レコード再生で必須「フォノイコライザー」の役割とおすすめ3選

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カセットプレーヤーやアナログレコードなど、アナログブームの再燃により、自宅でも気軽にレコードを楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。

レコードは、ビニール質の盤面に刻まれた溝(音溝)の微細な振動を、カートリッジ内の針先( cantilever)がトレースすることで電気信号に変換し、その信号を増幅して音楽を再生するシステムです。

カートリッジから出力される音楽信号は、髪の毛ほどの細い音溝の振動から生じるため、非常に小さな電圧しかありません。

一方で、アンプなどの一般的な機器の標準出力レベルは200~500mVほど。

つまり、レコードの音楽信号はそのままでは非常に小さすぎるため、他の機器と同等のレベルにするために数十倍から数百倍に増幅する必要があるのです。

さらに、レコードには製作時に加えられた特殊な周波数特性があります。

長時間の音楽を収録するには振幅の大きな低域成分を小さめにし、カートリッジの針先が音溝をトレースする際に発生する中高域のノイズを抑えるため高域を強調する、いわゆるRIAA規格の特性が付与されています。

そのため、再生時にはこの特性を打ち消して平らな周波数特性に補正する必要があります。

レコードプレーヤーの種類 必要なアイテム
フォノイコライザー非内蔵型
  • レコードプレーヤー
  • フォノイコライザー内蔵のプリアンプ または フォノイコライザー単体
  • パワーアンプ
  • スピーカー
フォノイコライザー内蔵型
  • レコードプレーヤー(フォノイコライザー内蔵)
  • パワードスピーカー または アンプ+スピーカー

この補正を行うのがイコライザーの役割です。

つまり、フォノイコライザーとは、

1)レコードの微小な出力信号を大きく増幅する。
2)RIAAカーブの特性を平らにすることの2つの重要な機能を果たす。

昔はほとんどのプリアンプにこのフォノイコライザーが内蔵されていましたが、最近ではプリアンプへ内蔵されているタイプが減ってきているというわけです。

ただし、代わりとしてレコードプレーヤー自体にフォノイコライザーが内蔵されるケースが増えてきました。

ポイント

フォノイコライザーが内蔵されたレコードプレーヤーであれば、パワードスピーカーのみで再生することが可能です。

しかし、内蔵フォノイコライザーの機能は最小限のものが多く、例えばMCカートリッジには対応していないなど、高級なカートリッジを使う場合は単体のフォノイコライザーを別途用意した方が良い結果が得られます。

MCカートリッジ

カートリッジには大きく分けて2種類、MMカートリッジとMCカートリッジがあります。
MMカートリッジ(ムービングマグネット型)は、カートリッジ内部にマグネットを設置し、コイルが振動してそこに起電力を生じさせる構造です。
一方、MCカートリッジ(ムービングコイル型)は、コイルそのものが振動し、マグネットの磁場を切る際に起電力を生じさせる仕組みになっています。
MCカートリッジは超精密な製造技術が必要なため、MMカートリッジに比べてはるかに高価格となります。
しかし、出力電圧が小さいため外部ノイズに強く、トレースも優れているため、高級カートリッジの多くがMCタイプとなっています。
MCカートリッジを使うには、フォノイコライザー側でその低出力に対応できる回路構成になっている必要があります。
内蔵されているフォノイコライザーは、コストを抑えるためMMカートリッジ専用が一般的。

単体フォノイコライザーならMM/MCの両タイプに対応しており、さらにカートリッジの特性に合わせて負荷容量や負荷インピーダンスを調整できるものが多数あります。

上位モデルになるとRIAA以外の過去の規格にも対応できるなど、より高度な調整機能を備えています。

初心者の方はレコードプレーヤーに内蔵されたフォノイコライザーで問題ない場合が多いですが、徐々にこだわりのカートリッジを使うようになれば、単体のフォノイコライザーを用意することで、より高音質な再生が可能になります。

おすすめのフォノイコライザー

フォノイコライザーを選ぶ際の主なポイントは以下のとおりです。

  1. MM/MC対応
    • MMカートリッジ専用か、MCカートリッジにも対応しているかを確認
    • MCカートリッジを使う場合は、MC入力の有無が重要
  2. 調整機能の有無
    • カートリッジの特性に合わせて負荷容量/負荷インピーダンスの調整ができるか
    • RIAAカーブ以外の過去のイコライザーカーブに対応しているか
  3. 回路方式
    • トランジスターや管球など、使用される回路の方式による音質の違い
  4. 機能の充実度
    • サブソニックフィルター、インバータースイッチ、ゲインコントロールなど
    • 機能が多いほど調整の幅が広がる
  5. 電源の安定性
    • 専用の独立電源を搭載しているか
    • ノイズ混入への対策が施されているか
  6. 価格とコストパフォーマンス
    • 概して価格が高いほど高音質だが、予算内で最高の一台を選ぶ

初心者でMM専用で構わない場合は、機能的にシンプルな製品でも問題ありません。 MCカートリッジや上級カートリッジを使う場合は、調整機能やMC入力など、ある程度の装備が必要になります。

audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT-PEQ30 フォノイコライザー

迷ったらとりあえずこれでOKなシンプル設計なもの。

デュアル・マグネット型、ムービング・マグネット型、ムービング・コイル型のカートリッジが付いているターンテーブルに対応しており、MM/MC入力はフロントスイッチで切り替え可能となっています。

金属製エンクロージャーでノイズの耐性もOK!

ハイクオリティなサウンドを実現しています。

AT-PEQ30 フォノイコライザー(サウンドハウスの価格)

PP400 MICROPHONO フォノプリアンプ

PP400 MICROPHONO フォノプリアンプ(サウンドハウスの価格)

MM型カートリッジ用ですが、ベリンガーということもあり、かなり低価格で販売されています。

ベリンガー製品ですので、サウンドハウスがやはり強いです。

PP400 MICROPHONO フォノプリアンプ(サウンドハウスの価格)

Precision Phono Pre U

MC|MM 型カートリッジ対応フォノ・イコライザー・アンプ。

高性能でノイズの少ないフォノ・イコライザー・アンプです。

サウンドハウスが最安値となっていることが多いため、購入前に必ず確認してください。

Precision Phono Pre U(サウンドハウスの価格)

この記事執筆時点(2024年5月)ではロックオンが最安値でしたので、こちらも併せて確認してください。

Precision Phono Pre U(Rock oN)