TOPPING D900 & A900 フラッグシップDAC・ヘッドホンアンプ
音楽制作やミキシングで、「音の細部が掴みにくい」「信頼できるリファレンス環境が欲しい」と感じたことはありませんか?
そんな悩みを抱えるクリエイターやエンジニアの皆さんに朗報です。
中国発のオーディオブランド「TOPPING」から、究極の精度とパワーを備えたフラッグシップDAC「D900」とヘッドホンアンプ「A900」が登場しました。
一流スタジオ並みの解像度と静寂性を実現するこの新製品セットアップは、モニタリング環境に革命をもたらす存在として大きな注目を集めています。
究極のリファレンスを求めるクリエイターへ
D900とA900は、音楽制作やDTM、録音・ミキシングに真剣に取り組むプロ/セミプロ層に向けて設計されています。
制作現場では、ミックスの微細なニュアンスや空間表現を正確に把握できるモニター環境が不可欠。
D900はPCやオーディオインターフェースからのデジタル信号を超高精度でアナログ化するDACとして、A900はリファレンス級のヘッドホンアンプ&プリアンプとして機能し、組み合わせることで卓越したモニタリング環境を構築できます。
例えば、自宅スタジオでも大規模プロスタジオと遜色ない解像度や定位感を得られるため、繊細なミキシング作業やマスタリング、映画音響制作に最適。
また、複数種類のヘッドホン出力や豊富な入力端子を備えており、ロックからEDM、クラシックまでジャンルを問わずどんな音源でも正確に再現できる柔軟性も持ち合わせています。
信頼のブランド「TOPPING」 – 歴史・特徴とプロからの評価
TOPPING(トッピング)は2008年に中国・広州で誕生し、以来ハイエンド音響機器をグローバルに展開しているブランドです。
一昔前は中華アンプという俗語で呼ばれていて、安かろう悪かろう、、、から、安かろうでもそこそこいいね!に変容し、安いけどすごいに代わり、今では中華製アンプの中からいいものを探す・・・に変わっていきました。
TOPPINGは創設以来、「音楽の魅力を引き出す高品質な再生機器こそが真の架け橋になる」との哲学のもと、徹底した技術投資と洗練された設計で製品開発を行ってきました。
30名以上のエンジニアからなる強力な開発チームを擁し、APx555など最新のオーディオ解析システムで全製品の性能を綿密にテストする姿勢は業界随一。
事実、TOPPING製DACやアンプはオーディオ計測サイトでしばしば世界最高クラスの低ノイズ・低歪みを記録し、「測定派の守護聖人」とも評されています。
実際筆者もDACにはTOPPINGのDSDコンバーターD10Sを愛用しており、その音質は非常に満足しています。
代表機種として、従来のフラッグシップDAC「D90SE」やヘッドホンアンプ「A90」は、その圧倒的な性能とコストパフォーマンスで多くのプロやオーディオファンから信頼を得てきました。
例えば海外の録音エンジニアがモニターDACにD90シリーズを採用するなど、クリエイターの現場でも「音を色付けしない正確な機材」として評価されています。
また、TOPPING製品はスタジオ用途だけでなくピュアオーディオの世界でも人気が高く、高名なオーディオ評論家からも賞賛される存在です。ブランドスローガンである「Bringing sincerity to music, bringing beauty to the world(音楽に誠実さを、美しさを世界に)」に違わぬモノ作りへの真摯さが、こうした支持につながっているのでしょう。
D900 – 究極の1bit DACアーキテクチャの特徴と進化ポイント
フラッグシップDAC「D900」 – フロントパネル中央のフルカラー・ディスプレイにはVUメーター表示も可能で、視覚的にも音を捉えられる(※ヘッドホンアンプ出力は非搭載)。
まず、D900はDAC(デジタル-アナログコンバーター)として音楽信号の心臓部を担います。
最大の特徴は、従来の汎用DACチップを使わず自社開発のディスクリート1bit DACアーキテクチャ「PSRM」を採用した点です。
PSRM(Precision Stream Reconstruction Matrix)とは、超高速スイッチング論理回路と高精度な電圧リファレンスから構成される独自の1ビットΔΣ変換モジュールで、デジタル信号をアナログ電圧に変換します。
この方式により電源ノイズの混入を極限まで抑え、高い精度・低ノイズで信号を処理できるのです。
実際、先代モデルD90SEがESS社製DACチップを用いて業界トップレベルの性能を誇っていたのに対し、D900は完全自社開発のDAC回路で新次元の性能を獲得しています。
PSRMモジュールは前身の「D90III Discrete」で16素子版が導入されましたが、D900では32素子に倍増し、より高速応答と信号忠実度を実現しました。
その結果、全高調波歪み(THD)-140dB未満・SNR 131dBという驚異的スペックを達成しています。
これは元信号に対して極めてクリーンであることを意味し、微小なニュアンスも埋もれません。
