カメラボディ

【後悔しないカメラ選び】フルサイズ aps c メリット デメリット 結局どっち?!

この記事はAmazonをはじめとした各種広告を含みます。

フルサイズ機とAPS機。

カメラを購入する時にぶち当たる最初の壁になります。

カメラは高い買い物。

今後のレンズ選びにも直結するとても大切なことになりますので最後までしっかり読んで後悔のないようにカメラを選んでください。

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結論はプロレベルの最高クオリティーを追求するならフルサイズ機で決まりです。
昨今は性能も高まっているためあまり大きな違いは感じないという意見もありますが、当スタジオではやはり大きな違いがあると考えています!
結論を踏まえてそれぞれの違いについて見ていってください。

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験しながら本格的な写真技術を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門ブランドであるCuranz Soundsのピアニストとして、また音響エンジニア、フォトグラファーとマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではフォトグラファーとしての知識とスキルをシェアしていきます

ヒーリング音響専門ブランド

フルサイズのメリット・デメリット

フルサイズセンサーとは35mmフィルム時代、35mmフィルムと同じサイズのことを指します。

フルサイズという名称から一番大きいサイズ?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は35mmフィルムは持ち運びに最適な小型のサイズだったのです。

ただし20世紀に作られたカメラは基本的に35mm用のものが多く、バルナック型ライカをはじめとした多くの名機たちが35mm設計のため、レンズもこれに合わせて作られています。

そのため35mmが実質一番標準的なサイズであるという認識が一般化されました。

メリット

  1. 作品としての完成度が高くなる
  2. 35mm換算が不要になる
  3. ボケの量が大きい
  4. オールドレンズなどレンズの選択肢が圧倒的に多くなる

作品としての完成度

作品としての完成度ははっきりいって圧倒的に違います。

昨今はそれほど違いを感じないのではないか?とも言われてきていますが、個人的にはやはり大きな違いを感じます。

  1. ピントが合っている場所の質感
  2. カラーグラデーションの階調幅
  3. シャドウのグラデーション
  4. 画素の繋ぎ目

などざっくり分けてもこの4つはフルサイズ機の完成度の高さを高くする大きな要素となるでしょう。

特に2番目と3番目のカラー、シャドウのグラデーションに関してはAPSでは出せないフルサイズならではの能力であるといえます。

例えばこちらのフレンチ。

白の階調、シャドウのグラデーション、そして中央の料理の画素の質感など、フルサイズ機でしか出せない独特の雰囲気を持っています。

APS機なら間違いなくもっとグラデーションは荒く、画素の繋ぎ目もカクカクした感じになります。

この画素の質感というのは編集する際にもとても重要な要素になってきます。

フルサイズだと露出や色、シャドウなどの階調幅が大きく、滑らかなため編集の自由度がかなり高くなります。

例えば露出や測光などに失敗しても後からかなりの幅でリカバリーすることが可能。

WEB上で掲載している写真に関していえばみなさんに素早くページを表示していただくためかなり圧縮していますがその差は圧倒的。

是非sony a6400で撮影している作例と比較してみてください。

こちらのフルサイズ用のレンズは『神戸の様子』にてAPSで撮影しています。

35mm換算が不要になる

APS用のレンズになると35mm換算をしなければいけなくなります。

マイクロフォーサーズ(APSよりもさらに小さな素子)だと、単純に倍になります。

なぜ換算する必要があるのか?初心者の方は疑問に思うかもしれません。

35mmというのはやはり写真業界では標準値になりますのでこの数値を把握することは撮影していく中で本当に重要になってくるわけです。

実際35mmより大きなブローニー機のカメラだって装着するレンズは35mm換算で全体の仕上がりをイメージします。

レンズの選択肢

これはもう圧倒的にレンズの選択肢は増えてきます。

というのも20世紀で作られたレンズの多くは35mm(フルサイズ)用のレンズだからです。

何十年も前に作られたレンズだって今のフルサイズ機であればそのままレンズの性能すべてを享受することができます。

こういったオールドレンズはAPS機やマイクロフォーサーズなどに装着するとレンズのいいところを全部使えない・・・

といったことに繋がります。(装着し撮影することはできます)

