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TASCAM DR-60D MKIIは筆者が録音エンジニアとしての道を進む際に最初に選んだ機材で、とても思い入れの深い機材です。
長期間で使用してきましたので、レビュー記事としてお届けしたいと思います。
主な特徴まとめ
高音質「HDDA(High Definition Discrete Architecture)マイクプリアンプ」搭載。
ファントム電源に対応した2つのXLR入力、ステレオミニジャックによる入力の計4チャンネルをミキシングできミキサー機能を内蔵。
PANとレベルが調整できるほか、リミッター、3段階のローカットフィルター、マイク間の距離補正ができるディレイを搭載しています。
加えて、MSデコード機能も搭載していますので、MSステレオマイクの使用も可能です。
・合計4チャンネルを同時録音可能。
→ステレオミニジャックに無指向性マイク+XLR入力に指向性またはショットガンマイクなどセッティングが可能。
・単三電池駆動
→ USBバスパワーでの駆動や、専用ACアダプター(TASCAM PS-P515U、別売)での駆動も可能。
・形状が映像撮影との組み合わせにぴったり。
→カメラとマウントした際のバランスが非常に良いため、見た目ももちろん、安定感があり、非常に安心。
・スレートトーンを挿入できる。
→この機能はアナログ時代で言うカチンコの役割を果たします。
あるととても便利。
TASCAM DR-60D MKIIのオススメポイント!
他のレコーダーにはない圧倒的なオススメポイントがあります。
それはこの形状に秘密あり!
おそらく、このようなタイプのレコーダーを選ぶ方はスタジオでの録音よりも自然界だったり、外での収録を軸として考えておられると思います。
その際に、冬場の自然界など、温度環境の過酷なシーンで本機の形状が非常に役に立ちます。
公式:動作温度:0~40?C となっていますが、やはり0度以下になると、本体の動作はもちろんですが、バッテリーのパフォーマンスが非常に問題になってくるかと思います。
そんな時に、本機の形状はカイロを当てるのにぴったりの形状になっているのです。
真冬のロケなどではレンズの結露防止ヒーターなど映像関係もいろいろな対策が必要になってきます。
冬場の収録はヒーターとの闘い
冬場の撮影は非常に機材に対して神経を使います。
映像撮影班などは、カメラのレンズにレンズヒーターというものを当てて、結露を防がなければいけません。
TASCAM DR-60D MKIIは電池パックの裏にそのままカイロを当てるとぴったりのサイズになっているので、本体+バッテリーの保温が非常にやりやすいのが特徴です。
まるで、想定して作ったかのようなサイズ感は感動です。
音声だけに集中する収録でも・・・
撮影班が別にいて、音声収録だけに集中できる環境であれば、野外の場合、ストラップなどで身体にマウントさせると思います。
その際も、他のポータブルレコーダーよりも、画面の視認性や操作性が高いという印象でした。
こちらの記事でも紹介していますが、録音上達トレーニングでも肩から下げてばっちり使えます。
実際の音をチェック
さて、最も重要な音のチェックをしていきたいと思います。
グランドピアノ
TASCAM DR-60D MKII+WM-61Aステレオペア
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この音源は筆者が録音エンジニアの修業を始めたころに師匠から離れて初めて一人で収録したピアノ収録の現場でした。
TASCAM DR-60D MKII+ JTS C500ステレオペア
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台湾のメーカーJTSのマイクですが、このマイクはコスパチェックのためにテスト収録してみました。
一つ5000円、ペアで1万円です。
本機と合わせても3万円以内でピアノ収録が可能か?!
というテストでした。
Microphone JTS CX500 市販品最強コスパ??音質チェック
最近のレコーダーですと、DR40Xなどの組み合わせもいいかもしれません。 DR40Xの場合、内蔵指向性マイクと外部マイクの同時録音が可能なので、いろいろなセッティング方法を構築していくことができます。 DR40X+JTS CX500でだいたいの映像関係の録音はかなりの水準まで持っていくことができます。
TASCAM DR-60D MKII + BEHRINGER B-2 PRO(無指向性モード)
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BEHRINGER B-2 PROは一本で15000円、ペアで3万円となります。
コスパのいいBEHRINGERの中でも特にコスパがいいマイクと言えるのではないでしょうか。
現在では安価で高性能なマイクがたくさん出てきましたが、元祖安価高性能と言えばBEHRINGER B-2 PROなのかもしれません。
大口径らしいレンジの余裕が感じられます。
BEHRINGER B-2 PRO コンデンサーマイク 音質チェック
DPAやショップスのように、気合いの一本というのもいいですが、プラグインなどを使った編集前提で、こういうマイクを複数揃えてセッティングしていく方法もまた楽しいかもしれません。
まとめ

オススメする人
- カメラと組み合わせて映像制作をする人。
- 基本的にワンポイント録音を中心にシステムを組む方
- 冬場の野外など過酷な収録環境が多い方
オススメしない人
・主にスタジオやホールでの収録をする人
→他にも選択肢がありそうです。
・映像制作はしない、サウンドデザイナーさん
→他にも選択肢がありそうです。
みなさんの参考になれば幸いです。