【赤エルマー作例】Elmar 50mm f3.5 (L) Red Scale
Elmar 50mm f3.5 (L) Red Scale
日本では通称赤エルマーと呼ばれる普通のエルマーよりもちょっとレアな逸品です。
この赤エルマーの他にはさらに超レアで貴重なダイヤスケールというのがあります。
これは中古市場でもかなりレアな逸品。
ノーマル赤エルマーでも充分貴重ですので状態がいいものを見つけたら試してみてはいかがでしょうか?
簡易紹介:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
プログラミング(C)を株式会社ジオセンスのCEO小林一英氏よりを学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプログラマー、音響エンジニアとして知識とスキルをシェアしていきます
関連サイト
フィルム作例
ハイネケンを撮影テストしている時の様子。
フィルムはエクターを使っています。
エクターとの相性・・・かなり良い。
Elmar 50mm f3.5 (L) Red Scaleを始めバルナック型ライカ用のL39レンズは基本的には寄れないのでこれくらいの感じになってきます。
この時に167MTで撮影したのがこんな感じ。
【フィルム作例】Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 AEG + CONTAX 167MT / Sony a7Ⅱ
適当にライト置いてるだけですがちゃんと撮れてます。
バルナックライカを使う場合はなんとなくモノクロームで撮るイメージがありますが、ガンガンカラーで撮影していいと思ってます。
もちろん色はかなり独特な感じに出てきますが、そういうお話をするレンズでもないので、独特の質感や描写を楽しめればいいのではないでしょうか。
Ektar的なオレンジが印象的。
同じ構図でキャノンの古いL39レンズでもモノクロ撮影しています。
【フィルム作例】コスパ最強?!Canon 50mm f1.8 L39
公園で一台だけ止まった自転車。
子供が乗れる自転車は基本的にグループで止まっていることが多いのでポツンと一台だけというのは珍しく撮ってみました。
独特の色と言えば植物の描写がまたすごい。
なんといいますか、ノスタルジックという言葉では表せない、ライカは生きてるな〜と感じる写真が仕上がります。
近くの小学校の裏門?のような場所。
実際に赤エルマーの解像感はかなりのもの。
『ライカのレンズ』の中でもこんな一文があります。
赤エルマーと最新の設計によって作り出されたMヘキサノン50mm F2をあえて比較のために撮り比べたが、10倍のルーペで見る限り、そのシャープネスに関してはその差はほとんどない。
ライカのレンズ:吉野信
状態によっては、レンズのコーティングの違いの色合いが少しだけ違った世界を描写するが、原板から印刷原稿にすることを目的とする僕の意図は、少しの色の違いなど何ら影響はない。
ライカで写真を撮るといつも思う。
私がファインダーで見てる世界と、ライカが見てる世界は別物で、現像ができたあとに、ライカが感じている、見てる世界を見せてもらえる。
それは物理的に考えればレンジファインダー故の独特のレンズの角度だったり、身長だったり反射光の入り方だったり、理由はあるかもしれない。
でも元祖35mmフィルムカメラのロマンがまたいいスパイスとなって私たちに新しい感受性と世界を見せてくれていると考える方がアーティスティックであるし、そういう視点で写真を見ることでそこに物理的な意味など見出す必要すら感じなくなる。
もう少しだけ作例
引越し後に追記。
以前住んでいた街ですがもう少しだけ作例を掲載します。
神戸市西区井吹台:福井医院
赤エルマーでどうしても撮っておきたかった病院。
本当に、本当に、本当にお世話になった病院。
院長は循環器の専門医:福井先生。
ネットの世界で見ればすごく狭い範囲だけど、神戸市西区に引っ越したら福井先生を尋ねてみてほしい。
もう言葉では言い表せないほどお世話になったし、本当に良いお医者さんです。
お世話になった感謝の気持ち、我ながら写真から感じ取ることができます。
これもライカの魅力の一つ。
懐かしい街の数々。
赤エルマーについて
見分け方は簡単で、赤矢印の箇所の文字が赤くなっているのが赤エルマー。
そして筆者の持っている赤エルマーはダイヤスケールではありませんが、青矢印の箇所がひし形になっているものは赤エルマーダイヤスケールといってかなり希少価値のあるレンズとなっています。
古くはA型ライカの固定レンズから始まったエルマーの歴史は35mmカメラの歴史そのものと言っても過言ではありません。
そんなカメラの元祖としての一つの答え、そして一つの時代を築き上げた最終形態がこの赤エルマー、そして赤エルマーダイヤスケールになります。
ここからM型レンズに移行していきますが、やはりバルナックライカ、そしてL39レンズは現代でも現役といいますか、そういう概念で存在しているものではなく、人類と共存している一つの魂だと個人的には感じます。
そう、Leicaは生きている。
だからユーザーの数だけ付き合い方がある。
同じ構図で狙っても人によって全然違う世界がそこに描写される。
エルマーとバルナックライカの組み合わせはそのデザイン性もずば抜けて美しい。
一つの伝統工芸品であり、歴史的人類の資産であり、人類と共存する一つの魂である。
そんなロマンが詰まったエルマーとバルナックライカ。
みなさんも機会があったら是非体験してみてください。