ピアノを習い始めた人がいつかは弾いてみたい最高のピアノ5選

この記事について本日はピアノについて特集します。
ピアノって学校や体育館、いたるところにあってすごく身近な楽器ではありますが、その分一般向けのピアノとプロ仕様のピアノとそれぞれ棲み分けがされています。
プロ仕様のピアノは調律師がいないとちゃんとして音が出せなかったり、コントロール(ベロシティの幅)が異常に難しく一筋縄ではいきません。
本日は筆者の実体験からみた、初心者から中級者向けに是非一度は弾いてみてほしい最高の名器を5つご紹介。
メモ最近習い始めたばかりだしそんな高級なもの弾けないよ・・・という方、いえいえ、習い始めだからこそ、そして幼少期だからこそ一流を知るというのが芸術の分野では最も大切なことだと思います。
購入する必要はありません、レンタルでもいいですし、ショールームにいけば無料で試奏させてもらえます。
どのメーカーも初心者だからとお断りされることはまずありませんので堂々と弾きに行ってください。

Steinway & Sons B211

奥行き211cmの家庭向け、小規模サロン向けのグランドピアノです。

Steinway & Sonsの公式サイトにもこのように記載されていました。

奥行き211cmの壮麗なグランドピアノ。
多くのピアニストたちから「完璧なピアノ」と呼ばれるモデルです。
見事にバランスの取れた使いやすいピアノで、ご自宅、音楽教室、中規模ホール(サロン)に最適。

Steinway & Sons

筆者も個人的に完璧だと感じます。

公式サイトでのカタログ

完璧とはなにか?

ずばりバランス力です。

プロレベルのコントロール能力が要求されつつもある程度のアシスト機能が備わっているという表現が最も近いでしょうか。

B211の一つ大きなモデルでC-227がありますが、そんなにサイズ感は変わらないのに、一気にじゃじゃ馬になり乗りこなしが難しくなります。

Bより一つ小さいA型は小さすぎる。

B型はSteinway & Sonsの気難しいところを残しながらタッチやコントロールが少し甘くなった場合もカバーしてくれる許容力を備えています。

もちろんSteinway & Sonsですから、それに甘えすぎたらしっぺ返しをくらいますが、音質や伸び小ぶりなサイズならではの煌びやかさを備えつつ大型サイズの倍音も備えている非常にバランスの取れたモデルです。

代替テキスト

筆者が日本とドイツで制作した2種類のアルバムは両方ともB211を使用しています。

スタジオのサウンドアーカイブ

C.BECHSTEIN Millenium116K

続いてはアップライト。

このC.BECHSTEIN Milleniumはアップライトピアノですがその音は紛れもないC.BECHSTEIN サウンド。

是非蓋を開けて弾いてみてください。

信じられないような美しい音を聞かせてくれます。

ベヒシュタインのピアノはショールームではやはりB212や、C234に目が行き、アップライトを試奏しようという気にはなりませんが、帰る時にそのデザイン性に目が止まり、一音ポンと鳴らしてみたところ、虜になってしまいました。

Millenium116Kの独特のサウンドは是非一度体験してみてほしいですね。

公式サイトでのカタログ

C.BECHSTEIN C-234

さて、Steinway & SonsではB型が一番バランスの取れた最高のピアノと称しましたが、BECHSTEINの場合はこのC型が最もバランスの取れたモデルだと感じます。

実際にスタジオでD-282も使用していますが、個人的にはD型よりC型の方がいい。

何がいいか?

D型はベヒシュタイン特有の木琴感が強すぎる感覚でそこが個性で裏を返せば素晴らしい点ではありますが、やはり高音の伸びにスピード感が足りない印象を受けます。

ベヒ全体の特徴でもありますが、C型の場合は高音のスピード感もある程度出していくことができるため、ベヒのなんかこう寝かせた樽感みたいなものを保持しつつもピアノとしての機能性を装備させた最強モデルがC-234かなと個人的には感じるわけです。

公式サイトでのカタログ

YAMAHA S400B

さてこのヤマハS400B。

この記事に入れたこと、ピアニストなら異論のある方はいらっしゃらないんじゃないでしょうか。

是非ピアノの先生にも「S400Bって名器ですか?」と聞いてみてください。

十中八九同意してくれるはずです。

1983年に発売されたヤマハのモデル。

バブル期の日本が贅の限りを尽くして制作された経済的妥協の一切ない最強のモデルになります。

当時のフルコンサートグランドであるCFモデルと同程度の工程数と、S400Bのために開発された当時の新型ハンマー。

さらに職人技が光る手作業工程の多さも際立っていました。

海外輸出向けにはS400という名前で、日本国内向けにはS400Bとして発売され、あの20世紀伝説のピアニストの一人、マルタ・アルゲリッチが自宅のレッスン用に購入したことでも話題となりました。
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近所の子供がレッスンカバンを提げて通っていたりして・・・

【クラシック編】 おすすめ ピアニスト 5人

友人のピアニストがたまたま(ほぼ未使用)長期保管品を入手しており、成長の過程を見ることができましたが、開けた手のS400Bはとんでもない音が鳴ってました。

例えるならSteinway & Sonsを背負った武田信玄がハーレーダビットソンに乗って走っているような感じ。

【NEUMANN KM 184】各マイク位置でのピアノ音源テストや比較なども!

