日常生活で使う音響

録音がバレないレコーダー&マイク【インタビュー・取材版】

前回はセクハラ・パワハラ・浮気調査・いじめ版として、録音していることがそもそもバレない秘匿性の高いレコーダーを紹介しました。

本日は録音自体は許可されている、または録音していることがバレてもいいけど、バレないレコーダーとマイクセッティングをお届け。

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時にインタビューや取材動画、収録などでは、機材の存在が相手に威圧感を与え、あまり慣れていない人だと最適なトークを引き出せない可能性もあります。

そういったことを防ぐため、できるだけ機材の存在、マイクやレコーダーの存在は隠した方がいいケースはたくさんあります。

本日はそんな映像の見栄えも良くなるバレない録音方法を徹底伝授します!

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
プログラミング(C)を株式会社ジオセンスのCEO小林一英氏よりを学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプログラマー、音響エンジニアとして知識とスキルをシェアしていきます

基本のマイクはラベリアマイク

ラベリアマイクは、小型で身につけるタイプのマイクロフォンで、衣服に取り付けて使用したりします。

その目立たないデザインと卓越した音質のおかげで、本格的な取材、ビデオ制作、ライブ配信、さらには重要なビジネスミーティングの録音に至るまで、幅広い用途に活用されています。

この記事では、そんなラベリアマイクの基本情報から、録音がバレたくない状況での選び方、おすすめの製品までを網羅的に解説していきます。

「録音がバレない」状況での使用を考慮したラベリアマイクの選定は、ただ単に小さく目立たないものを選ぶ以上のことを要求されます。

音質のクリアさ、周囲のノイズへの耐性、さらには長時間使用しても快適であることなど、多くの要素が考慮されなければなりません。

本記事を通じて、読者の皆様がこれらの要素を総合的に理解し、自身のニーズに最適なラベリアマイクを見つけるお手伝いをしたいと考えています。

モノラルとステレオ

ラベリアマイクも大口径マイクも同様、ステレオかモノラルかは重要な選択肢の一つになります。

音楽収録や映画のシネマティックサウンドではステレオ、またはそれ以上のチャンネル数で録音する必要がありますし、通常のインタビュー動画や取材ではモノラルでOKなケースも多々あります。

この記事では目的がインタビューや取材ですので、絞ってみていきましょう。

ポイント

2024年2月にプーチン大統領のインタビュー動画が世界中で公開されました。
その内容について全インタビューを日本語訳また、解説付きで公開していますので、興味のある方は是非チェックしてみてください。
Curanz Sounds(ヒーリング音響ブランド)のサイトへ移動します。

例えばこんなシーンなどでは、持ち込める機材や持ち物もかなり限定されているはずです。
大口径マイクロフォンや大型の録音機、カメラなどは絶対にNGだったでしょう。
フリーライター、ジャーナリストの方はやはりこういう機材が限定されるシーンでもクオリティーの高い記録を心がけなければいけませんよね。

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必要最小限でのセット例

レコーダーは筆者はZOOMがおすすめだと思っています。

通常こういうケースではTASCAMかZOOMの二択になるかと思いますが、今導入するならシンプルで高性能・高音質なZOOMがおすすめ。

通常のインタビューですと、32bit対応のH1 essential ハンディレコーダーがもう圧倒的におすすめになります。

H1 essential ハンディレコーダー

高性能なマイクロフォンが搭載されており、32bitなので録音が失敗することはありません。

ポイント

本体内でノーマライズ処理ができる機能が地味に最高なんです!

32bitだと例えば取材対象者が突然大きな声を出しても、音が割れたりすることがありません。

H1 essential ハンディレコーダー

今後は発売されるレコーダーのほとんどが32bit対応になってくるかと思いますが、32bitのチップを一早く日本で開発に取り入れたのはZOOMだと思いますので、そういう意味でもZOOMの32bitレコーダーはおすすめ。

このレコーダー自体もそこまで大きくないのでうまく配置すればカメラから録音がバレないように設置可能ですが、ポイントとしてはステレオプラグインパワー内蔵ということろなんです。

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プラグインパワーのステレオラベリアマイクやバイノーラルマイクが使用可能。

あなたが耳にかけて録音ボタンを押すだけ。

これでインタビューなどもバイノーラルで録音できます。

CS-10EM ASMR バイノーラルマイク/ サウンドハウスでチェック

このバイノーラルマイクはかなりの性能です。

こちらの記事でも参考音源を多数掲載していますので、是非チェックしてみてください。

最小限の機材を選ぶなら機材はこの二種類でOK。

32bitですので録音の失敗はありません。

そのためモニターするためのヘッドホンなども不要です。

最近は比較的安価で性能の素晴らしいものも出ていますので、他の選択肢も検討してみてください。

特にプリモ製のバイノーラルマイクは素晴らしい音質になることをKotaro Studioは知っています。

RM-ATZ19

当サイトでも自作マイクの際に採用しているプリモ製の素子を使ったradiusのバイノーラルマイク。

お値段少し高くなりますが、音質は間違いないです。

サウンドハウス

BME-200

東京を拠点に約30年の歴史がある音響会社、アドフォクスのバイノーラルマイク作品です。

純日本製だけに細部にまでこだわりが感じられる創りと音質は素晴らしいです!

