【M4 MicTrakレビュー】 M4 32bit 参考音源多数

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今回はZOOM M4 MicTrakシリーズを購入しましたので、購入開封レビュー。

先入観なし、忖度なしにお届けしていきます。

作例などもいろいろ用意していますので是非最後までチェックして購入の際に参考にしてくださいね。

ポイントZOOM M4に使えるプラグインパワーの高性能マイクをお探しの方はこちらの記事も参照してください!
Profile

この記事を担当:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイクREC技術を学び帰国
金田式DC録音のスタジオにて音響学を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、ピアニスト, 音響エンジニア, マルチメディアクリエーターとして活動中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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音質について

 ZOOM ( ズーム ) / M4 MicTrak マイクロフォン型オーディオレコーダー をサウンドハウスで見る

これまでZOOMのマイクといえばカプセル交換式を採用していることが多く、XYもショットガンも交換が可能なものが多数発売されていました。

ZOOM ( ズーム ) / M4 MicTrak マイクロフォン型オーディオレコーダー

新しいXYマイクがどれほどすごいのか?!

という楽しみが非常に強かったわけです。

おまけに近年流行りの32bit / 192khzまで対応しているので技術的な音質は問題なさそうです。

32bit対応機種は年々増えてきています。

Tascamさんからも出ているので興味があればこちらの記事も参照してください。

気になるのはやっぱりマイクアンプとADC部分になります。

購入前の懸念点

交換式からの脱却というのもあり、今回のXYマイクはかなり自信があるのだろうと思っていましたが、同時に懸念点としては外部入力のマイクアンプが非力なんじゃないか?という点。

例えばTascam のDR-40Xなんかも内蔵マイクは素晴らしい質感でしたが、外部入力になると途端に力を抜いた感じになり、おまけ程度に感じてしまう機材が多かったわけです。

内蔵マイクがよければいいほど、外部入力に手抜きが生じるじゃないだろうかという懸念。

逆に内蔵マイクや外部入力を完全に犠牲にしてプラグインパワーの音質がとんでもないレコーダーがTascamさんのDR-05Xだったりします。

DR-05X ハンディレコーダー

簡単な音チェック

この機材の場合やはり内蔵のXYマイクをどう使うか?

というのがユーザーの最重要ポイントであるといえます。

開封時に簡単な音声テストをしてみました。

内蔵XYマイク(オンマイク)

ポイントあえていじわるなほど最適ではないオンマイクで収録。
一般的なポッドキャスト配信であれば、オンマイクから最適な距離をさぐって、これ一本で完結しちゃうと思います。

距離の取り方についてはこちらの記事でかなり細かく作例とともに解説しています!

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内蔵XYマイク(オフマイク)

ポイントビデオグラファーさんにとってインタビューなどで使うであろう距離を想定して収録してみています。
中域や低域が削れることもなく生きていますので、自然界の収録にも助けになることでしょう。
また、後述します社外ウインドスクリーンを使用するとかなりの強風でも耐えられますし、編集で削れた部分は復旧できますので外での撮影にこのM4は非常に重宝します。

こちらは神戸ハーバーランドで船底の掃除にたまたま出くわしたので急ぎ収録。
こういうときに32bitは本当に助かります。
このような展開が予想できないシーンでは24bitだと、かなり低感度で収録するか、常にゲインに意識を使わなければいけませんが、32bitだと録音ボタンを押してほったらかしです。
映像はFX30と16-35のGMレンズで収録。
ただし当スタジオの記事でも何度も書いていますが、M4のラインアウトからカメラのマイクインに刺さないで、必ず映像編集ソフトであとから同期してください!

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高級レンズはレンタルがおすすめです。
こちらの16-35のGMレンズはRANK4となっており、定額で同ランクの機材が借り放題で1週間限定だと2ランク上の機材も試せます!

SONY(ソニー) FE 16-35mm F2.8 GM SEL1635GMを格安レンタルする

Sony FE 16-35mm F2.8 GM 実写での描写力レビュー

外部入力のモノラル

ポイント指向性マイクのAKG C5を使用してテストしてみました。
外部入力のマイクアンプの性能を検証しています。
AKG ( アーカーゲー ) / C5 コンデンサーマイク

内蔵XYマイク+外部モノラル(ポッドキャストにおすすめ)

ポイントポッドキャストには内蔵のXYでも充分な音質が得られますが、ワンランクアップするのであれば、ステレオ+モノラルで臨場感を上げた方がより音質は上がります。

このパターンですと、アンビエントを内蔵マイクに任せて、ショットガンマイクやパラボラ集音なんかを組み合わせるのが最適です。
ショットガンマイクとパラボラ集音器の違いやサンプルについてはこちらの記事にて!