ノイマンのテストの時点ではかなり落ち着きのある感じに仕上がってきていましたが、開けたての音はこんな感じ。

当時の録音技術がまだ未熟な時期なのであれですが、高音部なども加工なしです。

ここから粗が削れてノイマンのブラームステストのような音になっていきます。

とりあえずとんでもないピアノとバブル時代の日本の遺産といいますか、歴史的な一台ですので、状態がいいものを見つけたら是非触ってみてください。

YAMAHA C7

同じくヤマハですが、2007年に発売されたC7という奥行き227cmのモデル。

これもバランスが非常にいいピアノで、フルコンのような深いサウンドを体験することができます。

ヤマハの中でもタッチのコントロールが反映されやすいモデルだと個人的には感じます。

硬い音を出したければ即反応してくれるし、柔らかい音が必要ならすぐに切り替わります。

この即応力は賛否あるかと思いますが、切り替えにスピード感が求められるジャンルの音楽や楽曲には非常に重宝するモデルです。

ポイントこちらの音源は友人のピアノ工房にて収録したC7で演奏のメンデルスゾーン。

フルコンを選ぶならどれか?!

個人の自宅でフルコンサートタイプのピアノを購入するご家庭は日本でも数えるほどしかいないかと思いますが、どのフルコンが自分に合っているか?を把握することはピアノを続けていく上で、またプロピアニストを目指す上では非常に大切なことになります。

コンサートホールを借りてコンサートをする際も、どのホールにするのか?どんなピアノが入っているかによって検討内容も変わってくるかもしれません。

今回紹介したブランドの中ではヤマハ、スタイウェイ、ベヒシュタインと3種類ありますが、個人的には是非味わってほしいのがヤマハのCFX。

当スタジオの432hzピアノシリーズではこのCFXのサンプリング音源を使用していますが、2015年のショパンコンクールではなんとCFXの選択した人がスタイウェイを超えたことでも話題となりました。

ピアノ音源の超絶おすすめプラグイン Native Instruments Noire

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タンゴアルバム「Pianiña(ピアニーニャ)」は443hzで調整しています。

CFXは筆者も実際に演奏したことがありますが、まさに最高級の貫禄。

乗ったことはないですがセンチュリー的な感じでしょうか。

他にもCFⅢというモデルもあり、こちらもおすすめ。

スタイウェイやベヒシュタインのD型はフルコンサートグランドサイズですが、正直いまいちぱっとしない印象があります。

というのもおそらくやはり日本国内でしか試奏していないからというのもあるかと思います。

あのあたりのフラッグシップ機は当然ドイツやオーストリアなどの西洋音楽の聖地で鳴らすことを大前提として作られていますので、日本国内で聞くD型は参考にならないかと思いますし、日本国内で演奏会を開くのであればやはりヤマハのCFXやCFⅢなどがクオリティーを追求するのに最高の環境であると言えます。

メモスタイウェイやベヒは日本国内だと小さいサイズでその真価を発揮するという印象。

まとめ:お子さんがピアノを習いたいと言ったら

B211モデルはやはり一番最初に紹介しただけあって、個人的には最高のピアノです。

自宅で持つならB211かな。

ピアノの購入は非常に難しい世界ですが、購入の際は必ず売却時のことも視野に入れて考えてください。

よく「いつまで続くかわからないから・・・」と適当なアップライトを購入する方もいますが、適当なアップライトは「続かなかった場合」に粗大ゴミになり処分料金がかかります。

「続かなかったな・・・高いの買わなくてよかった・・・」。

この考え方には芸術的な視点から見ても、経済的な視点から見ても個人的には反対です。

ここで紹介したピアノは基本的に売却時もそれなりに適正な価格が付きます。

間違っても処分料金を取られるといったことは起こらない機種ばかり。(ベヒのアップライトとC7はちょっと注意してください。)

一流の高いピアノは中古価格も高いのです。

やはりピアノを始める段階で適当なアップライトや、誰かにもらったデジタルピアノでレッスンに通わせると楽しくなくなるんです。

子供の感性は一生に一度きり。

存在そのものがアートと言えるほどに感受性豊かです。

そんな一生に一度の豊かな時代に本物を体験させるというのは非常に大切ですし、一流を知ることで一流の感性が養われるのではないでしょうか。

500万のピアノを購入して10年後仮に200万で売却となっても1年当たり30万、1ヶ月あたり、2万五千円です。

教育費としてそんなにむちゃくちゃな値段ではないことがわかります。

この2万五千円で一生通用する豊かな感性と一流の教養が養われるわけです。

そしてやはりそういうピアノが置いてある音楽教室に通わせたいですよね?

だからこそ、ピアノの先生も一流のピアノを置いておくと商売が捗るわけです。

是非実際にショールームで試奏してみて、音を体験し、そのピアノから自分の人生、また子供の人生にどんな価値を見出せるのかを考察してみるのも楽しいショールーム巡りになりますね。

Kotaro
Kotaro
服部 洸太郎
音大を卒業後ピアニストとして活動。
自身のピアノトリオで活動後北欧スウェーデンにてシンガーアーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツへ渡りケルンにてAchim Tangと共に作品制作。
帰国後、金田式電流伝送DC録音の名手:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入りし、録音エンジニアとしての活動開始。
独立後、音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックなどのアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、介護で使えるプログラムをM5Stackを使って自作。
株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにてアルゼンチンタンゴをはじめとした民族音楽に関する文化の研究、ピアノ音響、さらに432hz周波数を使った癒しのサウンドを研究中。
スタジオでは「誰かのためにただここに在る」をコンセプトに、誰がいつ訪れても安心感が得られる場所、サイトを模索中。