【2025年最新版】おすすめレコードプレーヤー選〜中古で狙える名機まで

この記事の目次
レコードって原始的なギザギザの溝をエジソンが発明してから何も変わってない正体不明のもので、これは「魔物」。
そのうち文化遺産になると思うよ。
引用:伝説の一関ジャズ喫茶「ベイシー」のマスター:菅原氏デジタル音楽が主流となり、サブスク配信も全盛期を超えた現代においても、レコードの人気は衰えることがありません。
その理由は、温かみのある音質や、ジャケットのアートワーク、針を落とす瞬間の高揚感など、アナログならではの魅力にあります。
何よりデジタルの高音質化はレコード(アナログ)の音質にいかに近づけるか?を目的地としており、理論上永遠にアナログと同じ音質を得ることはできません。だったらレコードがいいじゃん!?
本記事では、レコードプレーヤーの基本構造から、初心者でも選びやすいおすすめモデル、中古市場で狙える名機まで詳しく解説します。
アナログの世界に足を踏み入れたい方や、より本格的なシステムを構築したい方の参考になれば幸いです。
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この記事を担当:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイクREC技術を学び帰国
金田式DC録音のスタジオにて音響学を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、ピアニスト, 音響エンジニア, マルチメディアクリエーターとして活動中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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【さらなる専門家の監修】録音エンジニア:五島昭彦
学生時代に金田明彦氏に弟子入り。
ワンポイント録音の魅力に取り憑かれ、Panasonic半導体部門を経て、退職後金田式DC録音の専門スタジオ:タイムマシンレコードを設立。
ジャズは北欧系アーティストを中心に様々な美しい旋律を録音。
クラシック関係は国内外の様々なアーティストのレコーディングを担当しており、民族音楽にも精通。
現在は金田式DC録音のDSDレコーディングを中心にアコースティック楽器の収録を軸に活動中。
世界で唯一、金田明彦氏直系の弟子であり、金田明彦氏自らが手がけた金田式DC録音システムを使用している。レコードプレーヤーの基本構造と各部の解説
この辺りは面倒だし、とりあえずおすすめ教えてよ!
という方は、目次から、初心者向け入門レコードプレーヤーに進んでください。レコードプレーヤーで音楽を日常のお供にする場合は是非知っておいて損はないので、少しだけお付き合いいただければと思います。
【保存版】今さら聞けない!プリアンプ、プリメイアンプ、パワーアンプ違いを徹底解説音がまるで違う世界
レコードプレーヤー、アナログの世界は、パーツ一つで音がまるで違う世界を見せてくれます。
オーディオマニアは、各パーツを基本的にバラバラに揃えますし、パーツの組み合わせによっても音がかなり変わってきます。
こういう工夫もアナログを最大限楽しむ要素となるのではないでしょうか。
スピーカーやアンプなどと組み合わせて是非アナログオーディオの世界を楽しんでくださいね。
1. ドライブ部分
ではここから各パーツを見ていきましょう。
レコードを回転させる仕組みとしてドライブ部分があります。
レコードを回転させる駆動方式には以下の種類があります。
- ベルトドライブ:モーターの振動が伝わりにくく、音質が柔らかい。
- ダイレクトドライブ:トルクが強く、回転の安定性が高い。DJ向けにも人気。
- アイドラードライブ:昔の高級機に多く、特有の力強いサウンドを持つ。
2. アーム部分
レコードの音を拾うカートリッジを支え、正確にトレースする役割を持つ。
- ストレートアーム:軽量で繊細な音が特徴。
- S字アーム:トレース性能が高く、滑らかな音。
- ユニピボットアーム:一点支持構造で、音の表現力が豊か。
名機紹介
レコードアームの最高の名機と言われているのが、SME 3009/3012 seriesII。
1960年代中期頃の発売で当時は¥34,000でした。
3. カートリッジ
レコードの溝をトレースし、音を電気信号に変換するパーツ。
- MM(Moving Magnet)型:出力が高く、扱いやすい。
- MC(Moving Coil)型:繊細な音質で、ハイエンドオーディオ向き。
- 光カートリッジ:近年注目の新技術で、ノイズの少ないクリーンな音。
低価格で購入できるカートリッジは基本的にMM型になります。
レコードをDSD化できるKORGの10RはMM型のフォノイコライザー(次に紹介)を搭載しており、そのままAudio GateでDSD化できますが、MC型のフォノイコライザーは搭載していないので別途用意という形になります。
レコードの音はとにかく微弱ですので、どんぐりの背比べですが、MM型のほうが音がちょっと大きいです。
MM型の名機紹介
MM型の名機としては、1963年発売から60年以上経った現在でも販売されているSHURE M44Gです。
また、MM型の特徴としては針の交換が容易であるということ。
MC型の場合は針交換が難しいので、基本的には買い替えを選択する人が多いわけです。音質を追求するのであれば、MC型を探しましょう。
MC型の名機紹介
当時のNHKと共同開発によって昭和39年に発表された初期型は1964年発売のDENON DL-103/DL-103U。
こちらも現在でも現役で販売されています。
カートリッジとしては本当に名機で素晴らしい音楽を奏でてくれます。後述しますが、中古でいいプレーヤーを買う方、まず交換してみるのは、DENON DL-103/DL-103Uにしてみることです。
リンク他にも名機と言われるカートリッジはあります。
中古市場で手に入るものも多く中級者以降の入門メモとしておいておきます!
