【失敗しないマイク選び】まずは最高のプロ用マイクを覚える
初心者ほど高級マイクを使うべき理由を知っていますか?
良いマイクを使い、良いオーディオ体験をするということは
その後の感性を左右するとっても大切なこと。
加えて編集時間を大幅に、、、いえ、極端に削減することができます。
Youtubeが伸びなかったらどうしよう。
続かなかったときのこと考えると安いものでもいいかも・・・
いえいえ、これはカメラのレンズも同じ。
最高のものというのは、最高の中古価格が付くんです。
カメラとオーディオの世界はまさにこの言葉が生まれたんじゃないか?
『安物買いの銭失い』。
マスタリングや編集の手数や経験が少ない初心者だからこそ
良いマイクを購入することで編集作業を大幅に省略することができます。
『入門向け』という言葉に誘われて
中途半端な音のマイクを購入するのはやめましょう。
良いものを知ることでより早くステップアップしていくことができ
無駄に悩む時間を削減することができます。
設備投資するなら最高のマイクを導入してたくさんの時間と資産のロスをなくしませんか?
最高と言ってもただ値段が最上のものというわけではなく、ちゃんとプロの目線でコスパなど考慮してご紹介しているので安心してくださいね!
簡易紹介:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます
Youtubeやラジオ配信(屋内)
室内やスタジオでの固定環境で配信する方のマイクロフォンは、移動もないため、大口径のコンデンサーマイク据え置きタイプでOKです。
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM49 コンデンサーマイク
- 音質
- 9.5
- コスパ
- 8.0
- デザイン
- 9.5
- 個性
- 9.0
- 総合点
- 10.0
コスパのいいノイマンの大口径マイク!
音響機器はNEUMANNで揃えたい人集合!ノイマンファンによるノイマン特集
ノイマンというとU87シリーズが定番中の定番となっており、代名詞みたいな存在。
しかしコスパ考えるとTLM49がノイマンの大口径ならベストです。
サウンドハウスで価格をチェック実はこのマイク、アコースティックベースの収録にも最高です。
U87に関してはコピー商品が世界中で作られていて、正直コピーでもいいんじゃない?と思える水準のものもたくさん出ています。
TLM49に関してはノイマンらしさを持ちながら、透明感も併せ持ったハイブリットノイマンという印象で唯一無二の存在と言えます。
Austrian Audio ( オーストリアン・オーディオ ) / OC18
- 音質
- 9.0
- コスパ
- 8.5
- デザイン
- 9.5
- 個性
- 7.5
- 総合点
- 9.0
21世紀になってから誕生した新興マイクロフォンメーカーの一つです。
といってもやっぱり新興企業でも優秀なのは『元AKG』の肩書きを持っている企業。
ウィーンAKGの解体で、AKG出身のエンジニアが新興企業を立ち上げるブームみたいなのが一時期流行りました。
そんな中で生き残ったのがオーストリアンオーディオとルイット。
この二つは生き残っただけあって、もう本当に最高です。
なにしろAKGのDNAを継承しているわけです。
ルイットは新しい音を探り、オーストリアンオーディオは歴史と伝統を守るスタイルが定着しました。
OC18は指向性のみのマイクですが、素子自体はフラッグシップ機と同じなのでコスパは最高です。
OC818 Studio Set サウンドハウスで価格をチェックただし、良くも悪くもAKGサウンドそのままです。
OC18を2個ステレオでオランダ方式でワンポイント録音したものがあります20世紀のジャズサウンドが好みの方はもうOC18から抜けられなくなります。
音自体はAKGのフラッグシップサウンドとして安心していただいて大丈夫です。
ピアノ録音を含め映像制作も併用する方は黒が目立ちにくくおすすめです。
OC818 Studio Set ブラック サウンドハウスで価格をチェックLEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S
- 音質
- 9.5
- コスパ
- 9.5
- デザイン
- 9.0
- 個性
- 8.0
- 総合点
- 9.0
オーストリアンオーディオと共にAKG出身の人たちで構成されたオーディオメーカーであるルイットも絶対に外せません。