音質面でもD900は進化が顕著です。
新開発のI/V変換(電流-電圧変換)回路には選び抜かれた超低ノイズのディスクリート素子と低歪みオペアンプを組み合わせ、DAC出力の電流信号をピュアな電圧信号へと変換。
これにより十分なダイナミックレンジを確保し、深みと没入感のあるサウンドを獲得しました。
事実、オーディオレビューサイトHeadfoniaでも「D900は極めてニュートラルでありながら音楽的。
優れた機材に共通するように、録音ごとのキャラクターをありのまま映し出し、後味を残さない」と絶賛されています。
特に音場の広がりや定位感(音像)については「驚異的」との評価があり、HD800Sなど空間表現に優れたヘッドホンで最高レベルのステージングを引き出したと報告されています。
これはまさに、原音忠実性を追求したD900ならではの強みでしょう。
D900の主な機能・スペックハイライト
- 自社開発32素子PSRM DAC(ディスクリート1bit)搭載 – 従来型DACチップに匹敵する性能と独自機能を実現
- 新設計I/V変換回路 – ピュアな電圧出力で広大なダイナミックレンジを獲得
- THD+N <0.000055%(0.00005%台)※1 / SNR 131dB – ノイズフロアの不可聴化を達成
- 超低ジッター設計 – CPLDベースのクロック回路でジッターを徹底排除(-157dBのジッター性能)
- 10バンド・パラメトリックEQ(PEQ)内蔵 – 専用ソフト「TOPPING Tune」で周波数特性を微調整可能
- フルカラー表示の「Aurora UI」 – 視認性に優れたディスプレイで入力ソースやレベルメーター表示が可能
- Bluetooth 5.1レシーバー内蔵(LDAC/aptX HD対応) – ワイヤレス入力にも高品位対応
- 独立プリアンプ回路 & 0.5dBステップ音量 – 高精度アナログボリュームでパワードスピーカー直接接続時も妥協なし
- 入出力端子の充実 – 入力: USB-C / USB-B / 光デジタル×2 / 同軸デジタル×2 / AES / I²S(LVDS) / Bluetooth。出力: XLRバランス(ラインアウト&可変プリ出力)
D900 仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | TOPPING(中国) |
| 発売日 | 2025年11月14日(日本国内) |
| 価格 | 295,020円(税込) |
| タイプ | 据え置き型DAC(D/Aコンバーター)※独立プリアンプ機能搭載 |
| サイズ | 330 × 210 × 57 mm、2.52 kg |
| 主な特徴 | 独自開発1bit DAC「PSRM」搭載、SNR131dB / THD+N -140dB未満、10バンドPEQ対応、Bluetooth入力(LDAC対応)、XLRバランス出力(ライン/プリ)、高精度0.5dBステップ音量制御 |
★旧モデルとの比較 – D90SEからの飛躍: D900は前世代フラッグシップ「D90SE」と比べ、DACアーキテクチャ自体が刷新されています。D90SEがESS製DACチップによる最高峰の測定性能で話題となりましたが、D900はハード・ソフト一体の自社設計によってさらに一歩進んだ領域へ踏み込みましたthe-ear.net。例えばD90SEのTHD+Nがおよそ0.0001%程度(-120dB前後)だったのに対し、D900は0.000055%以下と約半分にまで低減apos.audio。加えて、10バンドEQやBluetooth受信といった機能面の拡張も図られています。音質面でもD90SEが「正確無比だがややドライ」と評される向きがあったのに対し、D900は「ニュートラルで音楽的な鳴り」という評価を得ていますheadfonia.com。これはPSRM技術によりΔΣ型DACの長所(低歪み・広帯域)とR2R型DACの長所(滑らかな音色)を融合した成果とも言えるでしょうheadfonia.com。総じて、D900はD90SEの延長線上に留まらず、プロユースにも耐えうる新次元のDACへ進化を遂げたと言えます。
A900 – 驚異の22,000mW駆動力を誇るフルバランス・ヘッドホンアンプ
フラッグシップ・ヘッドホンアンプ「A900」 – 前面には6系統のヘッドフォン端子を搭載し、あらゆるプラグに対応しています。
大型ノブとフルカラー液晶で直感的な操作性も実現している。
ペアとなるA900は、ヘッドホンアンプ兼プリアンプとしてD900が送り出す音楽信号を色付けなく増幅します。
A900最大のトピックは、新開発の「T’ang-ku-la(タンクラ)アーキテクチャ」を採用したことです。
これは特許取得済みの3段階差動増幅回路で、内部に3基の専用アンプモジュールを搭載し、入力から出力まで完全フルバランス6チャンネル構成を実現しています。
従来のデュアルモノラル構成以上に贅沢な6ch独立駆動とすることで、回路内のノイズや歪みを徹底排除し、驚異的なダイナミックレンジ151dBという記録的スペックを叩き出しました。