レコードカートリッジ名機リスト
モデル名 タイプ 特徴 備考 SHURE V15シリーズ MM型 MM型の代表格、高解像度でバランスの良い音質 生産終了、中古市場で人気 DENON DL-103 MC型 クラシックなMC型、力強く厚みのある音質 ロングセラーモデル ORTOFON SPUシリーズ MC型 アナログ愛好家に人気、重厚で豊かな音質 様々なバリエーションが存在 AUDIO-TECHNICA AT33シリーズ MC型 コストパフォーマンスに優れる、クリアで繊細な音質 幅広い層に人気 GRADO Prestigeシリーズ MI型 暖かく音楽的な音質、ジャンルを選ばない MI型(ムービングアイアン)という独自方式 EMT TSD15 MC型 放送局用カートリッジの定番、正確で情報量の多い音質 プロ用機材 KOETSU Rosewood Signature MC型 深く豊かな音場、芸術的な美しさ 高級カートリッジ ZYX Universe MC型 透明感と立体感、極めて高い解像度 ハイエンドモデル 4. フォノイコライザー
フォノイコライザーとはカートリッジからの信号を増幅し、適切な音質補正を行う装置。
レコードプレーヤーの音は本来、微弱というか、ほとんど聞こえないレベルの音しか鳴っていません。
なので、フォノイコライザーで増幅し、カーブをコントロールしてからアンプに届けます。
カーブのコントロールとは?
レコード制作において、通常レコード盤に音溝を刻む際、低音域を小さく、高音域を大きく記録することで、記録効率を高め、ノイズを低減しています。
そのためそのままの音で聴くと、低域がほとんどない変な音に・・・
フォノイコライザーは、この記録時に施された補正を逆方向に補正することで、元のフラットな周波数特性に戻す役割を持っています。
昨今の新しい製品では、フォノイコライザーが内蔵(ほぼすべてといっていいほどMM型のフォノイコライザー)されているものが多く、存在を感じにくいですが、音にこだわるならこれも外部で用意することが望ましいです。
MC型カートリッジを使う方の場合は必然的にフォノイコライザーは外付けになるでしょう。
MC(ムービングコイル)型カートリッジは、MM(ムービングマグネット)型カートリッジよりも出力電圧が非常に低いため、専用のフォノイコライザー(MC対応)が必要となります。
そのため、MC型カートリッジを使用する場合は、必然的に外部フォノイコライザーが必要となります。
レコード再生に必要な機材まとめ
レコード再生に必要な機材
機材名 説明 捕捉事項 レコードプレーヤー レコード盤を回転させる
音溝の振動をカートリッジに伝える回転数(33 1/3、45、78rpm)に対応しているか確認 カートリッジ 音溝の振動を電気信号に変換 MM型、MC型それぞれ特性が異なる
交換可能な機種が多いフォノイコライザー カートリッジからの微弱な信号を増幅
音質補正アンプ内蔵型の場合は不要
MC型専用が必須アンプ フォノイコライザーからの信号を増幅
スピーカーを駆動するプリメインアンプ、またはフォノイコライザー内蔵型もあり スピーカー アンプからの電気信号を音に変換する アンプの出力に合ったスピーカーを選ぶ 初心者におすすめのレコードプレーヤー 6選
ここからはおすすめのレコードプレーヤーを紹介していきます。
おじいちゃんやおばあちゃんからもらったレコードを再生したい!という方や、まずはレコードってどんな感じなの?を知りたい方はこれまで紹介してきたパーツがすべてセットに内蔵されているものが理想です。また、BluetoothやUSBなどデジタルとの連携がとりやすいモデルだと安心だと思います。
