【令和最新】笙 保温器4選〜選び方から代替案まで
この記事の目次
本日は笙の保温器特集です。
この記事を担当:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイクREC技術を学び帰国
金田式DC録音のスタジオにて音響学を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、ピアニスト, 音響エンジニア, マルチメディアクリエーターとして活動中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
♪この記事には広告リンクを含みます♪
本日の記事は音楽家である筆者に加えて、吉備楽歴半世紀以上のベテラン奏者の監修を経ております。
笙を保温する理由
笙は非常にデリケートな楽器です。
デリケートゆえに、竹管の中に結露がつくと、一気にダメになってしまうわけなんです。
外気と呼吸の温度差、また息を入れても吸っても音が鳴るその構造から他の管楽器よりも結露がつきやすいなんとも面白い楽器。
そのため、演奏前には必ず体温より少し高めの温度まで竹管を温める必要があります。
また、竹は温度や湿度の変化に敏感ですので、急激な冷え込みによって亀裂が入ることがあります。
保温することで、竹管の破損を防ぐ効果もあるため、必ず保温器は笙の導入とセットで行いましょう。
保温器の選び方
保温器にはいくつか種類がありますが、現在主流なのは、自立型の差し込むタイプ。
演奏前の30分ほどここに電源入れて笙を入れておけば適温にしてくれるというものです。
ただしこれが、非常に高額です。
高額というよりも、やはり需要がなさすぎるせいか一個あたりの単価が上がっているという感覚でしょうか。
後述します代替案ですと、10分の1程度まで価格を抑えられますので、最後までチェックしてみてくださいね。
保温器はサウンドハウスさんで取り扱いがありますし、笙自体も販売されています。
ZENON ( ゼンオン ) / 笙 保温器 SHD-25サウンドハウスさんで取り扱っている笙はこちら。
ZENON ( ゼンオン ) / 笙 本体 ZENON ( ゼンオン ) / 笙用 ハードケース和楽器の選び方
こちらの笙は竹製ですので、笙本来の音を楽しむことができます。
龍笛なども然りですが、和楽器は近年中国でプラスチック製のものが大量生産されています。
プラスチック製はもちろん壊れにくく雨にも強く、そして何よりも安いというメリットがありますが、肝心の本物の音というのを味わいにくいので、プラスチック製のものは是非とも避けるようにしていただくといいと思います。
価格を10分の1に抑える保温器代替案3選
ここからは価格を抑えるための代替案をご紹介。
代替案といっても、この記事で紹介するものは、実際にUSBタイプCを使っていたり、ということはもちろんモバイルバッテリーなども使用可能であるため、実際にコンセント経由の保温よりも、場所を選ばず、移動中にも保温できるため便利に使えます。
公的な儀式などで使うために笙を立てたまま安全に置いておけるという見栄えや安全性に関してはやはり先述の専用保温器がベストですが、普段の練習やお稽古、小規模での神事や外での神事ではUSBタイプの方が便利に使えます。
選び方のコツ
基本的には保育で使う哺乳瓶の保温器を代用します。
最近だとバッテリー内蔵のものと、バッテリー搭載なしのもので選ぶことができるようです。
バッテリー内蔵のものはそれだけ壊れたり、エラーのリスクが高くなりますので、基本的にモバイルバッテリーは別で用意し、バッテリー非搭載の価格を抑えたものを選ぶのがおすすめ。
また、温度管理に関してはしっかりと体温よりちょっと上をキープできるもの、また外周が7.5cm以上のものが望ましいですが、笙の吹き口までみっちり巻きつけられるものはあまりないので、マジックテープでしっかり固定できるタイプのものを選びましょう。
Chonomai ミルクウォーマー【18Wアダプター付き&5段階温度調節】
筆者が選んだのはこちら。
38℃/40℃/42℃/46℃/52℃」の5段階を細かく調節可能なマジックテープタイプの保温器。
めちゃくちゃ便利です。
USB給電式なので、ACアダプターのほか、利用シーンに合わせてモバイルバッテリーや車載充電器での給電も可能です。
モバイルバッテリーは適当なものでOK!
ただし、5V1Aのモバイルバッテリーでは給電できませんのでご注意下さい。
バッテリーに関しての不安はこの記事で解決!
ミルクウォーマー コードレス usb 充電式
5000mAhと8000mAhから選べるバッテリー搭載型。
別途モバイルバッテリーを用意する必要がないので、急いでいる方や、電気のことがあんまりわからない!という方はこちらがいいですね。
大は小を兼ねますので特にこだわりがない場合は8000mAhがおすすめ。
お弁当袋 電熱 保温 弁当バッグ USB給電 ヒーター内蔵
こちらのような商品を使って内装を改造して、すっぽり笙が入る設計に変えてみてもいいかもしれません。
今の所笙はケース内で温めていますので、ミルクの保温器で事足りていますが、見栄えなどの問題で自立が必要になった場合にはこういうタイプの改造を検討しています。
何よりも、コンセントがある場所でしか保温ができないというのは、不便なものです。
自宅で長時間練習するような場合だと、火鉢も風情があっていいですね!
演奏前に手間がかかるからこそ、笙の音がより一層神々しく、美しく感じます。
笙演奏の注意点としては、吐いた息と同じ量の息を吸う必要があります。
こうしないと、弁のバランスが崩れてメンテナンスの時期が早まったり、場合によっては壊れたりするわけです。
こちらの記事では笙のサンプル音源も公開中!