【Tascam】 DR-100MKIII 音質チェック

内蔵バッテリー+単三乾電池で野外収録にも最適なDR-100MKIIIについてお届けします。

主な特徴

『DR-100MKII』の後継機種で、現場に必要な信頼性と音質を兼ね備えています。

TASCAMステレオリニアPCMレコーダー史上最高のパフォーマンスを実現した、業務用途に最適な最上位機種です。

最大の特徴はデジタルインの搭載。

デジタルインが搭載されていると、自作のADCや、その他のシステムを併用したりできるのでシステムの幅が非常に広がります。

他にも以下の特徴があります。

  • A/Dコンバーターに高音質・低消費電力を両立したVELVET SOUNDアーキテクチャを持つAKM製AK4558を搭載、S/N比102dBを達成
  • 2基のAK4558を使用するデュアルADC機能を搭載、録音時S/N比109dBを達成
  • XLR/TRS入力にディスクリート構成の低ノイズHDDAマイクプリアンプを搭載
  • 従来機より高音質化されたデュアル(単一指向性/無指向性)ステレオマイクユニット
  • 24bit/192kHzでの録音が可能
  • 単一指向性マイクにショックマウント機構を搭載

特に192khzが収録できること、またデュアルADC機能が搭載されていることが大きな特徴の一つではないでしょうか。

また、内蔵マイクの性能もかなりの仕上がりだと感じました。

以下の音質チェックにて

  • 同じピアノ
  • 同じピアニスト
  • 同じ部屋

と全く同じ環境で内蔵マイクと外部マイクでの比較を用意していますのでチェックしてみてください。

音質チェック

では気になる音質をチェックしていきましょう。

内蔵マイクと外部マイクの比較

テスト条件はこちらになります。

YAMAHA S400B
96khz/24bit収録(掲載音源はMP3 320に圧縮しています)
同テイクではない(1テイク目と2テイク目の比較)
シベリウス「樅ノ木」

まずは、本機をマイクスタンドに立ててモニタリングしたのみの、完全本機のみ録音のピアノ録音を。

DR-100MKIII 単一指向性内蔵マイクによるワンポイント録音

シベリウス:樅ノ木 – 内蔵マイク

DR-100MKIII + WM-61A 無指向性マイクロフォンペアによるワンポイント録音

シベリウス:樅ノ木 – 外部マイク

いかがでしょうか?

内蔵マイクの指向性の精度が高く、性能が良いため、しっかりと鍵盤のアタリ具合や、質感が表現されています。

まるで指向性と無指向性の比較音源のように、それぞれの良い特徴が表れているように感じます。

自然界の音

続いてフィールドレコーディング。

早朝に発生した雷の音を聴いてみましょう。

DR-100MKIII + WM-61A 無指向性マイクロフォンペア

兵庫県:早朝雷の音 – 外部マイク

DR-100MKIII のシルキーなADCの質感が遺憾なく発揮されています。

他にもクラシック音楽作品を数多く収録していますので、少し紹介したいと思います。

DR-100MKIII + WM-61A 無指向性マイクロフォンペア

アルベニス:スペイン(加工編集無しの状態) – 外部マイク
ラベル:プレリュード – 外部マイク

いかがでしょうか?

個人的にはシルキーなADC部が特徴的なので音楽を収録するならクラシックは得意かな?

と思いました。

また、非常に小型でコンパクトなので、携帯には不自由しませんし、万が一電池切れの場合も自動でそのまま内蔵バッテリーに切り替わりますので、安心です。

まとめ

こんな人にオススメ

  • デジタルインが搭載されているので、外部でADCのシステムを持っている方。
  • 内蔵ADCの性能が良いので、外部マイクにこだわりのある方。
  • 192khzで残しておきたい。

こんな人は他も検討してみよう

  • ギターやナレーション録りしかしない方
  • 192khzは特に使う予定のない方

もう少し低価格帯のレコーダーでもいいかもしれません。

高機能がコンパクトに詰まったモデルですので、基本的には玄人向けとなると思います。
お子様のレッスン記録などを192khzで収録すると言うのはあまり現実的ではありません。

みなさんの参考になれば幸いです。

こうたろう

服部 洸太郎

フォトグラファー&サウンドデザイナー
ミュージシャンだった父の音楽スタジオと、モデルだった母の仕事場であるフォトスタジオの現像ルームが子供時代の遊び場という恵まれた環境で育つ。
音楽大学を卒業後ピアニストとして活動を開始。
自身のピアノトリオで活動後単身ドイツ・ケルンへ渡独。
ケルンを拠点に活動するアーティストAchim Tangと共に「ピアノとコントラバスのためのソナタ」を制作。
ドイツから帰国後ピアノソロ作品アルバムと共に同時リリース。
金田式電流伝送DC録音の第一人者である五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。
独立後、音楽プロデューサーとして音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックを中心としたアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加し、本格的に写真、映像技術を学ぶ。
現在は元ピアニストの経験を生かしたミュージシャンのライブフォトを得意としながら、肖像写真、動物写真、自然写真を中心にミュージックビデオの制作などオーディオ技術も得意とするフォトグラファーとして活動中。