★おすすめ!オーディオテクニカ AT-LP60XBTリンク価格も含めた非常にバランスのいいモデルです。
オーディオテクニカという国産老舗ブランドというのも安心感がありますし、Bluetooth搭載で、スピーカーはもちろんBluetoothヘッドホンやイヤホンにも接続できて、日常にレコードがさっと溶け込みます。
Bluetoothになっているときはデジタル化されてはいますが、やはりレコードが回転しているという見た目の要素はインテリア性をぐっと引き上げてくれるでしょう。
お手持ちのレコードを聞いてみたい方や、気軽にレコードの世界に飛び込みたい方にぴったりのモデルです。
【最新版】高級Bluetoothスピーカー5選〜リビングを彩る音の美学★プレゼントにも最高!VOKSUN レコードプレーヤーリンク最新のBluetooth 5.3技術を搭載し、レコードの音をワイヤレスで再生可能。
スピーカーも内蔵されており、これ一台でレコード再生が完結します。
内蔵されたステレオスピーカーはクリアで臨場感あふれるサウンドを提供し、面倒な配線なしに本格的な音楽体験ができます。
レコードの暖かく豊かな音色を、ぜひ体感してください。
さらに、USB端子を利用してレコードの音源をデジタル録音することもできますし、USBメモリ内の音楽を再生したり、外部スピーカーで鳴らしたい方はAUX端子で外部との接続も可能にします。
かなり多彩な使い方が可能。
しかも持ち運びやすいスーツケース型デザインとなっていて、お部屋を移動してどこでも気軽にレコードを楽しめます。
このレトロな外観はインテリアとしても魅力的で、パーティーなどでも雰囲気を盛り上げます。
レコード入門はもちろん、音楽が好き、レコードに興味があるお子さんやお孫さんへのプレゼントとしても最高のギフトになるでしょう。
ION Audio(アイオンオーディオ) ポータブルレコードプレーヤーリンクトランク型のおしゃれなデザインのレコードプレーヤー。
取ってがついているので持ち運びが簡単。
スピーカー内蔵に加えて最大4時間の連続再生が可能なバッテリーを搭載しているので、これ一台で部屋の移動はもちろんのこと、アウトドアなどどこでもレコードを楽しめます。
また、レコードの音源をデジタル録音できるUSB端子を搭載。
付属のUSBケーブルでパソコンと接続すれば、簡単にレコードの音源をデジタル化できます。
さらに、AUX入力端子を利用して、スマートフォンやCD、カセットなどの外部音源も録音可能です。
お手持ちのコンポなどに接続できる標準的なRCA出力端子や、ヘッドホン出力端子も搭載し、様々なオーディオ機器と接続して、より豊かなサウンドを楽しむことができます。
33-1/3、45、78回転の3つの回転速度に対応しており、レコードの種類や好みに合わせて再生速度を選択できます。
初めてのレコードプレーヤーに、プレゼントに最適です。
スピーカー内蔵 Bluetooth受信リンクシンプルでレトロな木目調のデザインは、どんな部屋にもマッチします。
リビングや寝室はもちろん、パーティーなどで使用すれば、素敵な音楽とともに楽しい時間を過ごせるでしょう。
ご家族やご友人へのプレゼントにも最適です。
大切なレコードを埃から守る防塵カバー付きで、再生終了時に自動停止する機能も搭載しており、レコードを傷つける心配がありません。
初心者の方でも安心の日本語説明書付き。
2年間の保証が付いているので、安心してご購入いただけます。
Bluetoothの受信機能は搭載されていますが、送信できないのでそこだけは注意です!
これまで紹介してきたワイヤレスでスピーカーやヘッドホンで聴けるものではありません。アナログの質感を思う存分楽しみたい中級機に向けたステップアップにぴったりですね!
