【失敗しない合唱録音方法と機材選び】プロがおすすめする最高のコンデンサーマイク選びまで

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この記事はこんな人におすすめ!

  • 学校予算内で、生徒の声を活かした高音質な合唱録音を実現したい中学校・高校の音楽教師、顧問の方
  • 毎年同じクオリティで録音できる安定性のある機材を探している合唱部顧問の方
  • 録音した音源を「音を聴く教育」の教材として授業や指導に活用したいと考えている方
  • 複雑な操作や設定を避け、簡単に設置できて失敗しないマイクを求めている方
  • ホールの響きと声の明瞭さを両立した「自然な音」で合唱を記録したいと考えている方
逆に、極端な特殊効果音や大音量のロックバンドのライブ録音など、合唱以外の用途を主目的とする方や、これからプロのレコーディングスタジオの経営を始めるという方には、用途が異なる場合があります。

合唱部の方、合唱部の顧問のみなさん。
合唱コンクールや発表会の録音は、単なる記録ではありませんよね。
それは、生徒たちが流した汗と、積み重ねた努力の「音の証明書」です。

しかし、いつも同じ悩みに直面していませんか?

「ホールの響きがそのまま録れていれば、音楽の授業にも使えるのに。」
「学校予算が限られていて、毎年業者に頼むのは難しい。」
「毎年同じように録れる安定感がほしい。」

限られた予算、時間、そして機材の中で、「生徒たちの声がしっかり伝わる、自然で美しい録音」を残すことは、決して簡単なことではありません。

今日、この記事に出会ってくれたことでそれらの悩みはすべて解決できます。

この記事では、プロの音響エンジニアが合唱の指導者が抱えるこれらの悩みを完全に解決し、録音を「教育の資産」に変えるための具体的な合唱 録音方法、合唱 録音機材、そして合唱 マイク配置の決定版ノウハウを徹底解説します。

ピアノ伴奏とのミックス

後半ではピアノ伴奏とのミックス録音の方法など、よりこだわった録音ができるように、私たち録音エンジニアが現場で実際に作品作りとして行うピアノ伴奏もミックスした合唱の方法まで伝授します。

Profile

この記事を担当:朝比奈幸太郎

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイク技術を学び帰国
帰国後、金田式DC録音専門レーベル”タイムマシンレコード”て音響を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、音楽家, 音響エンジニア,として活動
五島昭彦氏より金田式DC録音の技術を承継中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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Profile

【さらなる専門家の監修】録音エンジニア:五島昭彦

学生時代に金田明彦氏に弟子入り。
ワンポイント録音の魅力に取り憑かれ、Panasonic半導体部門を経て、退職後金田式DC録音の専門スタジオ:タイムマシンレコードを設立。
ジャズは北欧系アーティストを中心に様々な美しい旋律を録音。
クラシック関係は国内外の様々なアーティストのレコーディングを担当しており、民族音楽にも精通。
現在は金田式DC録音のDSDレコーディングを中心にアコースティック楽器の収録を軸に活動中。
世界で唯一、金田明彦氏直系の弟子であり、金田明彦氏自らが手がけた金田式DC録音システムを使用している。

合唱録音の「目的」と「機材」の選び方

合唱の核は「声が溶け合ったときの空気感」です。
いかに美しく混ざるか、美しく空間に溶け込むかというのが最重要ポイントになります。

単一指向のXYやORTFは定位の輪郭を出しやすい一方で、学校のようにサイズも残響も予測しにくい空間では、角度の追い込みや設置余地が足かせになることがあります。

当スタジオが推奨する無指向性のAB方式では、色づけが少なく、全体を自然な距離感で捉えやすいのが長所です。

セクション間のバランスも、間隔のわずかな調整で“広がりと明瞭度”を行き来できるため、シンプルな操作で授業向けの聴きやすさに落とし込みやすい。

マイク選びのポイント

まず、コンデンサーマイクであることが第一条件です。
ダイナミックマイクでは合唱の録音はイメージ通りにはいかないと思いますので、避けましょう。

また、無指向性マイクであることも推奨しています。
実際にプロの現場でも合唱の録音は繊細な倍音を豊富に捉える無指向性マイクを使って収録することがほとんどです。

なぜ「コンデンサーマイク」が合唱録音に必須なの?