SR3D

こちらもプリモ製の素子を使っているようですが、バイノーラルスタンドに組み込まれている形になります。

ノイマンのバイノーラルスタンドだとかなり高額になりますが、こちらはそれに比べると安価でバイノーラルスタンドを楽しむことができます。

Free Space

こちらもダミー型スタイル。

電池交換が必要にはなりますが、音質は非常に良いです!

ステレオでのハイクオリティーセット例

ステレオペア録音する場合は指向性マイクか無指向性マイクかを選択します。

インタビューや取材の場合は相手が動く可能性があったり、マイクセッティングを簡易化させる必要があったりするため圧倒的に無指向性マイクがおすすめ。

ラジオのような近距離の音声にはならないのですが、取材相手がどこにいても、どんなに動いても一定のクオリティーで録音できる点で優位性は高いです。

指向性ステレオペアと、無指向性ステレオペアの聴き比べはこちらの動画にて比べてみてください。

レコーダーはZOOM F3がおすすめ。

シンプルでマイクアンプも高性能、ADCの性能も最高です。

ZOOM F3 価格比較

今回の目的としてはDPA4006はふさわしくないですが、DPA4006とF3の組み合わせでこんな音が録音できます。

冒頭のナレーションなども本当に世界最高峰の音声だと言えます。

DPA4006はペンシルタイプとはいえ、ある程度大きさがありますので、これに変わる無指向性のラベリアマイクを紹介します。

MKE-2

やっぱりこれ。

MKE2P-Cの価格比較

ステレオセットの場合ですと、2本必要です。

これをデスクでもどこにでも(できればちゃんとしたマイクスタンドとマイクバー)35cm程度の間隔で貼り付けてF3で録音スタートさせるだけで最高クオリティーの音が得られます。

DPA4060

めっちゃ小さいです。

もうどこにでも隠せます。

しかもすごい音が撮れます。

DPA4060 サウンドハウス

相当繊細な音を録音できますので、映画やドラマの制作にも最適です。

また、今は手に入らなくなりましたが、カントリーマンのBシリーズも最高です。

在庫情報がありましたらこちらの記事で追記していきます。

取材後の音声ファイルの取り扱い

フリーライターやフリージャーナリストの方にとって取材データは資産となります。

取り扱いは慎重に。

クラウドに同期させる

Dropboxや各種クラウドに同期させることで、物理的なデータの損失を防ぐことができます。

iPhoneやipadでライトニングケーブルにお困りの方はこちらの変換ケーブルにて上記のZOOM製レコーダーを接続することができます。

iPhoneの録音アプリで録音すればいいのか?と言われると、録音アプリのほとんどが最大で48khzのものがほとんど。

しかも、24bitまで対応となり、32bitネイティブ対応しているアプリは見当たりませんでした。

通常はこういったデジタル転送での(ADC自体はレコーダーで行う)録音は高音質が維持されますが、やはり音楽のようにもう1テイク!とはいかないインタビューや取材音声ですので、32bitで録音することが望ましいです。

クラウドにアップできるようにデータの転送だけにとどめておくのが理想です。

また、もし、プログラミングの技術を持ち合わせている場合はラズパイを使って自作レコーダーにwifi転送機能をつけることも可能です。

こちらの記事ではサンプルになりますので、実際に環境を整えて開発する必要がありますが、筆者がロケや取材で欲しいと思った機能を盛り込んでいます。

録音した後はノーマライズ処理をしてDropboxにアップする機能を搭載。

これも32bitを変換するプログラムを導入したりとまだまだ開発の余地は残されていますので、参考までにしてみてください。

文字起こし

テキスト起こしに関してはGoogleドキュメントが精度が高くて便利。

詳しい使い方はCuranz Soundsの耳が聞こえない時にYoutubeを楽しむ方法の中で紹介しています。

こちらもまた、プログラミングのスキルがある方はPythonを使って文字起こしから、翻訳まで自動で制御できますので、外国人へのインタビューの際もスムーズに情報を整理することができます。

こうたろう

音大を卒業後ピアニストとして活動。 日本で活動後北欧スウェーデンへ。 アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。 その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。 帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。 独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。 タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。 大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。 その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。 村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。 祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。 現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。 2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。