★最高のインテリア性DLITIME レコードプレーヤー 脚付きリンク最高のインテリア性能を提供してくれるのが、こちら。
脚付きなので、ビンテージ感満載の洋室、洋館などにぴったりです!
最近では昭和レトロも流行っており、昔の高級家具をヤフオクやメルカリで安く購入してレトロインテリアを楽しむ人も増えています。
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そんな昭和レトロな家具、部屋にぴったりなのが、このプレーヤー。
スピーカーも内蔵されているので、これ一台部屋のどこかに置くだけでインテリアもばっちり決まります。
音にこだわりたい方は、別途アンプ+スピーカーや、アンプ内蔵スピーカーを用意すれば、RCA端子で接続できるので、アナログ音質も本格的に楽しめます。
【最新最安値】プロが選ぶ高品質パワードスピーカー8選! 【保存版】今さら聞けない!プリアンプ、プリメイアンプ、パワーアンプ違いを徹底解説置き場所によっては脚を取り外して使うことができますし、バッテリーなどに詳しい方ならモバイルバッテリーが接続できそうなので、サロンを運営している方や、来客時のみBGMでお迎えしたい場合など、配線極力避けてインテリア最優先にしたいときでもコンセントに依存せずにうまく配置できそうです。
もちろんコンセプトにもよりますが、自宅サロンにはとにかく最高の選択肢ではないでしょうか?
HOFEINZ 天然木材 蓄音機 純銅ホーンリンクさらなるインテリア性能を発揮してくれるのがこちら。
FMラジオやCDも再生できるレコードプレーヤーなので、目的に合致する人はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
蓄音機はベースとして高品質の木材を使用しており、非常に高級感満載です。
ただし、レコード盤の回転が不安定なところもあり、スピーカーが内蔵といってもおそらくモノラルですので、音にこだわりはない!という方限定になります。
インテリア性重視、オブジェとして、ラジオとCDが聴ける、おまけにレコードも聴けるという感覚での購入をおすすめします!
中級者以降におすすめのレコードプレーヤー
中級者からは、アナログだけを純粋に楽しんでいただく機種を選定しています。
BluetoothやUSBは基本的に非搭載となっており、レコードのデジタル化をするにしてもある程度の知識があることが前提です。
また、アンプやスピーカーも選ぶ楽しさも味わってください。
★安定のティアックTEAC(ティアック) TN-3B-SEリンクMM型カートリッジ対応フォノイコライザーアンプ内蔵です。
オンとスルーを切り替えられますので、別途フォノイコライザーを選びたい方にも便利です。
- 外掛け式ベルトドライブ方式を採用した、ターンテーブルのニュースタンダード機
- 新日本無線製のオーディオ用高精度オペアンプ「NJM8080」をフォノイコライザーに採用
- オーディオテクニカ製楕円針カートリッジAT-VM95Eを採用
デザインも質実剛健でどんなインテリアにも機材セッティングにも合うようなものになっています。
★シンプルイズベストオーディオテクニカ AT-LP70Xリンクシンプルで軽量、基本性能はしっかり抑えたカスタマイズ前提モデルです。
★必要最小限!デノン Denon DP-29Fリンク低価格で必要最小限ながら、MM型のフォノイコライザーを内蔵(オンオフの切り替え可能)しており、アンプやスピーカーはこだわりの逸品を持っているという方、オーディオの設備はあるし、とりあえずレコードを鳴らしたいという方にとってはシンプルでいい選択肢となります。
レコードの再生チェックなどにも便利ですよね!
