン・オーディオ ) / OC18 Studio Set をサウンドハウスで見る

CK12カプセルといえばジャズファンなら一度は耳にしたことがあるかと思います。

名前は知らなくてもCK12の音はどこかで聴いているはず。

というくらい伝説的な名機であり、AKGサウンドの代表的なカプセルですが、このカプセルの特許が切れたこともあり、AKGから派生したオーストリンオーディオのエンジニアがコピー的に再現して作ったのが、このOC18。

Austrian Audio ( オーストリアン・オーディオ ) / OC18 Studio Set をサウンドハウスで見る

ウィーンでハンドメイド制作されているという本マイクはストーリーは非常に魅力的です。

こちらは単一指向性マイクになっていますが、OC818で、こちらは指向性タイプを切り替えられる機能になっています。

Austrian Audio ( オーストリアン・オーディオ ) / OC818 をサウンドハウスで見る

ただしOC818は個人的にはあんまり優位性は感じません。

価格的にも2個で30万円を超えてくるあたり、30万ちょっとの予算があれば確実に他の選択肢、例えばショップスなどが視野に入ってきますし、ここまでの予算を用意してあえてショップスを外す意味はないでしょう。

そのため、現実的にはOC18のステレオペアでの使用になるかと思います。

ペアで20万を切る価格。

このOC18は金田式DC録音の五島昭彦氏がテスト録音(NOS方式のステレオペア録音)したものを視聴させていただいた感想になります。

残念ながら音源そのものは版権の関係で当スタジオで公開はできませんが音の印象をしっかりお伝えしていきます。

金田式DC録音を体験するにはこちら

良いところも悪いところも

スペック的なところをだらだら書いても仕方ないのでざっくり感想を並べていくと、良くも悪くもAKGなんです。

オーストリアンオーディオの場合はAKGの伝統を守るという立場をとっており、AKGにかなり引っ張られているというか、はっきりいってブランドが分離しただけといっても過言ではないほど、AKGです。

逆にルイットは革新的というか、挑戦的な立場をとっています。

新しいサウンドを考える、製品もデザインも少し攻めたオーディオメーカーで、デザインの好みも分かれやすいといったところでしょう。

オーストリアンオーディオがハト派でルイットがタカ派っていうイメージでOKです。

保守的な録音がしたい方

この分野は正解はありません。

作りたい音次第という感じ。

AKGの音が好き、伝統的なサウンドが好きならそれこそCK12サウンドをこの価格で再現できるという意味ではGOOD。

ただし、AKGでいいんじゃない?というのも正直なところ。

自分の音を極めたい、攻めた録音がしたいというときには確実にルイットでしょう。

特にやはり540Sに関してはDPA4011とも互角に戦える性能と素直さで、コスパはとんでもないことになっていると思います。

ポイント自信を持っておすすめできるのが、プロの録音エンジニアを目指すなら540S、プロじゃなくてもいいけど、最高の音質がいいなら440です。(もちろん音楽録音は特にステレオ、つまり2個必要です。)
LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S をサウンドハウスで見る LEWITT ( ルウィット ) / LCT440PURE をサウンドハウスで見る

Hi-X15 密閉型ヘッドホン

Hi-X15 密閉型ヘッドホンをサウンドハウスで見る

実はこれ、ポストゼンハイザーHD25にはならないか?

という期待を込めて購入してみました。

先日ゼンハイザーHD25が壊れたのもきっかけの一つ。

【HD25 ケーブル交換】分解と修理まで徹底解説

購入時はサウンドハウスさんで入荷待ち且つ自動で入荷するとのことだったので、人気商品であるということです。

入荷未定となっているものは、そんなに人気はないけど在庫もない状態だといえます。

で、購入したんですが、なかなか元箱もしっかり、HD25と同価格帯ながら高級感もあり、質感も素晴らしいです。

音の感じレビュー

こちらもだらだらと書かずにざっくりお伝えすると『良い!』

GOODです。

商品的には『モニター用途からデイリーユースのリスニングまで様々なシチュエーションに対応』とありますが、モニター用途としては少しジャジャ馬なところがあるかなとは思います。

個人的にはリスニング用途という感じに落ち着きました。

HD25はイコライジングの部分も非常に正確で的確。

音楽録音の現場ではやはりHD25は外せませんね。

これを超えるモニターヘッドホンは出るのだろうか。

と思うほど。

Hi-X15がオーバーイヤータイプなので比較というわけにはいきませんが、価格的にはやっぱり意識しているんじゃないでしょうか。

Hi-X15はイコライジングの面で見るとモニターとしてはやはりしんどいです。

ただ、リバーブやディレイのかかり具合などはHD25よりも解像度は高く、ミックスやマスタリングの際もHD25で基本的には構成するんだけど、リバーブやディレイの詳細なところまで見るためにHi-X15を使うといった使い分けが一番良いのかもと思います。

Hi-X15 密閉型ヘッドホンをサウンドハウスで見る

Hi-X15はいいヘッドホンではありますが、少なくともクラシック音楽やピアノ音楽を現場でしっかりモニターできるかといったらNOです。

かなり補正解除しながら聴く必要があります。

リスニングとしては、この価格にしては充分すぎるクオリティーで、もしや撒き餌ヘッドホンか?

と思うほど、コスパはいいです。

ポイント低価格で写りのいい単焦点レンズなどを撒き餌レンズといって、そのマウントに引き込むために売り出すレンズのことを指します。

Hi-X15がこのお値段で且つこの音質を出してくるあたり、他の上位機種に期待が膨らむのも自然で、上位機種の売り上げは確実に見込めるはずです。

ただ過度な期待は禁物。

リスニング用途寄りに優れてはいますが、決して高級ヘッドホンのようなエレガントさまでは感じられません。

まとめ:キャラクターの定着に期待

正直オーストリアンオーディオは現段階ではマイクロフォン、ヘッドホンなど、総合的に見ると、まだキャラクターが定まらない印象でした。

AKGに引っ張られてはいるが、自分達の音を出したい、しかしAKGを愛していてリスペクトしている・・・というニュアンス。

このあたりルイットなんかははっきりしていて、まさに『AKGをぶっこわーす』みたいな状態。

ブランディングとしてはわかりやすいですし、個人的には素直なすっぴん感が好きな方の耳からすると、AKGを超えてきていると思います。

ハト派かタカ派かみなさんはどちら派ですか?

繰り返しになりますが、オーディオに正解はありません。

こうたろう

音大を卒業後ピアニストとして活動。 日本で活動後北欧スウェーデンへ。 アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。 その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。 帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。 独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。 タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。 大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。 その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。 村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。 祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。 現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。 2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。