合唱の繊細な響きを捉えるには、コンデンサーマイクが不可欠ですが、それはマイクの構造や用途によるわけです。

マイクの種類特徴合唱録音への適性
ダイナミックマイク構造が堅牢、大音量に強い。
感度が低い。
近接した声や楽器の録音向き。合唱の繊細な響きや遠い音場感の再現は困難。
コンデンサーマイク感度が高く、高音域のレスポンスに優れる。
繊細な音や空気感を忠実に再現。
合唱録音に最適。ホールの響き、生徒の微細な声の変化まで捉える。

コンデンサーマイクは、その高い感度により、ホールの自然な残響や、合唱団全体の音の広がりを忠実に記録できます。

これが、合唱の録音でコンデンサー マイクが採用される理由です。

【徹底ガイド】録音機材の選び方

例えば学校やサークル活動などの合唱現場で求められるのは、「誰でも簡単に、毎回同じクオリティで録れる安定感」です。

ここからは具体的に合唱録音に必要なアイテムを厳選し、そして実際に録音が完成するまでを徹底ガイドしていきます。

マイクロフォン編

合唱のマイクロフォン選びは基本的に先述した通り、無指向性マイクになります。
さらに、ご存じの方もいるかもしれませんが、マイクは基本的にステレオで録音するため、同じマイクが二本必要です。

合唱のマイクで最上級と考えられるのが、DPAのマイクロフォン。
中でも無指向性のDPA4006、DPA2006は最高の選択肢となります。

DPA ( ディーピーエー ) / ST4006A ステレオペアをサウンドハウスでチェック DPA ( ディーピーエー ) / ST2006C ステレオペアをサウンドハウスでチェック

ただし、限られた予算の中で探している方、また、手弁当で録音しようと思っている顧問の方や、指導者の方にはお値段が重たくのしかかってきます。

そこで推奨したい選択肢が、当スタジオのオリジナルマイクです。

さきほど紹介したDPA4006と当スタジオのマイク(プラグインパワー版)の比較音源がありますので、一度聞いてみてください。

🎧 ブラインド試聴体験

どちらがDPA4006TL?

どちらがDPA4006TL?かわかりましたか?
この二つの音源のすごいところが、実はBがDPA4006TL+Sound Devices 302を使って録音しているわけですが、Aの方は、スタジオのオリジナルマイク、なんとプラグインパワーとH1essentialとの組み合わせで録音しているんです。

もちろんDPAの音が素晴らしいことはわかりますし、よーく聞いてみると、弦、ハンマーの芯の音を的確に質感ごと捉えているのはDPAの方だと思いますが、当スタジオのマイクもここと近いレベル、いえ、互角に戦えるマイクであると言えるわけです。

50万円、60万円かけてももちろんいいですが、本質的なところは、どんな感情で、どこに素晴らしい性能のマイクを置くかです。

レコーダー編

マイクに電源を供給できるファンタム電源または、プラグインパワー対応のポータブルレコーダーがおすすめです。

オーディオインターフェースとPCを組み合わせて録音することもできますが、機材が多くなるのでおすすめはできません。

ファンタム電源とプラグインパワーはどう選びべいいのか?というと、厳密には、ファンタム電源XLR接続の方が音がよく、プラグインパワーの方がもう少し劣ると言われています。
しかし、当スタジオのプラグインパワーのマイクロフォンは先ほどDPA4006と比較していただいた通り、総額100万円にも届くかという録音設備と画角に戦えるクオリティーまで高めています。

最も簡易セッティングでいくなら当スタジオのプラグインパワーのマイクロフォンと対応レコーダー、この二つで最高の合唱録音は完成です。

例えば、CDアルバムとして発売したいという方や、せっかく再生装置はこだわっているので、録音も一流じゃなきゃいやだ!という方はミニXLR版(アダプターでXLR接続)のモデルを購入の上、XLRファンタム電源対応レコーダーを購入してください。