★必要最小限!デノン Denon DP-400リンクこのターンテーブルは、古き良き時代の設計思想を受け継ぎつつ、現代の技術で磨き上げられた逸品です。特徴的なS字型トーンアームは、様々なカートリッジとの組み合わせを可能にし、音の違いを楽しむというアナログレコードならではの醍醐味を存分に味わえます。標準でMMカートリッジが付属しているので、購入後すぐにレコード再生を楽しめるのも嬉しいポイントです。
また、再生終了時に自動でアームが上がるオートリフトアップ&ストップ機能を搭載。レコードを聴きながらうっかり眠ってしまっても、大切なレコードやカートリッジを傷つける心配はありません。この機能は、アームの性能に影響を与えないよう、モーター制御でリフターを動作させるという緻密な設計がなされています。
内蔵のフォノイコライザーはMMカートリッジに対応。フォノ入力のないアンプにも直接接続でき、手軽にレコードを楽しめます。イコライザーの音質にもこだわり、電源回路の強化や低ノイズ部品の採用により、クリアで力強いサウンドを実現しました。
ターンテーブルの回転精度を高めるベルトドライブ方式を採用。速度センサーで常に回転速度を監視し、正確な回転を維持することで、レコード本来の音を忠実に再現します。33-1/3、45、78回転に対応し、様々なレコードを再生可能です。
ダストカバーは、レコードジャケットスタンドとしても使用可能。お気に入りのジャケットを飾って、インテリアとしても楽しめます。
★ダイレクトドライブ機ティアック ダイレクトドライブ TN-4D-SEリンク至高の回転精度と洗練されたデザインが融合した、本格派ターンテーブル
このターンテーブルは、精密な回転制御と高品位なトーンアームを搭載し、アナログレコードの魅力を最大限に引き出すために設計されました。内部には、PID制御ブラシレスDCモーターが搭載されており、水晶精度の回転数を維持。レコード盤に刻まれた音溝の情報を、極めて正確にトレースすることが可能です。
トーンアームには、高級トーンアームブランドとして名高いSAECとのコラボレーションによる、ナイフエッジトーンアームを採用。一般的なベアリング構造とは異なり、ナイフエッジ構造は、針先の微細な動きをより正確に伝えることが可能です。これにより、レコード盤に刻まれた音楽情報を余すことなくピックアップし、解像度の高い、ダイナミックなサウンドを実現します。
外観にもこだわり、光沢の美しい多層塗りピアノブラック、または天然ウォルナット突板仕上げの筐体を採用。スタイリッシュなデザインは、どんな部屋にもマッチし、インテリアとしても楽しめます。
ダイレクトドライブ方式について
このターンテーブルは、ダイレクトドライブ方式を採用しています。ダイレクトドライブ方式は、モーターとターンテーブルが直結しているため、ベルトドライブ方式に比べて回転の立ち上がりが早く、正確な回転を維持できるというメリットがあります。
メリット:
- 高い回転精度: モーターとターンテーブルが直結しているため、回転速度の変動が少なく、安定した再生が可能です。
- 素早い立ち上がり: レコード再生開始時の立ち上がりが早く、DJプレイなどにも適しています。
- メンテナンス性: ベルト交換の必要がないため、メンテナンスが容易です。
デメリット:
- モーターノイズ: モーターとターンテーブルが直結しているため、モーターの振動やノイズがレコード盤に伝わりやすいというデメリットがあります。ただし、近年では技術の進歩により、モーターノイズは大幅に低減されています。
- コギング: モーターの回転ムラであるコギングが発生しやすいというデメリットもあります。しかし、このモデルでは、フィードバック制御によりコギングを抑制し、滑らかな回転を実現しています。
このターンテーブルは、ダイレクトドライブ方式のメリットを最大限に活かしつつ、デメリットを克服することで、高音質と快適な操作性を両立しています。
★高音質VMカートリッジ搭載オーディオテクニカ AT-LP8Xリンクレコードに針を落とす瞬間、そこから広がる音楽の世界。でも、再生が終わった後の面倒な操作や、大切なレコードを傷つけてしまう心配はありませんか?このターンテーブルは、そんなあなたの悩みを解消し、レコードを聴く時間を至福のひとときへと変えてくれます。
聴き終わったら、あとはおまかせ。
再生が終われば、トーンアームが自動で上がり、プラッターもストップ。まるで魔法のようなスムーズさで、大切なレコードと針を守ります。33-1/3、45、78回転、どんなレコードでも最適なタイミングでオートストップ。レバー式ではなく、ボタン昇降式を採用したリフターは、操作感も格別です。もちろん、手動操作も可能なので、あなたのスタイルに合わせて自由に楽しめます。
音へのこだわりは、細部に宿る。
高感度な有効長247mmのJ字型トーンアームは、VTA調整も可能。オーディオテクニカが長年培ってきた技術が、レコードの音を余すことなく引き出します。標準装備のVMカートリッジ「AT-VM95E」は、クリアでパワフルなサウンド。さらに、「AT-VM95」シリーズの交換針を使えば、音の個性を自由にカスタマイズできます。
自分だけの音を、もっと自由に。
約10gの軽量ヘッドシェル「AT-LT10」は、オーバーハング調整も自由自在。OFCリード線が、音の伝達ロスを最小限に抑えます。標準とサブ、2つのカウンターウエイトが付属し、重量級のMCカートリッジにも対応。あなただけの理想の音を追求してください。
ノイズを排除し、音楽の純度を高める。
オーディオ専用に設計された低ノイズ電源。フォノイコライザー回路を介さず、カートリッジの信号をダイレクトに伝送。音楽の純度を極限まで高め、レコード本来の音をありのままに届けます。
上級者向けのおすすめレコードプレーヤー
上級者にチャレンジする場合は、往年の名機を狙っていくのはいかがでしょうか?
