Marshall初のDolby Atmosサウンドバー「Heston 120」「Heston 60」徹底解説
ギターアンプで有名なMarshallから、初のテレビ用サウンドバー「Heston 120」と「Heston 60」が登場しました。
Dolby Atmos対応の迫力サウンドとクラシックなアンプ風デザイン、さらにAirPlay 2やSpotify Connectなど最新のワイヤレス機能も搭載。
SonosやBoseの競合サウンドバーと比べて何が優れているのか、両モデルの特徴と魅力をわかりやすく解説します。
この記事を担当:朝比奈幸太郎
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイク技術を学び帰国
帰国後、金田式DC録音専門レーベル”タイムマシンレコード”て音響を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、音楽家, 音響エンジニア,として活動
五島昭彦氏より金田式DC録音の技術を承継中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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Marshall Heston 120の特長・仕様

画像引用(以下すべて):Marshall公式
Marshallが初めて手掛けたフラッグシップ級サウンドバーがHeston 120です。
全長約110cm、奥行14.5cm、高さ7.6cmと大型で重量約7kgあり、大画面テレビ(目安50インチ以上)にマッチする本格モデルとなっています。
最大の特長は、5.1.2チャンネル構成のDolby Atmos対応であること。
内蔵11基のアクティブスピーカーによって立体音響を実現しており、左右両端に上向きのミッドウーファー+ツイーター(天井反射の高さ方向音)と側面のフルレンジドライバー(サラウンド音)を配置、前面には左右とセンター用に3基のフルレンジドライバー、さらにその間に楕円形のウーファー2基を内蔵。
背面には低音増強のため4つのパッシブラジエーターも備えています。

この凝ったスピーカー構成により、テレビ内蔵スピーカーとは次元の違う迫力サウンドを実現しています。
実際、AtmosとDTS:Xに対応した11基のスピーカーが生み出す音は映画館級で、セリフが空間に浮かび上がり爆発音は背後から響いてくるなど、「音に包み込まれる」立体感を味わえます。
低音も重厚で、中高音は透明感があり、まさに自宅が映画館・ライブ会場になる感覚。
総合出力は最大150W・5.1.2chと言われ(内訳はウーファー用50W×2、他ドライバー用30W×9)、周波数特性は40Hz~20kHzと広く重低音までカバー。
Dolby Atmosと並んでDTS:Xコンテンツにも公式対応しており、幅広いサラウンド音声を再生可能です。
なお単体でサブウーファーやリアスピーカーは付属していないので注意!
オールインワン志向の設計ですが、よりこだわった低音性能を求める場合は確保する工夫(後述)が必要。
後述する別売り専用サブウーファー「Heston Sub 200」を追加する拡張も可能で、後からさらなる重低音強化もできます。
デザイン性
Heston 120はMarshall伝統のアンプの意匠を踏襲したデザインも魅力です。
外装はブラックのPUレザー調仕上げ、前面は塩胡椒柄のヴィンテージ調グリルにゴールドのMarshallロゴが輝き、まさにギターアンプの風格。
天板にはゴールドの大型ノブ(つまみ)を3つ配置しMarshallらしさをアピール。
ボリュームや低音・高音のトーン調整、入力切替を直感的に操作できます。
サイズこそ大柄ですが、テレビの前に堂々と置けばリビングの主役になる存在感がありますし、「Marshallアンプを部屋に置く」喜びを味わえるデザイン性は圧倒的です。
背面端子も充実しており、最新テレビからレコードプレイヤーまで幅広く接続できます。
HDMI端子は2系統(うち1つはeARC対応)で、テレビからの音声を受けつつもう一つのHDMI入力でBlu-rayプレイヤー等からの映像をテレビへパススルー出力可能です。
これは競合のSonos Arc/BeamやBose、Sony製品にない利点で、高音質音声を扱う際にも便利です。
また有線LAN端子、USB-C端子、アナログRCAステレオ入力まで装備し、レコードプレーヤーなどアナログ機器の音も直接Heston 120で鳴らせます。
さらにRCAモノ出力もありサブウーファー追加にも対応(将来的に発売のHeston Sub 200や他社アクティブサブウーファーを接続可能)。Bluetooth 5.3受信にも対応し、コーデックはSBC/ AACに加え新世代の高音質LC3も。
Wi-Fiはデュアルバンド対応で、AirPlay 2、Google Cast、Spotify Connect、TIDAL Connectなど主要ストリーミング技術に幅広く対応。
スマホから音楽を再生する際もBluetooth接続せず直接Wi-Fi経由でキャストでき、煩わしさがありません。
サウンドモードはMusic/Movie/Night/Voiceの4種類が用意され、本体ボタンまたはアプリからワンタッチで切替可能。
付属リモコンはあえて無く、基本操作は本体の物理ボタン&ノブで行い、詳細設定やリモコン操作はスマホ用のMarshall専用アプリで行うスタイルです。
このようにHeston 120は徹底して「Marshallらしさ」と最新機能を融合させたハイエンド志向のサウンドバーです。
価格は国内直販で税込169,990円と高価ですが、そのデザイン・音質・機能すべてにおいてプレミアムな体験を提供してくれる一台です。
Marshall Heston 60の特長・仕様
Heston 60は上記120の弟分にあたるコンパクトモデルです。幅約73cmとHeston 120の約2/3程度の長さで、高さと奥行きは設置方法によって約6.8cmと12.4cmが入れ替わるユニークな寸法(壁掛け時は縦長配置)です。