失敗しないための「マイクセッティング」の基本

どんなに高価な機材を使っても、マイク配置が間違っていれば台無しです。

合唱 マイク配置の基本は、「ステレオ録音」と「適切な距離」の確保です。

合唱録音で最も使われるステレオ配置

合唱の広がりと奥行きを再現するために、マイクを2本使用するステレオ配置が基本です。

配置法特徴メリットデメリット
A-B方式マイクを平行に離して設置豊かな音場感、低音域の再現に優れる。中央の音像がぼやけやすい。
X-Y方式マイクを交差させ、振動板を重ねて設置位相ずれがなく、音像定位が明確。音場感が狭くなりがち。
ORTF方式マイクを17cm離し、角度110°で外側に向ける。A-BとX-Yの長所を併せ持つ。自然な音場感と明確な音像定位を実現。設置にやや慣れが必要。

中でもAB方式とORTF方式(または派生系)は合唱ではプロのエンジニアがよく使う手法です。
当スタジオではやはりAB方式を推奨しています。
理由は設置の容易さが挙げられますが、AB方式はマイク位置に加えて幅の調整で音が大きく化ける可能性があり、うまくはまればプロの録音エンジニア、業者の録音よりも素晴らしいものになるポテンシャルを秘めている夢のある方式です。

失敗を避ける「距離」と「高さ」の黄金比

マイク配置の失敗の多くは、マイクと合唱団の距離が近すぎること、または高さが低すぎることにあります。

合唱団の最前列からマイクまでの距離は、合唱団の奥行き(最前列から最後列までの距離)の1.5倍~2倍を目安に実際にモニターヘッドホンでしっかりとマイクの音を確認しながら最高の音に聞こえる位置においてください。

どんなHow toでも音響の場合、最後は自分の耳に頼るしかありません。
これはカメラも同じこと。

自分自身の音に対する感度、感性を最後まで信じられる人がいい録音を残せます。

基本的には近すぎると倍音が伸びなかったり、声がうまく混ざらなかったり、ホールそのものの響きを最大限活かせずに録音することになってしまいます。

また、遠すぎると声が遠くなり、残響が多く、モヤっと輪郭の薄い音になっていきます。

高さに関してですが、基本的にAB方式の感覚が広ければ広いほど、高い位置におくようにしましょう。

推奨は30cm〜40cmの間。
この高さですと、マイクの高さは、合唱団の最後列の生徒の口元の高さを目安にするとポイントが見つかりやすいです。

この目安を守ることで、最高のポイントを見つけやすくなります。

また、環境が同じならほぼ同じ位置にマイクを置いて、位置と高さを決めれば同じクオリティーで継続して録音することができますし、現在は32bitフロートという音が割れないレコーダーが主流ですから、演奏者自身でも、生徒たち自身でもレコーダーを回していつでも練習を記録するといったことも可能になります。

位置を決めたら(これが一番難しい)養生テープなどで位置を記録しましょう。

録音後の編集ガイド

DPA4006や当スタジオのマイクロフォンは非常にフラットでありのままを捉えるマイクロフォンです。

基本的にマイクの位置さえよほどおかしなところに置かない限りは、ノーマライズ処理(Youtubeの場合はラウドネス処理)だけでOK!

この処理は無料のソフトだけで完結します。
無料のソフトのおすすめは昔から定番のAudacityをおすすめします。

Audacityで音声編集のやり方を徹底解説:基本からノーマライズまで 【音声編集ソフト無料】Audacity入門完全ガイド:できることとインストール方法

【決定版】合唱の録音にベストな選択肢「Aria」

Kotaro Studioが開発したオリジナルマイク「Aria」をご紹介します。

Ariaが合唱部顧問の悩みを解決する3つの理由

Ariaは、mini XLR仕様/ファンタム対応で、多くのポータブルレコーダーと接続可能です。

「学校録音が“教材”に変わる」

Ariaは、あなたの録音を単なる記録から、生徒の成長を促す「教育資産」へと昇華させます。

まとめ:誰でも一流の録音ができる

合唱録音は、チーム努力を未来に残す、指導者にとっても演奏者にとっても最も重要な仕事の一つです。

当スタジオのマイクと推奨セットを使えば誰でも一流の録音が可能になります。

そして、これらの課題を最もシンプルかつ高音質に解決するのが、Kotaro Studioのオリジナルマイク「Aria」です。

生徒たちの努力を、最高の音で証明しませんか?

いますぐ「Aria」の詳細をチェック

Kotaro Studio オリジナルマイク Aria