LCT440PUREでも充分すぎる性能を発揮してくれるんですが、540になると明確にワンランク上のクオリティーを間違いなく提供してくれるわけです。
のちにも登場しますが、このLCT540Sは2本揃えてステレオペアで音楽収録する際なんかにも抜群の威力を発揮してくれます。
詳しくはルイットの特集記事を参考にしてみてください。
540は高級マイクにしか存在しない音の輪郭部分があるんです。
こちらの記事では距離別の音声テストをしていますのでチェックしてみてください。
この値段では考えられない性能。
数十万円するマイクロフォンにも匹敵する能力を持っています。
LEWITT ( ルウィット ) / LCT 540 S サウンドハウスで価格をチェック据え置きタイプの方必須のアイテム
スタジオ据え置きの場合は必須のアイテムがあります。
それがマイクスタンドとポップガード。
マイクスタンドはなんでもいいというわけではないんです。
スタジオ据え置きの場合は卓上スタンドがベスト。
なにせ重いのが重要です。
本当に全然音が違いますよ。
間違ってもブームスタンドとかアームスタンドとかの軽いものに良いマイクを吊るさないでください。
おしゃれもマイクも足元からです。
23325 卓上マイクスタンド サウンドハウスで価格をチェックポップガードはいろんな種類やメーカーありますが、これにしてください。
こちらのポップガードは必需品といっても過言ではありません。
唯一無二の存在です。
Youtubeやラジオ配信(屋外)
ハンドタイプのマイクロフォンが便利。
最近だと小型のピンマイクなども主流になってきていますが、インタビューや気軽に街歩きの際は収録時間の削減にもつながります。
NEUMANN ( ノイマン ) / KMS104 PLUS
定番はこれ。
やっぱり最初におすすめするのはどうしてもノイマンになってきます。
サンプルを聞いてみるとスタジオなんかでもいけるじゃん?レベル。
そうなんです。
このハンドタイプのマイクロフォンを選ぶ基準のようなものというのは、スタジオのクオリティーを外でも実現!
というところなんですね。
それって素敵なことだと思いませんか?
KMS104 PLUS BK サウンドハウスで価格をチェック KMS104 PLUS サウンドハウスで価格をチェックSENNHEISER ( ゼンハイザー ) / E965 ボーカル用コンデンサーマイク
選んで失敗しないオーディオメーカーとしてはやはりゼンハイザーは外せません。
ゼンハイザーはプロ向けのオーディオ製品がたくさん出ています。
超指向性の切り替えができるあたりもいろんな用途に使えるポイント。
E965 ボーカル用コンデンサーマイク サウンドハウスで価格をチェックAKG ( アーカーゲー ) / C5 コンデンサーマイク
若干編集技術が必要なマイクになりますので、オーディオ編集やマスタリングなども一緒に勉強したい方に最適。
ハンドタイプの中では最も安価。
上記の二種類よりも低域に少し癖を感じますが、お値段以上の能力を発揮してくれます。
C5 コンデンサーマイク サウンドハウスで価格をチェックガッツリ音楽を収録
ここはKotaro Studioの特に専門分野です。
金田式DC録音の五島昭彦氏にも監修をいただいています。
基本的に音楽収録はショットガンマイク(モノラル)ではできません。
必ずステレオで収録してください。
音楽は基本的にステレオを意識して構成されています。
ここを間違えるとどんなにいいマイクを買っても性能を発揮できません。
スレテオのマイクセッティング等をしっかり覚えるつもりで設備投資してくださいね!
SCHOEPS ( ショップス ) / Stereo Set MK 4(MK5)
- 音質
- 10.0
- コスパ
- 10.0
- デザイン
- 10.0
- 個性
- 10.0
- 総合点
- 10.0
音の問題はショップスがすべて解決してくれます。
マイクロフォンの長い旅のゴールとなるマイク。
これを買ったらその時点でゴールです。
すべてにおいて完璧なマイクロフォン。
DPAとはちゃんと棲み分けができる完璧なマイク。
ショップスはバイオリンなどの弦楽器を頻繁に収録する方や弦楽器奏者はもうこれ以外の選択肢がありません。
現在はMK5といって指向性と無指向性を切り替えられるタイプがおすすめ。
Stereo-Set MK 5 サウンドハウスで価格をチェックちょっとお値段高いですか?