当スタジオのオーディオ最高顧問:五島昭彦氏に往年の名機を聞いてみましたので、筆者自身のメモ代わりとしても残しておきます。
Technics SP-10は、1970年に松下電器産業(現パナソニック)がTechnicsブランドで発表したレコードプレーヤーです。
ダイレクトドライブ方式を採用し、高い回転精度と安定性を実現したことで、放送局やオーディオファイルから高い評価を得ました。
そもそもダイレクトドライブの元祖はTechnicsブランドでした。
また、金田式オーディオ推奨テーブルでもあります。
※1970年初代発売
¥82,000(1972年頃)
¥98,000(1974年頃)
Technics SP-10 スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
形式 | ダイレクトドライブターンテーブル |
ターンテーブル | 30cmアルミ合金ダイカスト製、2.8kg |
慣性質量 | 330kg・cm² |
モーター | 20極60スロット超低速電子整流子モーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数切替方式 | 電子切替方式 |
回転数微調範囲 | 可変抵抗器による各回転数単独調整 |
回転数調整範囲 | ±2% |
ワウ・フラッタ | 0.03%以下(W.R.M.S.) |
SN比(ランブル) | 60dB以上 |
起動 | 1/2回転で正常動作(33・1/3rpm) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 5W |
外形寸法 | 幅350×高さ90×奥行350mm |
重量 | 9kg |
主な特徴
- ダイレクトドライブ方式:
- モーターとターンテーブルが直結しているため、ベルトドライブ方式のようなベルトの劣化や伸びによる回転ムラがなく、高い回転精度を維持できます。
- また、起動トルクが大きく、素早く回転が安定するため、DJプレイなどにも適しています。
- 高い回転精度と安定性:
- 水晶発振器を用いた回転制御回路により、非常に高い回転精度を実現しています。
- また、重量級のターンテーブルと高剛性な筐体により、外部からの振動の影響を受けにくく、安定した再生が可能です。
- 放送局仕様の高信頼性:
- 放送局での使用を想定して開発されたため、耐久性や信頼性が高く、長期間にわたって安定した性能を発揮します。
- そのため、現在でも多くのオーディオファイルに愛用されています。
SP-10は、その後のレコードプレーヤーの設計に大きな影響を与え、ダイレクトドライブ方式の普及に貢献しました。
後継機種としてSP-10MK2、SP-10MK3などが登場し、現在ではSP-10Rが発売されています。
DENON DP-1700は、1975年に日本コロムビア(現デノン)が発売したレコードプレーヤーです。ダイレクトドライブ方式を採用し、安定した回転と高い耐久性を実現したことで、オーディオファンから高い評価を得ました。
主な特徴
- ダイレクトドライブ方式:
- ACサーボモーターを採用し、ダイレクトドライブ方式により、安定した回転と高いトルクを実現しています。
- 起動時間が早く、素早い立ち上がりが可能です。
- 高い安定性:
- 重量級のターンテーブルと高剛性なキャビネットにより、外部からの振動を抑制し、安定した再生を実現しています。
- ハウリング防止にも配慮された設計となっています。
- S字型トーンアーム:
- 新開発のシンプルで使いやすいS字型トーンアームを採用。
- 交換しやすいユニバーサルタイプのヘッドシェルを採用しており、様々なカートリッジに対応します。
- 回転数制御:
- 周波数検出による電圧サーボ方式を採用し、正確な回転数を維持します。
- 33 1/3回転と45回転に対応しています。
- その他:
- マイクロスイッチとカムレバーを組み合わせたスライド方式のスピード切り替え機構を採用。
- 別売りのダストカバーが用意されています。
DP-1700は、当時の技術を結集し、高音質と使いやすさを両立したレコードプレーヤーとして、多くのオーディオファンに愛されました。
現在でも中古市場で人気が高く、メンテナンスを行いながら大切に使用されています。
Technics ダイレクトドライブプレーヤーシステム スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
形式 | ダイレクトドライブプレイヤーシステム |
マイコンモーター部 | |