また、各モジュール間で3段階にわたる綿密なフィードバック制御を行うことで、発熱と熱雑音も最小化しています。
その結果としてA900は、全帯域THD 0.00003%(90kHz帯域測定)という「理論上人間の可聴限界を下回る」歪率を達成しつつ、パワー面でも片チャンネル当たり22,000mW(16Ω負荷時)という前代未聞の出力を誇ります。
具体的に22,000mWという数値は、かつてないヘッドホン駆動力です。
インピーダンス16Ω程度の低インピーダンス・平面駆動型ヘッドホンでもフルコントロールでき、駆動が難しい600Ω級の高インピーダンス機も余裕で鳴らし切れる計算です。
実際の定格出力も300Ω負荷で2×330mW、32Ωで2×3000mW、16Ωでは2×6000mW (THD+N<0.1%)と、公称スペックだけでも一般的な据え置きアンプの数倍に達します。
これほどのパワーを持ちながら、A900は音質面での洗練も抜かりありません。
Headfoniaレビューによれば、「A900は信じられないほどクリーンでニュートラルなサウンド。
例えるなら磨き上げたガラスのように透明で、機器自体の存在を感じさせない」と評価されています。
A900の主な機能・スペックハイライト
- 特許取得「T’ang-ku-la」回路 – 6chフルバランス3段増幅による究極の低ノイズ・低歪み設計
- 最大22W×2 (@16Ω)の出力 – 手持ちの全てのヘッドホンを余裕でドライブ可能な圧倒的パワー
- SNR/DNR 151dB / THD+N <0.00003% – 「音の闇」を実現する静寂性と歪みの無さ
- 6系統のヘッドフォン出力 – 6.35mm標準×2、4.4mmバランス×2、4-pin XLR×2、デュアル3-pin XLR×1組を前面に装備主要端子は全対応)
- 独立/同時出力モード – 複数ヘッドホンの同時駆動やABモニターが可能
- リレー式ボリューム(0.5dBステップ) – -153dBのクロストークまで抑えた精密な音量調整。チャンネルバランスも完璧
- 2インチ・フルカラー液晶搭載 – 再生情報やFFTスペクトラム、VUメーター等を表示可能。9色のテーマや各種メーター表示に対応
- 高品質アルミ製リモコン付属 – 質感の高い専用リモコンで離れた位置から操作可能
- デュアル電源トランス内蔵 – デジタル系とアナログ系を物理的に電源分離し相互干渉を排除
- 入力端子 – XLRバランス入力×1系統、RCAアンバランス入力×1系統(※背面コンボジャックにて切替)。プリアンプ出力: XLRバランス×1系統(背面)
A900 仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | TOPPING(中国) |
| 発売日 | 2025年11月14日(日本国内) |
| 価格 | 198,000円(税込) |
| タイプ | 据え置き型ヘッドホンアンプ(フルバランス、プリアンプ機能付き) |
| サイズ | 330 × 200 × 57 mm、2.62 kg |
| 主な特徴 | 新3段差動「T’ang-ku-la」回路、出力22,000mW×2(16Ω)/13.8dBゲイン、高調波歪0.00003%、SNR 151dB、6系統ヘッドフォン出力端子(4.4mm/6.35mm/XLR対応)、0.5dBステップのリレー式ボリューム、バランスXLRプリ出力搭載 |
まとめ – 誰に最適か?このフラッグシップの恩恵を受ける人
D900とA900のセットアップが提供するのは、現代最高峰とも言える音の純度とパワーです。
本記事の冒頭で触れたような悩み、すなわち「ミックスの微細な差異を聞き分けたい」「ノイズに邪魔されずクリアな環境で作業したい」といった要求を持つ方にとって、これ以上心強いツールはありません。
具体的には、レコーディングエンジニアやマスタリングエンジニアがアウトボードDAC/モニターアンプとして導入すれば、音像定位のチェックや微小なリバーブ成分の評価が格段にやりやすくなるでしょう。
また、DTMや宅録でプロクオリティを目指すインディーアーティストやビートメイカーにとっても、制作環境のアップグレードとして有力な選択肢です。
さらに、ヘッドホン愛好家やオーディオマニアにとっても、D900&A900は究極の据え置きコンビと言えます。
高インピーダンスの名機ヘッドホンを鞭のように鳴らし切り、そのポテンシャルを最大限に引き出す様は圧巻の一言でしょう。
もちろん、フラッグシップゆえ価格帯は決して安くはありません。
しかし、その投資に見合うリターン(制作物のクオリティ向上や新たな発見)が得られる可能性は非常に高いと感じます。
D900&A900には、価格以上の価値が凝縮されていると言えるでしょう。
もしあなたが「次元の違うモニタリング環境」を求めているなら、このTOPPING D900&A900こそがその答えになるかもしれません。
是非公式情報もチェックしつつ、導入を検討してみてください。