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プラグインパワーでのステレオテスト

ポイントプラグインパワーまで使えるのはかなりポイント高いですよね。
ローランドのバイノーラルマイクなどが使用できます。

バイノーラル録音

プラグインパワーの性能を見るという意味で生活音。

とっても簡単なテストですが、バイノーラル録音とWM-61A、そして内臓のXYを比較したテスト動画です。

こちらは電車の音。
M4内臓のXYマイクと、バイノーラルマイクを比較テストしています。

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こちらはさらに参考音源としてM4内蔵とバイノーラルの比較収録のあと、そのまま電車に乗り込んで一駅乗った時の音。
さすがにかなりリアルです。
ここまでリアルなのに外からは有線イヤホンで音楽聴いてる人にしか見えません。

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バイノーラルマイクはローランドのものを使用しています。

CS-10EM ASMR バイノーラルマイクロホンイヤホン

プラグインパワーで動作するのでM4につける時は赤いプラグをステレオミニプラグに、黒いプラグをヘッドホン端子に刺して使ってください。

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外観やデザイン+操作性

一目でわかる通り、外観、デザインはかなり大胆な変更が行われています。

これまでのZOOMのレコーダーから完全にデザイナー変わった?というほど。

ただし、海外ではこちらのデザインの方がウケがいいかと思います。

欧米のサウンドデザイナーはこのデザイン好きだと思います。

これまでのZOOMと比べると一長一短あり、どちらがいいとは言えませんが、外部入力の端子が左右に分かれて出ている点は個人的にはGOOD。

また、F6やF3ではメニューの操作が若干しにくいのは難点でしたが、M4になると握った状態で操作できますので、操作感は素晴らしいです。

ちょうど下に向けて細くなっているあたり、このデザインは若干の昭和性もあり、かなり一か八かの会議が行われたと思いますが、個人的には吉と出るとみています。

非常に細かい点ですが、ヘッドホン端子とプラグインパワーの入力端子の2点はシンメトリーにして欲しかったのは個人的意見。

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この黄色い線のところ。

細かいですが、ここが若干ハの字になっているのはマイナス点。

GUI

GUIはF3からの流れとなっていて、起動やシャットダウンも早く非常に使いやすいです。

忖度なしまとめ:このレコーダーがオススメな人

      
  1. 軽装で発信したいノマドポッドキャスター。
  2.   
  3. ビデオグラファーさん。
  4.   
  5. ドラム・打楽器の配信者さん。
  6.   
  7. 高級USBマイクが必要な方。

ビデオグラファーさん御用達になりそう。

ショットガンモデルはすでに取り寄せ多数なので、在庫があればゲットするといいでしょう。

M3 MicTrak マイクロフォン型オーディオレコーダーをサウンドハウスで見る M3 MicTrak マイクロフォン型オーディオレコーダーをサウンドハウスで見る

タイムコードが使えて入力系統が多い。

これだけの機能性なのにポケットにギリギリするっと入る。

そして何より軽いです。

めっちゃくちゃ軽い。

デザインは好みが分かれるかもしれませんが、個人的にGOOD。

軽装のノマドポッドキャスターさんであれば、この記事の内蔵XYマイクの音が好みであればこちらの内蔵マイクだけモデルもGOODです!

M2 MicTrak マイクロフォン型オーディオレコーダー

内蔵のXYマイクは音楽や自然音などこれからいろいろ録っていかないとわからないところはありますが、ビデオ音声の補助としては最高得点。

S/N比に関してはFシリーズなどの上位機種で慣れてしまっていると少しがっかりすることはあるかと思いますが、AKGのC5でのテストを聴いてわかるようにマイクロフォンを選べば充分に及第点であるといえます。

AKG ( アーカーゲー ) / C5 コンデンサーマイクをサウンドハウスでチェック

全体的に全部盛り感がすごいですし、性能も素晴らしいですが、初心者から中級者までの機種であることは間違い無く、ZOOMの中の人と話しましたが、ターゲットもそのあたりに設定されています。
より本格的なレコーディングやマイクアンプを使いたい場合はFシリーズ、F3などを使ってマイク選びから行う必要があります。

