多くの人がこう思っています
「良い音を残すには高価なマイクが必要だ!」
「初心者がプロの音質を手にするなんて無理だ!」
かつての私も、そう信じていました
しかし
高額なマイクがなくても
初心者でも工夫次第
そして、音に対する愛情があれば誰でも最高級の音をこの世界に残すことができます
私が最初に録音に夢中になったのは中学生の頃でした
吹奏楽部の部室に眠っていたラジカセで自分の練習を録音
ラジカセの置く位置を変えれば録音される音が変わることを発見し
どの位置に置けば一番良い音になるかを必死に考えていました
当時はただの好奇心でしたが
後に「録音技術が音楽の伝わり方を決める」ことを痛感します
音大に進学し、ジャズピアノを学びながら録音にも傾倒しきます
自宅でベーシストとドラマーを招きジャズピアノトリオを宅録したこともあります
そんな中で、私は録音エンジニアの五島昭彦氏と出会いました
五島氏は金田式DCアンプの発明者である金田明彦氏の愛弟子として
金田明彦氏から金田式DC録音でのレーベル運営を認められた世界で唯一のエンジニア
五島先生の指導のもとで体験した金田式DC録音で録音された音楽は
私にとって世界と常識がひっくり返るほどの衝撃でした
アシスタントをしている時に五島昭彦氏が
筆者のために作ってくれたマイクがあります
それが今みなさんに紹介しているスタジオオリジナルマイクの原型です
このマイクを聴いた時、世界が変わりました
レジ袋を丸める音、自分の足音、家族の声
“何気ない日常がこんなにも豊かに響くのか”
この「音の世界を開いてくれる感覚」こそ
私が今も追い続けている原点であり
たくさんの方にシェアしたい音の世界観なのです
プロのピアニストとして活動していると
実に様々な舞台、録音現場と出会います
スウェーデンやドイツでの録音現場でノイマンやDPAといった名機と出会い
特にドイツではビンテージオーディオの音を現地のエンジニアとともに楽しみました
また人に恵まれた人生を送っているおかげで
新製品として発売されるマイクなどもテストする機会に恵まれ
おそらく市販されているほとんどのマイクロフォンを
実際に自分の耳で聞いて確かめていると思います
名機は確かにそれぞれ素晴らしい個性があり
その揺るぎない歴史と伝統が私たちの感性を極限まで高めてくれます
でも最後にいつも戻ってくるのは
あの日、心を揺さぶられたあの音―だったのです
私は決意しました
「もっと多くの人に、この感動を届けよう」
量産はできません
はんだを持ち、一本一本の素子を直結して仕上げる
だからこそ、あなたのためだけの1本になります
そして、嬉しいことに
あの日私が感動した身震いと同じような体験をしてくださっている方が
続出しています
一度ぜひ手に取って
自分の耳で体験してほしい
当スタジオのマイクを手に取って
同じように身震いするほどの美しい音の世界を体験してくれる人が
一人でも多く増えることを願っています
差し込むだけで、いい音
このマイクに複雑な設定は一切不要
プラグインパワー駆動のP-86Sであれば
対応レコーダーやインターフェースにただ挿すだけで
澄んだ音が手に入ります
さらに32-bit フロート録音と組み合わせれば、思わぬピークでも余裕のヘッドルーム
音割れの心配を最小化できます
XLR版のX-86Sでも通常のXLRマイクと同じように使用できます
はじめてでも迷わない
スタンドに立てて、距離を決めて、録る——手順はそれだけ
だから初心者の方でも最短で正解に到達できます
月に数本だけの制作
でもそれは弱点ではなく、あなたの一本が“世界に一つ”の道具である証明です。
Kotaro Asahina