Meze Audio 105 SILVA—弦の余韻が“自然に”ほどける。10万円以内で狙える上質開放型
静かな部屋で音楽に没入したい——そんな気持ちに寄り添うのが、Meze Audioの新作開放型ヘッドホン「105 SILVA(シルヴァ)」です。
日本では2025年9月26日に発売、価格は税込79,200円。
コンセプトは「弦楽器をより自然に響かせる」。既存の109 PROと105 AERの良さを受け継ぎつつ、中域の表情をさらに磨いたチューニングが見どころです。
Meze Audio 105 SILVAはこんな人におすすめ!
- 10万円以内で上質な「開放型」ヘッドホンを探している人
- ボーカルや弦楽器の自然な響き・余韻をじっくり味わいたい人
- 静かな自室で長時間リスニングを楽しむことが多い人
- 木製ハウジングなど、インテリアになじむデザインも重視する人
- スマホやPC直結で手軽に高音質を体験したい人(USB-C DAC/AMP同梱)
105 SILVA :温度感あるサウンドを、美しい木とスチールで包む

- 開放型/ダイナミック型
- 50mmドライバー、周波数特性 5Hz–30kHz、感度 112dB SPL/mW、インピーダンス 42Ω、重量 約354g。イヤーカップはウォールナット(木)+PC-ABSの組み合わせ。接続は両出し3.5mm TS。
- 付属品は1.8mケブラー補強OFCケーブル、USB-C変換アダプター(DAC/AMP内蔵)、キャリングポーチなど。スマホやノートPC直結でも“まずは良い音”を体験しやすい構成です。Apos
製品名SILVAはルーマニア語で“森”を意味しています。
Mezeの発祥であるルーマニア北西部マラムレシュの原生林にインスパイアされたネーミングで、ウッドハウジングとミッドセンチュリー・モダンを想起させる放射状グリルの意匠が特徴です。
部屋になじむ“家具のような佇まい”がより一層の高級感を感じさせてくれます。
音のキャラクター:中域の色気、弦のニュアンス、そして広い空間
105 SILVAの核は中域。
ボーカルの質感が前に出すぎず、自然な温度でスッと立ち上がります。アコースティックギターやヴァイオリンの弦の擦れ・胴鳴り・余韻がつながり良く、聴感上の“角”を立てない高域と、締まりのある低域が下支え。
開放型らしい三次元的なサウンドステージも魅力で、オーケストラや映画音楽など音数の多いソースでも窮屈さを感じにくいバランスです。
海外の初期レビューでも、「滑らかな高域」「豊かな中域」「パンチがありつつ膨らまない低域」といった評価が目立ち、リスニングに没入させる温かみが肯定されています。
過度に分析的ではなく“自然に音楽を楽しませる方向”のチューニング、と覚えておくと選びやすいでしょう。
つけ心地と作り:長時間リスニングの相棒に

Meze伝統の自動調整式ヘッドバンドで、装着時に重さを分散。ベルベット系のイヤーパッドは肌触りがやさしく、在宅ワークのBGMから夜のじっくり聴きまで快適です。
さらにMeze製品は長期使用を想定したサービス性(パーツ交換性)でも知られ、105 SILVAも“育てる道具”として安心して選べます。
どんな人に合う?
- 静かな室内で腰を据えて音楽を楽しみたい人(開放型のため音漏れ配慮は必要)
- ボーカル・アコースティック主体のプレイリストが多い方
- スマホやPC直結でもはじめやすい構成を求める方(同梱USB-C DAC/AMPが便利)
- インテリアになじむ上質デザインも重視する方
オーディオは好きだけどスピーカーにまで手を出すと止められなくなりそうで怖いという方や、上質な音を聴きたいけどミニマリストで、インテリアにもこだわりがあり、物をできるだけ部屋に置きたくない方に最適です。
105 AER/109 PROとの関係?
メーカーは109 PRO×105 AERの良さを融合していると謳っています。
実際、スペックはAERに近く(50mmダイナミック、5Hz–30kHz、42Ω、112dB)、SILVAは木製カップによるわずかな重量増と、ウォーム&リッチ方向の味付けで差別化されています。
つまりAERの聴きやすさに、ウッドらしい艶と抜けを加えたまさにいいとこ取りな一本。
Meze Audioってどんなブランド?
2011年、工業デザイナーのアントニオ・メゼによりルーマニア・バイアマーレで創業。
“タイムレスなデザイン/快適さ/音楽的で鮮やかなサウンド”を掲げ、木材や金属を組み合わせた美しいプロダクトで世界的な評価を得ています。
入門の99 Classicsで一躍注目を集め、以降は開放型や平面駆動の上位機を精力的に展開。音と造形の両立こそMezeの魅力です。
まとめ:毎日の音楽を“好き”に戻す一本
105 SILVAは、弦やボーカルの情感を素直に引き出す中域、耳に刺さらない高域、タイトで心地よい低域、そして広い音場を一つの世界観にまとめ上げた開放型。
洗練されたウッド×スチールの外観は、手にした瞬間から所有欲を満たします。
10万円以内で“自然な響き”を求めるなら、まず聴いてほしい一本です。