ディズニーランドにも導入〜 Bag Endの魅力と最新プロオーディオ製品

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コンサート会場やテーマパークで、「あ、今の音すごく良かったな」と感じたことはありませんか? その感動の裏には、職人たちが魂を込めて作ったスピーカーの存在があります。

今回ご紹介するのは、アメリカ・シカゴ近郊に本拠地を置く音響機器メーカー「BAG END(バグエンド)」です。

一般的な知名度はそこまで高くないかもしれませんが、実はディズニーランドのパレードルートやアトラクション、世界的な著名ミュージシャンのステージなど、絶対に失敗が許されないプロの現場で長年採用され続けている「隠れた名門」なのです。

筆者も演奏家時代の共演者でバグエンドを使っている方がいて、話を聞くと、100年間の保証があるということで非常に印象に残っています。

「BAG ENDの何がそんなに凄いの?」
「どんなブランド?」

この記事では、BAG ENDの創業からの歴史、独自の音響技術、そして今なお愛される名機について、初心者の方にも分かりやすく解説します。

Profile

この記事を担当:朝比奈幸太郎

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイク技術を学び帰国
帰国後、金田式DC録音専門レーベル”タイムマシンレコード”て音響を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、音楽家, 音響エンジニア,として活動
五島昭彦氏より金田式DC録音の技術を承継中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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BAG END(バグエンド)とは?名前の由来と基本情報

BAG ENDは、1976年にアメリカで設立されたスピーカーシステムおよびベースアンプ(キャビネット)のメーカーです。

名前の由来は「ロード・オブ・ザ・リング」

「BAG END」という名前を聞いて、ファンタジー映画好きの方はピンときたかもしれません。

そう、J.R.R.トールキンの『ホビットの冒険』や『ロード・オブ・ザ・リング』に登場する、主人公ビルボ・バギンズの家の名前「袋小路屋敷(Bag End)」から名付けられています。

しかし、それだけではありません。
音楽用語で「BAG END」には「底(Bottom End=低音)」という意味も込められています。

物語の始まりの場所であり、音楽の土台(低音)を支える。

そんなダブルミーニングが込められたユニークな社名です。

本拠地はシカゴ近郊のアルゴンキン

本社および工場は、アメリカ・イリノイ州のアルゴンキン(Algonquin)という町にあります。

シカゴから車で1時間ほどの場所で、創業以来、アメリカ国内での製造にこだわり続けています。

ディズニーに選ばれた?BAG ENDの技術と特徴

BAG ENDが世界中のエンジニアから信頼される理由は、大きく分けて2つの革新的な技術と哲学にあります。

① 「Time-Align(タイムアライン)」技術

スピーカーは、高音を出すパーツ(ツイーター)と低音を出すパーツ(ウーファー)が分かれていることが一般的です。

しかし、それぞれのパーツから出た音が耳に届くまでにわずかな「時間差」が生じると、音は濁ってしまいます。

BAG ENDは、エド・ロング氏(E.M. Long Associates)が開発した「Time-Align(タイムアライン)」技術をいち早く採用。

高音と低音が「全く同時に」耳に届くよう設計されています。

これにより、まるで目の前で演奏しているかのような、極めてクリアでリアルなサウンドを実現しました。

② 魔法のような低音技術「ELF / INFRA」

「小さな箱から、信じられないほど低い音が出る」
これがBAG ENDの最大の特徴です。通常、深い低音を出すには巨大なスピーカーが必要ですが、BAG ENDは「ELF(Extended Low Frequency)」、現在は「INFRA」と呼ばれる独自技術を開発。

専用のプロセッサーと組み合わせることで、人間の耳に聞こえる限界(20Hz)よりもさらに低い、8Hzまでのフラットな再生を可能にしました。

この技術のおかげで、スペースの限られるテーマパークの植え込みの中や、アトラクションの狭い隙間にも、大迫力のサブウーファーを設置できるのです。

歴史と創業者:ジム・ウィンビッシュの哲学

BAG ENDの歴史は、1970年代のアメリカ中西部から始まります。

創業:ジェームス・ウィンビッシュ(James Wimbish)