例えばカールツァイスのプラナーなどもそうですが、コンタックス時代のとんでもないチートレンズが格安で手に入りますのでフルサイズのレンズは高いというイメージを持たれがちですがそれは最新設計での話。

工夫すればオールドレンズを駆使してそこまでレンズに投資することなくとんでもないクオリティーの撮影を行うことが可能になります。

それに加えて各社メーカーもやはり写真機といえば35mmフルサイズが軸になりますからリリースするレンズの設計も35mm中心。

APS用のレンズはラインナップがどうしても少なくなってきます。

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メイン機をフルサイズ、サブ機をAPSにして、フルサイズ用のレンズをAPSで使う人はいますが、APS用のレンズをフルサイズで使うことはまずないため(わざわざフルサイズを買う必要がなくなる)APSが少なくなってしまうんですね。

デメリット

  1. どうしても巨大になり、重くなる
  2. お値段はかなり高額

高いクオリティーの写真を撮りたい場合にはデメリットという概念は存在しないかと思いますが、あえて挙げるとすれば上記2点。

やはりまずはセンサーのサイズが物理的に大きくなりますので全体は巨大化してしまうことは避けられません。

巨大化し、重量もある・・・となってくるとカメラ出不精になりがちになります。

もうスマホでいっかとか、サブ機にしようか・・・などなど。

また、どうしても撮影準備までに時間がかかるため、シャッターチャンスを逃すシーンも多くなりがち。

加えてカメラ本体やレンズのお値段も必然的に高くなってきます。

オールドレンズを駆使すればレンズ代をお安く抑えることも可能にはなりますが、最新設計のものはやはり最新設計の写りを提供してくれます。

新しいフルサイズ用のレンズはやはりそれなりの写りになりますし、お値段もそれなりのものになってきます。

こちらは裏を返せばAPS機のメリットにも直結します。

APSは軽く小さくデザインでき、最新設計のレンズでもAPS機のレンズであればお安く揃えることができます。

APS機を選ぶ理由

  1. 日常を気軽に残したい
  2. 趣味として写真を楽しみたい

フルサイズだとどうしてもカメラ出不精になってしいがちですが、APSだとやはりかなり小型化することができるため日常で持ち出すハードルは一気に下がります。

また、小型故にシャッターチャンスを逃すこともありません。

APS機が中心のメーカーとして代表的なのはFujifilm。

やはりFujifilmのカメラは初心者向けの機能が満載でカメラにあまり慣れていない方でも使いやすい設計になっています。

ペンタックスも長らくフルサイズカメラはラインナップされていませんでしたが、K-1という機種以降フルサイズ一眼レフのブランドとしての地位を確立しました。

Fujifilmもペンタックスもデジタルカメラとして中判サイズを持っているためフルサイズ機がなかったといえます。

フルサイズ機をしっかり作っているキャノンやニコンやソニーは中判デジタルカメラをラインナップしていません。

初心者の方で細かい階調幅やグラデーションなどではなく、日常を気軽に切り取りたい、でもスマホでは寂しい。。。という方にはAPS機はぴったりの選択肢になります。

実際に筆者も荷物の量やお気軽感などの理由であえてAPSを持ち歩くことも多々あります。

いくらクオリティーの面でフルサイズより劣るといってもやっぱりスマホの写真とは違うのは間違いありません。

購入前に使ってみる

とはいえカメラの購入はとても高額になります。

『フルサイズが大きくて重いと言われているけど実際どれほどのものなのか?』

『APSが小さいと言われるけど、レンズのでっぱり考えたら個人的にはそんなに小型の恩恵は感じないな。』

などの意見もあるかもしれません。

昨今はカメラのレンタルができるサービスも多数用意されていますので、まずはレンズとボディでセットで借りてみることをおすすめします。

おすすめのフルサイズデビューセット

フルサイズのデビューセットとして最高なのが先ほど紹介したSony a7 + FE 50mm F2.5 Gの組み合わせ。

a7というカメラはかなり昔の古いミラーレス一眼になります。

当然オートフォーカス性能などの機能面に関しては最新のものには遠く及びませんがフルサイズカメラを試してみたい方にはオーバースペックにはなりにくくかなりおすすめです。

