マイクロフォンの参考音源
音楽家、そして音響エンジニアとしてこれまで様々なマイクロフォンを使ってきました。
その最終地点として、無指向性マイクのAB方式が最も自然で音の感情を捉えることができ
芳醇な録音ができると辿り着きました。
また、それは市販品ではなく、やはり自作のものが一番音が良いと思っています。
シンプルな美しさ、製品としての余計な味付けをしない
ありのまま、そのままの透明度を保つスタジオのオリジナルマイクを是非お試しください。
Tango
大阪フェニックスホール
こちらは2ステレオペアでの録音。
バイオリンとピアノゾーンに絶妙な位置でスタジオオリジナルマイクを使用しています。
バンドネオンとコントラバスにはゼンハイザーのMKE-2を使用
ステレオペア×2でZOOM F4でレコーディング。
ちなみに映像は富士フィルムのX-T2を使いました。
弦楽器
兵庫県三木市:森の音楽ホール
Tascam DR-22WLを使い、スタジオオリジナルマイクでAB方式収録。
音源は二つともEQなどの編集加工は一才行わずノーマライズ処理とMP3圧縮処理のみ行っております。
2025年時点でタスカムのレコーダーを選ぶ場合は、DR-05XPが最新モデルとなっています。
Folklore
西神中央ホール
こちらの動画はDPA4006(ペアで60万円以上)による完成動画ですが、当スタジオのオリジナルマイクと同じ環境で撮り比べを行っております。
A, B, C, と3タイプの聴き比べをブラインドでテストしてもらえますので、まずは答えを見ずに聴き比べてみてください。
JAZZ
三木市:三木山森林公園森のホール
タスカムのTASCAM DR-22WL にオリジナルマイクをプラグインパワーで差し込んだ極めてシンプルなセッティングで収録。
テナーサックスの深みが存分に感じられます。
鍵盤楽器
三木市:三木山森林公園森のホール
YAMAHA S400B
ヤマハが贅の限りを尽くして開発した小型フラッグシップピアノS400Bでの音源です。
スタジオのオリジナルマイクをレコーダーに差し込んだだけの簡単セッティングでこの音質。
ピアノ系Youtuberや音楽教室の先生などにも当スタジオのマイクはおすすめです。
マイクロフォンの具体的な置き方については音楽家育成塾の記事にて紹介中。
普通にスタジオオリジナルマイクの取説通りに置いても素晴らしい音で録音できますが、より高いレベルでピアノを録音したい方は「ピアノ録音のすべて」を熟読してください。
フィールドレコーディング
フィールドレコーディングができるというのは、小型マイクの魅力の一つ。
まずは自然界の醍醐味、雷、嵐の音を収録してみました。
ただしこちらはオリジナルマイク一本で録音したものではなく、オリジナルマイクをAB方式でセット、ウインドスクリーンで雷や全体の音を収録し、パラボラ集音器とハンドタイプのC5というマイクの組み合わせで雨が地面に落ちる音を収録し、それらをミックスしています。
パラボラ集音器は以下のようなもの。
中古市場ではたまに見かけるので興味のある方は探してみてください。
野鳥の声を収音したり、今回のように特定の音成分をピックアップして収録したい場合に非常に便利!
高性能なショットガンマイクが登場したことにより徐々に衰退していきましたが、ショットガンマイクはEQの調整が難しいケースも多く、扱いやすいマイクでピックアップする手段としては魅力的な選択肢です。
次に尾道の音。
筆者は以前このエリアの映像制作チームに在籍しており、たくさんの音響サンプルがあります。
その中から公開できるものだけ公開していきます。
尾道〜向島:福本渡船
↑こちらは↑福本渡船(ふくもととせん)の音。
それは尾道や向島の人々にとってのふるさとの音です。
近年は電子化も進み、油で進む船が少なくなってきたといいます。
こちらの音源は昔ながらの油で進む旧式渡船。
カラカラのエンジン音がレトロで良い感じ。
現在では販売が終了し、中古市場でも滅多に見かけなくなった名機「TASCAM DR-100MKIII」でスタジオオリジナルマイクをAB方式にて録音しております。
次は車内の音。
オリジナルマイクはかなり小型なので、メガネに貼り付けて使用していますが、ぎゅうぎゅう詰めのロープウェイでも、録音しているなんて外から見ているとわかりません。
ノスタルジックな街尾道のロープウェイ
ノスタルジックな街として世界中から観光客が訪れる街。
尾道市の千光寺まで登るロープウェイの中の音。
ステレオでヘッドホンなどで聴くとかなりの臨場感を味わえます。
こちらも「TASCAM DR-100MKIII」にてスタジオオリジナルマイクをめがねに装着して録音しております。
続いては多々羅製鉄の音。
多々羅のお話をするのは大変なのですが、簡単にいうと、数百年以上続く日本の伝統的な刀作りの音です。
まずは鋼を作る段階。
当サイトや、オーディオアカデミーにて音響顧問をしてくれている録音エンジニアの五島昭彦氏の収録です。
タスカムのDR-05にオリジナルマイクを使い収録。
目を閉じればそこに現場の空間が再現される・・・そんな音です。
これと全くおなじ音が数百年前の日本でも発生していたと思うと、まさにそういうところに音のロマンというのはあるわけですね。