駆動方式 | サーボ式ダイレクトドライブ |
モーター | ソリッドローター形ACサーボモーター |
スピード制御 | 周波数検出によるサーボ方式 |
回転数 | 33・1/3rpm、45rpm |
スピード切換機構 | 電気切換(スライド式) |
起動時間 | 1.8秒(1/2回転、33・1/3rpm) |
SN比 | 60dB以上(JIS) |
ワウ・フラッタ | 0.03% W.R.M.S. 以下 |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製、1.1kg |
慣性質量 | 160kg・cm² |
回転数調整範囲 | 規定スピードに対して±3% |
トーンアーム部 | |
型式 | スタティックバランスS字形アーム |
有効長 | 244mm |
オーバーハング | 14mm |
オフセット角 | 20.5° |
トラッキングエラー | ±2.5°以内(30cmレコード最外周) |
針圧調整範囲 | 0~2.5g(目盛0.1g) |
適合カートリッジ自重範囲 | 5g~11g |
ヘッドシェル自重 | 9g |
アーム高さ調整範囲 | 42~47mm(キャビネット面からアームパイプ中心まで) |
ヘッドシェルコネクター | EIA規格4Pコネクター |
アームリフター | オイルダンプ式 |
アームベース | メカニカル・フィルター付き |
総合 | |
キャビネット | 21mm厚合板 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅485×高さ170×奥行405mm |
重量 | 11kg |
さいごに:レコードのデジタル化について

アナログ音源のデジタル化については第一ブームが平成の初期頃からはじまったでしょうか。
カセットテープやビデオ、レコードのデジタル化。
ブームの中でデジタル化が終わったソースは処分されたり、中古で出回ったりしていたことでしょう。
この時代に「レコードは全部捨てた」とか、「時代はデジタルだからデジタルに完全移行した」とかいうことばをよく聞いたものでした。
初期の頃は、カセットやレコードのデジタル化もCDに焼き付けるタイプでした。
CDとなると、ご存知の方も多いと思いますが、44.1khzで16bitでしたので、レコードの再現という意味ではあまりにも情報量としては今から振り返ると不満の多いものだったことでしょう。
ちょうどこの頃でしょうか、、、音楽配信の業界を大きく変えたスティーブ・ジョブズがジーンズのポケットからipod miniを取り出してポケットに〇〇万曲!というのが流行りだし、音質の低い楽曲をとにかく大量にポケットに持ち歩けることがステータスとなっていきました。
このあと、もう少し進化したところでUSBオーディオインターフェイスで録音という形でした。
これも当時は最高でも96khzでの収録となり、これはこれで素晴らしい情報量とはなりましたが、2025年時点ではDSDでのデジタル化が主流でしょうか。
受け皿となるデジタル技術に関してはやはり時代が新しい方がいいでしょう。
現状DSDでデジタル化するには、KORGのDSD製品についてくるAudio Gateを使うのがもっとも現実的となっています。
とはいえ、アナログ部に関しては、ビンテージアンプと呼ばれるような存在をオークションやメルカリで探して再利用するという方法の方が音がよかったりしますし、たとえばKORGの10RでDSD化するとして、MC型であれば、ADC直前までアナログの力量によって音が決まってくるというデジタル化に対する考察の楽しみがそこにあります。
昨今も、筆者の知り合いのドイツ人エンジニアに話を聞いたところ、マスターテープはアナログのオープンリールで録音し、そこからDSDにデジタル化し、ダウンサンプリングするというのがドイツで流行ったりしているそうです。
その一手間だけでも十分にアナログの質感を感じられるし、プラグインを使ったオープンリールエフェクトシュミレーションとは全く別次元の音になったりするそう。
NFTは一瞬でブームが終了し、結局のところアートの世界においては人間はアナログを捨て去ることはできない・・・というのが現在の印象といったところでしょうか。
それでもDSD化はアナログオーディオのデジタル化にとっては一つの節目のように感じるわけであります。
でも、初期のころにたくさんの人が犯した過ちを繰り返さないように・・・
アナログの機材、アナログの音源、捨てたりしないように。
せめて中古市場で流してください。
素晴らしい音文化の継続と継承のために。
おまけ【最新技術】光カートリッジとは?