単一指向性のみのMK4はこちら。
Stereo Set MK 4 サウンドハウスで価格をチェックこうして見るとMK5の方がお得に感じませんか?
特に弦楽器の録音はシップス以外の選択肢はないといってもいいでしょう。
スタジオでは金田式DCマイクのカプセルにMK2(無指向性)を使った音響テストを実施しています。
MK2は無指向性のカプセルで以前は単体で販売されていました。
ピアニストの方は他の選択肢もありますが、もちろんピアノもショップスでもOK。
続いてみていきましょう。
DPA ( ディーピーエー ) / ST4006A ステレオペア
- 音質
- 10.0
- コスパ
- 9.0
- デザイン
- 10.0
- 個性
- 10.0
- 総合点
- 9.5
Kotaro Studioでは王者という名前で呼んでいるDPA4006。
当スタジオはピアノ音響に強いので、ピアノ収録に最適な4006を王者と呼んでいます。
無指向性マイクです。
このあたりの水準になるとイコライザー?リバーブ?そんなものは必要ありません。
プラグインもできれば使わないでください。
ノーマライズだけで済ませてください。
ありのまま、自然のまま、ただそこに在る音に身を委ねてみてください。
ST4006A ステレオペア サウンドハウスで価格をチェック4006はこちらの比較テストでも使ってみています。
何より驚きなのが映像冒頭のナレーション。
F3との組み合わせも抜群で、素晴らしい音響に仕上がっています。
もちろん編集ではノーマライズしかしていません。
DPA ( ディーピーエー ) / 4011 ステレオペア
DPAだと4006と同クラスのマイクロフォンで4011という指向性モデルも発売されています。
こちらもとんでもない性能のマイクです。
このクラスになってくると完全に好みの世界になってくるので、4011のキャラクターが好きという方は最高の選択肢になります。
NEUMANN ( ノイマン ) / KM184 STEREO PAIR
- 音質
- 9.0
- コスパ
- 8.5
- デザイン
- 9.5
- 個性
- 8.5
- 総合点
- 9.0
MK4と同じ指向性マイク。
MK4の半値近いお値段で購入できます。
弦楽器の収録に特化しているMK4に比べると184は万能タイプと言えます。
KM184 STEREO SET サウンドハウスで価格をチェックおまけにマイクアンプやADCの影響を受けにくい機種でもあります。
いろんなジャンルの音を収録する方、いろんな用途で使いたい方に最適。
ピアノ収録や映像制作等絡める場合はブラックもおすすめです!
KM184 STEREO SET ブラック サウンドハウスで価格をチェックKM184に関しては当スタジオでもピアノ位置による聞こえ方の違いテストなど行っていますので是非チェックしてくださいね!
KM184の記事でも紹介していますが、最近だとSE8という低価格帯でもかなり性能の高いマイクも登場しており、予算をマイクアンプに振りたい方などにおすすめ!
こちらなどはペアでこのお値段ですので、かなり予算を抑えられます。
音鉄さん集合
音鉄さん用に音鉄バイブルを作成しています!