重量は約2.8kgと非常に軽量コンパクトで、小~中型テレビや限られたスペースにも設置しやすくなっています。
サイズは小さいながらもDolby Atmos対応の5.1チャンネル相当のサラウンド構成を実現しています。
内蔵スピーカーは7基(フルレンジ5基+ウーファー2基)で、それぞれ専用アンプ駆動されています。
左右に角度付きのフロントドライバーを配置し、上位モデル譲りの特殊ウェーブガイドと相まって壁掛け・据置どちらの向きでも音場が崩れない工夫がされています。
小型ながら合計出力56Wを確保し(ウーファー2基は3インチ径)、最大音圧89dBに達するパワフルさです。
対応音声フォーマットはHeston 120同様Dolby AtmosおよびDTS:Xに対応し、立体音響をしっかり再現できます。
接続性・機能面もHeston 120と同様に充実しています。テレビとはHDMI 2.1(eARC対応)で高品位接続が可能なほか、光デジタル音声入力(3.5mmアナログ兼用)も備え、古いテレビでも接続できます。
※光入力用に付属の変換アダプタ使用。
加えて3.5mmアナログ入力端子もあり、例えばテレビ出力がARC非対応でもヘッドホン端子から接続可能です。
サブウーファー出力(RCAモノ)も装備し、小型ながら外部サブウーファー増設にも対応しています。
Bluetooth 5.3受信(コーデックSBC/LC3/AAC対応)やWi-Fi接続にも対応し、AirPlay 2、Google Cast、Spotify Connect、TIDAL Connectでのワイヤレス再生もばっちり。
Heston 60の国内価格は税込99,990円と、小型サウンドバーとしては高価な部類に入ります。
しかし上位モデル譲りの高いデザイン性と先進機能、そしてサイズを超えたパワフルサウンドを実現した意欲作であり、「コンパクトでも良い音を妥協しない」ユーザーに向けたプレミアムモデルと言えます。
競合製品との比較(Sonos Beam, Bose SB600, Sony HT-A3000
| 製品名 | 主な特長 | Dolby Atmos / DTS:X | 接続・機能 | 実勢価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| Marshall Heston 120 | 5.1.2ch、11ドライバー内蔵で単体でも迫力あるサラウンド。クラシックなアンプ風デザインとノブ操作。 | Atmos対応 / DTS:X対応 | HDMI入力×2(eARC対応)、LAN、USB-C、RCA入力・出力、Bluetooth 5.3、Wi-Fi(AirPlay 2 / Spotify Connect など)、専用アプリでEQ調整。 | 約169,990円 |
| Marshall Heston 60 | 5.1ch相当、7ドライバー内蔵でコンパクトながらパワフル。置き/壁掛け両対応でロゴ向きも変更可能。 | Atmos対応 / DTS:X対応 | HDMI 2.1(eARC)、光デジタル入力(3.5mm兼用)、3.5mmアナログ入力、サブウーファー出力、Bluetooth 5.3、Wi-Fi(AirPlay 2 / Spotify Connect など)、アプリで音場調整。 | 約99,990円 |
| Sonos Beam (Gen 2) | コンパクトな3.0ch+バーチャルサラウンド。Sonosシステムでマルチルーム再生。Alexa / Googleアシスタント対応。 | Atmos対応(バーチャル) / DTS:X非対応 | HDMI eARC、光入力(要変換アダプタ)、LAN、Wi-Fiによるマルチルーム再生。Bluetooth非対応、専用リモコンなし(TVリモコン・音声操作)。 | 約60,000円前後 |
| Bose Smart Soundbar 600 | 3.0.2ch構成で独自TrueSpace技術による広がりある音場。Alexa音声アシスタント内蔵のスマートサウンドバー。 | Atmos対応 / DTS:X非対応 | HDMI eARC、光デジタル、Wi-Fi(AirPlay 2 / Spotify / Chromecast)、Bluetooth 5.0、専用リモコン付属。 | 約74,800円前後 |
| Sony HT-A3000 | 3.1ch(内蔵デュアルサブウーファー)で低音に強い。仮想サラウンド技術とオプション追加で本格ホームシアターに拡張可能。 | Atmos対応(バーチャル) / DTS:X対応 | HDMI eARC、光デジタル、USB、Bluetooth 5.0、Wi-Fi(AirPlay 2 / Chromecast / Spotify)、専用リモコン付属。 | 約85,000円前後 |
※価格は記事執筆時点の目安(税込)。
Sonos Beamはオープンプライス参考(公式税込64,800円)
Sony HT-A3000は市場価格。
まとめ
Marshall Heston 120とHeston 60は、伝統ある楽器アンプメーカーが満を持して放つ意欲的なサウンドバーです。
ギターアンプ譲りのクラシックなデザイン、美しい金属ノブの操作感、そしてDolby Atmos対応の立体サウンドという、他にはない個性と実力を兼ね備えています。
一般ユーザーにとって使いこなしやすいよう接続性やモード設定も抜かりなく、映画も音楽もこれ一台で楽しめるオールラウンド性があります。
価格帯は競合より高めですが、その分オーディオファンも唸らせる拘りが詰まっており、「値段以上の体験」を提供してくれるでしょう。
自宅のテレビ音響を格上げしたい方、Marshallブランドの世界観に浸りたい方には、Heston 120/60は非常に魅力的な選択肢です。
長期使用への配慮もなされているので、末永く愛着を持って使えるリビングの相棒として活躍してくれることでしょう。
Marshall初のサウンドバーHestonシリーズは、単なるテレビスピーカーの枠を超え、あなたの映画・音楽体験を新たな次元へ引き上げてくれるに違いありません。