近年は光カートリッジが注目されています。
光カートリッジ(Optical Cartridge)は、従来のMM(Moving Magnet)、MC(Moving Coil)、VM(Variable Magnet)方式とは異なる光学技術を用いたカートリッジ方式です。この技術は近年注目されていますが、そのルーツは意外にも古く、1950年代には試みがあったとされています。
本格的な実用化は1970年代に日本の光学メーカーによって試みられましたが、当時の技術ではノイズやコスト面の問題が解決できず、一旦は姿を消しました。
しかし、21世紀に入り、光学技術や半導体の進化により、光カートリッジは実用的な製品として復活。特に日本のオーディオブランド「Etsuro Urushi」や「DS Audio」によって高性能な光カートリッジが登場し、アナログオーディオの新たな可能性を示しています。
方式 構造 出力電圧 メリット デメリット MM(ムービングマグネット) カンチレバーの先に磁石がついており、コイルの中で動いて発電 高(約3〜5mV) ・交換針が容易に交換可能
・高出力でフォノイコライザーなしでも使用しやすい
・比較的安価・振動系が重く、トレース能力がやや劣る
・高域特性がMCに比べて劣ることがあるMC(ムービングコイル) カンチレバーの先にコイルがついており、磁界の中で動いて発電 低(約0.2〜0.5mV) ・軽量な振動系により優れたトレース能力
・繊細で豊かな音質・交換針の交換が基本的に不可
・フォノイコライザーが必要で、増幅が大変VM(バリアブルマグネット) MMの一種で、2つの磁石を可変配置して音質特性を改善 中〜高(約3〜5mV) ・MMと同じ利点を持ちつつ、より繊細な音質
・高域特性がMMより改善されている・MCほどの繊細さはない
・価格がMMよりやや高い光カートリッジ(Optical Cartridge) カンチレバーの動きを光センサーで検出し、電気信号に変換 中(約0.5〜1.5mV) ・非接触方式により振動系が非常に軽く、トレース能力が高い
・磁界の影響を受けないため、歪みが極めて少ない
・透明感のある音質・専用のフォノイコライザーが必要
・価格が高価光カートリッジのメリット
- 超高解像度: 光センサーは、音溝の微細な振動も正確に検出できるため、従来のカートリッジでは捉えきれなかった音楽情報を再現できます。
- 広帯域: 従来のカートリッジに比べて、より広い周波数帯域をカバーできます。
- 低歪み: 信号の変換過程が少ないため、歪みが少なく、原音に忠実な再生が可能です。
- 温度や湿度に強い: 磁気やコイルを使用しないため、温度や湿度の影響を受けにくく、安定した性能を発揮します。
光カートリッジのデメリット
- 専用のイコライザーが必要: 従来のフォノイコライザーでは使用できず、専用のイコライザーが必要です。
- 価格が高い: 高精度な光センサーやLEDを使用するため、従来のカートリッジに比べて価格が高い傾向があります。
光カートリッジの魅力と未来
光カートリッジは、従来のカートリッジとは一線を画す、圧倒的な高音質を実現します。
レコード盤に刻まれた音楽情報を余すことなく再現し、まるで目の前で演奏しているかのような臨場感を味わえます。
また、光カートリッジは、温度や湿度の影響を受けにくく、安定した性能を発揮することが可能です。
これにより、レコードの保管環境に気を遣う必要がなく、いつでも最高の音質で音楽を楽しめます。
光カートリッジは、まだ比較的新しい技術であり、今後の発展が期待されています。
また、光カートリッジに対応したレコードプレーヤーやイコライザーも増えていくでしょう。
光カートリッジは、アナログレコードの新たな可能性を切り拓く技術として、今後ますます注目を集めるでしょう。