α7 ILCE-7 ボディ + FE 50mm F2.5 G をGOOPASSさんでレンタル

この組み合わせはカメラ本体も中古価格でまだ7万〜8万円の価格になりますし、レンズ自体も含めると15万程度の買い物になります。

セットで1ヶ月16,380円/月 (Lv3 PASS)でレンタルできますから、旅行やイベントなどの際にもかなり便利で、フルサイズのお試しには最適。

50mmのレンズですので、日常のスナップに最高です。

また、ミラーレスではないですが、一眼レフからはNikonのD610という機種はお試しレンタルとしては最高の選択肢になります。

Nikonの一眼レフだとD800シリーズはお値段が高額になりがちですが600代のモノはお値段お手頃でフルサイズ機。

レンズとセットでも11,980円/月 (Lv2 PASS)でレンタルできますので一眼レフタイプのフルサイズ機の重さや取り回しの参考としては最適です。

D610 + AF-S NIKKOR 50mm f/1.8GをGOOPASSでレンタル

他には先ほどちらっと触れましたが、ペンタックスの初代フルサイズ一眼レフであるK-1 とのセット。

こちらもペンタックスらしいカラーが特徴でレンズも素晴らしいのでお試しデビューとして最適。

K-1 + HD PENTAX-D FA★ 50mmF1.4 SDM AWをGOOPASSでレンタル

こちらは少しですが作例を掲載しています。

おすすめのAPS機デビューセット

APS機ではFujifilmは一度使ってみてほしい機種になります。

Fujifilmはフルサイズ機を作っていないのでAPS機を選択する場合Fujifilmで固めておくとフルサイズへの誘惑を断ち切ることができます。

ニコンやソニーなどフルサイズ機を豊富にラインナップしているメーカーのAPS機にしてしまうとどうしても誘惑からは逃れられなくなりますから。

Fujifilmでお試しで使ってみてほしいのが先述していますがXF33mmのセット。

X-T30[ブラック] + XF33mmF1.4 R LM WRをGOOPASSで見てみる

33mmとなっていますが、フルサイズ換算で50mmですのでフルサイズ機でおすすめしたセットと同じ条件で撮影できます。

こちらも作例を多数掲載しているので是非参考にしてください。

他に是非使ってみてほしいのがX-H1 + XF56mmF1.2 Rの組み合わせ。

X-H1 + XF56mmF1.2 RをGOOPASSでレンタル

XF56mmはフルサイズ換算85mmで中望遠レンズになります。

85mmといえばポートレート写真にかなり使い勝手がいい画角になってきます。

現在はXF56mmF1.2 R WRというXF56mmF1.2 Rの後継レンズも出ていますが、APS設計の見事な写真表現を試してみるにはXF56mmF1.2 Rでも充分です。

X-H1 + XF56mmF1.2 Rの組み合わせはスタジオの記事内でも作例を掲載しています。

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X-H1に搭載されているフィルムシュミレーションと本物のフィルムの撮り比べも掲載しているのでとても充実した内容になっています!

まとめと結論

クオリティー重視であればやはりフルサイズ一択になってきます。

レンズなど高額になりがちですが、マニュアル撮影でもOKな趣味目的であれば、オールドレンズなどを駆使して予算も低めに抑えることも可能。

一方でAPS機を選択する方は日常を高いクオリティーで気軽に切り取りたい方におすすめ。

APSを選択する場合はフルサイズ機をラインナップしていないFujifilmのカメラがフルサイズへの誘惑を断ち切ってくれますのでおすすめです。

そしてまずはレンタルで試してみることがおすすめ。

レンタルせずに購入するというのは試着せずに服を買うのと一緒。

試着しない服の購入は後悔すること多くないですか?

服を買う時に試着してから買うと後悔がないのと同じでカメラやレンズも必ず試してみて、納得できてから購入すると長いお付き合いができるようになります。

目的をしっかり整理してあなたにとって最高のカメラを選択してください。

こうたろう

音大を卒業後ピアニストとして活動。 日本で活動後北欧スウェーデンへ。 アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。 その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。 帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。 独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。 タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。 大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。 その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。 村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。 祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。 現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。 2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。