この記事と内容がかぶるところもあるかもしれませんが、参考にしてみてください。
昭和の後期まではラジオやテレビも視聴者がモノラルで視聴することを前提で、モノラル収録、そしてモノラルでいかに良い音を目指すかというのは課題でしたが、現代ではワイヤレスイヤホンなども片耳だけつけるということはあまり考えられず、ステレオ視聴が基本となりますから、やはりコンテンツもステレオで作る方がいいのではないかと考えています。
単純に音声を出すときも全然違った音になりますので、一本でいいんじゃね?と思う方はおっさんの声で申し訳ないですが是非下のサンプルで聴き比べしてみてください。
一緒に買いたい付属アイテム
さて、マイクスタンドは重要だというお話はしましたが、マイクを買う際に持っておきたいアイテムを紹介。
乾燥剤とジップロック
防湿庫なんていう高尚なものは必要ありません。
そんなことにお金かけるくらいならマイクアンプやモニターヘッドホンにお金かけましょう。
モニターヘッドホンは基本的にHD25がおすすめです。
このジップロックと乾燥剤のセットはカメラやレンズの保管や移動時にも便利で、筆者はこの組み合わせでほとんどの機材は管理しています。
もちろん防湿庫ほど完璧な管理というわけにはいきませんが、移動時にはこれほど心強い味方はいませんね。
ジップロックでしっかり中の空気を抜きながら乾燥剤と一緒に保管すると機材の寿命も格段にアップします。
特にマイクロフォンなんていうのは一回買ったらもう何十年も画期的に新しいモデルなんてのはでません。
良いものを永く使いましょう。
マイクケーブル
マイクケーブルを買う時の注意点は、できるだけ余計な加工がされていないもの。
なんちゃらメッキ加工とか、なんちゃら加工とかいらんことするといらんことした音になっちゃいます。
特に今日ご紹介したマイクロフォンはいらんことされたら台無しになってしまうような存在のマイク。
おすすめはサウンドハウスの安いやつ。
安いやつなんでいらん加工してないんですよ。
実はこの安くていらん加工してないものの方が音がいい。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MIX050 マイクケーブル 5m XLRキャノン をサウンドハウスで見てみる CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MIX030 マイクケーブル 3m XLRキャノン をサウンドハウスで見てみる CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MIX100 マイクケーブル 10m XLRキャノン をサウンドハウスで見てみるケーブルの長さは長ければ長いほどいい・・・
というわけにはいきません。
そこまで気にするようなことでもありませんが、やはり短いほどノイズなどのリスクは抑えられます。
使用環境など考慮して適切な長さを選択するようにしてください。
マイクスタンド
K&M ( ケーアンドエム ) / 23325 卓上マイクスタンド をサウンドハウスで見てみるこちらの卓上スタンドは据え置きタイプの環境ではベスト。
他、音楽収録の際もステレオペアで収録する場合は基本的にストレートタイプがおすすめです。
K&M ( ケーアンドエム ) / 20120B(ST201/2B) ストレートマイクスタンド をサウンドハウスで見てみるとりあえずこれ持っておいて
K&M ( ケーアンドエム ) / 236 をサウンドハウスで見てみるこれがあると、指向性のステレオペア、無指向性のステレオペア、両方のセッティングが可能になります。
いろんなセッティングを極めたい方は長いものも必要になりますが、それでも236は持っておかないといけない長さのものですので、持っておきましょう。
K&M ( ケーアンドエム ) / 23560 3/8 をサウンドハウスで見てみるセッティングによってマイクバーやスタンドを変えるとタイヤの種類を変えたレーサーのような感覚で、音のイメージが掴みにくくなったりモニターの音が変わったりするのであんまりよくありません。
まとめ
- 初心者だから最高のマイクを買う。
- 最高の音を極めるなら最低でもステレオ以上の収録。
- マイクアンプも重要。
- 最高のマイクで音の感性を磨く。
ここまで最高峰のマイクをコスパ含めて検討してきました。
プロが高級なマイクを使うのは、理由があります。
それは編集作業の時間をお金で買っているというわけです。
高級なマイクはほとんど編集や加工を必要としません。
逆に入門向けと言われるような安価なマイクは結局編集や加工作業に膨大な時間がかかり、仕事の場合時給換算でとんでもない損失になります。
仕事じゃなくても初心者で安価なマイクの音に慣れてしまうと、入門時の大切な感性を磨く時間を損失してしまいます。
この辺りのバランスをよく考えて機材、設備投資を検討してみてはいかがでしょうか。
また、これらのマイクロフォンの場合は最高のマイクアンプが必要になります。
マイクアンプとはカメラいうところのボディの位置になります。
オーディオをこれから学ぶという方は高級マイクをカートに入れる前にこちらの記事を是非参照してからにしてください。