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一緒に買っておきたいアイテム

ウインドスクリーンは同封されていますが、筆者はこちらを購入。

やっぱり風対策はせっかくのフィールドレコーダーなので重要です。

サイズ的にはジャストフィットというわけにはいきませんでしたが、なかなかいい感じです。

というのもこの記事でのサムネイルにしているのが純正なんですが、純正がなんだか水泳キャップみたい。

僕はやっぱりオンマイクなんかで使う場合にこの水泳キャップはテンションが下がるのでやめました。

奥までしっかりはめると外部マイク端子が被ってしまうので3chや4chで使う場合はちょっとめくって使う必要があります。

ケースは別に必要ではないかもだけど、やっぱり旅支度をするにはあった方がいいですよね。

こちらで代用しています。

セミハードとかのものではないので、しっかり守ってくれるものではありませんが、M4自体が傷が目立ちやすい材質になっているため、ケースがあるだけでも傷防止につながると思います。

プラグインパワーのマイクや、イヤホン、単三電池などもまとめて梱包できるので便利に使っています。

ちょっとななめに入れて使ってます。

あとはマイクロSDカードであることと単三電池なのでまだお持ちでない方、M4購入を機に揃えたい方はこちら。

マイクアンプ

当然ですがフラッグシップラインのF3と比較すると、マイクアンプは別物。

自作マイクを使ったプラグインパワーでのテストもDR-05Xと同等か、少しDR-05Xに負けている印象です。

ただしローランドのバイノーラルマイクを使うとDR-05Xよりもいい感じに感じましたので、相性によって左右されるレベル(高い水準)のマイクアンプであるといえます。

ROLANDバイノーラルマイクロホンイヤホンをサウンドハウスで見る

仮にDR-05Xと同等かそれ以上のプラグインパワーの収録が可能だとするとバイノーラルマイクにおいて32bitというのはあまりにも圧倒的な優位性がそこにあります。

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ヘッドホンアンプ

DR-05Xのような音楽プレーヤーとしても使いたいと思えるほどではないため、星4つ。

素直でストレートなZOOMらしい音ではあるものの、F3のヘッドホンアンプがあれだけの仕上がりであることを考えるとお値段高くなってもいいのでいいものを入れて欲しかった。

ただし、ネイチャー収録が前提なのであれば、環境の確認、指向性の確認などのモニターは充分に及第点であるといえます。

総合

ターゲット層も違うため比較するものではないが、F3のような開封時から『文句なしの最高得点』とはいえない。

内蔵のXYマイクは完成度は高いが音源とのベストな距離感を探るのは意外に難しい。

さらに追記:M4 MicTrakステレオリンクについて(解決済み)

追記:2023年5月30日

この記事は発売まもなく掲載した記事でしたが、当初次のような内容を記載していました。
2023年5月30日に担当の方から再度連絡をいただき解決していますが、記録のため残しておきたいのと、最新のアップデート情報を更新します。

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さて、M4では外部入力端子がステレオリンクができない仕様になっており、ZOOMさんの方に電話で尋ねてみました。

筆者:仕様についての確認なんですが、M4は外部入力端子はモノラルのみでステレオリンクはできないという理解であってますか?

担当者Uさん:こちらで実機にて確認してみますので、少々お時間ください。

筆者:わかりました。

折り返しの電話

担当者Uさん:本当ですね・・・できないみたいですね。一度技術部の方に確認したいのでもう少しだけお時間いただけないでしょうか。

筆者:はい、それは構いません。これは悪い意味でとらないでほしいんですが、ステレオリンクってできないで困ることはあっても、できて困ることはないはずですよね?

担当者Uさん:おっしゃるとおりですね。

筆者:だとすれば、なぜあえてリンク設定ができない仕様にしたのかについての意図をZOOMファンの好奇心として知りたいので技術部の方に合わせて尋ねていただけませんか?

担当者Uさん:はい、わたしもそのつもりでいましたので、そちらの件も合わせて回答させていただければと思います。

筆者:わかりました。では◯時〜◯時の間にまた連絡お願いします。

一度切る。

担当者Uさん:確認取れましたが、やはりモノラルでの仕様となっています。

担当者Uさん:意図としては初心者の方にも使いやすくするためにとのことです。

筆者:わかりました。

デザイン的にも左右に向けて出ている点がモノラルのヒントだったのかもしれませんが、やはり非常に重要な項目なので強調して広報してほしかったということを伝えました。

手持ちのマイクをステレオペアで使うことを想定している方は注意してください。

解決しました

2023年5月30日に大変丁寧にアップデート情報の案内をいただきました。

こちらの問い合わせに対して受け流すことなくちゃんと対応してくれるところにZOOMさんの音に対する愛情を感じます。

外部入力のステレオリンクについては現在アップデートで対応していただけました。

ブログ情報の更新もお願いされましたので、こちらの記事にてリンクを紹介しておきます。

ZOOM M4の最新アップデート情報

このように何度か電話でやり取りはしていますが、完全自腹購入の本当に忖度なしのレビューですので安心してくださいね。

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