創業者のジム(ジェームス)・ウィンビッシュは、元々ミュージシャンであり、エンジニアでもありました。

彼は1976年、仲間とともに「自分たちが本当に欲しい音」を作るためにBAG ENDを立ち上げました。

CEOとしての彼の歴史は、まさに「妥協との戦い」でした。
流行のデザインや安価な素材に流されることなく、「音響的に正しいことだけを行う」というスタンスを貫きました。

職人気質の製造現場

BAG ENDのスピーカーキャビネットには、最高級の「バルティック・バーチ(カバ材)」が使用されています。

安価なパーティクルボード(木くずを固めたもの)は一切使いません。

さらに特徴的なのが、その仕上げです。

多くのモデルで採用されている「オイルフィニッシュ」は、木目の美しさを際立たせ、使い込むほどに味が出る家具のような美しさを持っています。

これらはアルゴンキンの工場で、熟練の職人たちによって一つひとつ丁寧に組み立てられています。

大量生産品にはない「温かみ」と「堅牢さ」が同居しているのです。

当スタジオのクラフトオーディオ

筆者:朝比奈幸太郎ももともとは演奏家、ピアニストでしたが、金田式DC録音の世界に触れ、徐々にエンジニアの道に舵を切りました。

当スタジオでもクラフトスピーカー、クラフトマイクロフォンの制作を行っており、バグエンドと比べてどうかというと、個人差や好みもありますが、少なくとも多くの市販品よりも確実にクオリティーの高いものを提供しています。

是非一度試聴してみてください。

MIC

繊細なニュアンスを逃さない

クラフトマイク

SPEAKER

空間を音で満たす

クラフトスピーカー

ミュージシャンに愛される理由

ディズニーなどの設備音響だけでなく、BAG ENDは世界中のベーシストにとっても憧れのブランドです。

  • チック・コリア(Chick Corea)
  • プリンス(Prince)のバンドメンバー
  • アル・ディ・メオラ(Al Di Meola)

ジャズ、フュージョン、ロックのレジェンドたちがBAG ENDを愛用してきました。
彼らが口を揃えて言うのは、「楽器の音がそのまま増幅される」という点です。
特定の周波数を強調して派手に聴かせるのではなく、プレイヤーのニュアンスを嘘偽りなく再生する。その「誠実な音」が、一流のアーティストを虜にしています。

これぞBAG END!おすすめの代表製品

もしあなたがBAG ENDの導入を検討しているなら、まず知っておくべき代表的なモデルをご紹介します。

BAGEND ( バグエンド ) / S15X-B

BAGEND ( バグエンド ) / S15X-Bをサウンドハウスでチェック

BAGEND ( バグエンド )のベース用スピーカーキャビネット。
低域と中域用の15インチコーン、クロスオーバー・ネットワーク、および高域のレスポンスを拡張する1インチ チタンダイアフラム・コンプレッションドライバーを搭載。
オイルドバーチ・フィニッシュモデル。

BAGEND ( バグエンド ) / S15X-Bをサウンドハウスでチェック BAGEND ( バグエンド ) / S15-Bをサウンドハウスでチェック BAGEND ( バグエンド ) / S10X-Bをサウンドハウスでチェック BAGEND ( バグエンド ) / S10-Bをサウンドハウスでチェック BAGEND ( バグエンド ) / S12-Bをサウンドハウスでチェック

まとめ:知る人ぞ知るBAG END

BAG ENDは、派手な広告を打つメーカーではありません。
しかし、ディズニーランドのような夢の空間から、伝説的なライブステージまで、「最高の音が求められる場所」には必ずと言っていいほどその姿があります。

  • 原音に忠実な「Time-Align」技術
  • サイズを超越した低音「INFRA」技術
  • 最高級の木材と職人によるハンドメイド

もしあなたが、色付けのない純粋な音、そして一生モノの機材を探しているなら、BAG ENDは間違いなく最高のパートナーになるはずです。

もちろん、リスニング用途としては当スタジオのスピーカーもあなたの最高のパートナーになることをお約束します。

MIC

繊細なニュアンスを逃さない

クラフトマイク

SPEAKER

空間を音で満たす

クラフトスピーカー