【第一回】タンゴにおける器楽曲の発展

20世紀のタンゴ音楽の中で器楽曲がどのように変化してきたのか?

また、どのように現在のスタイルを形成していったかについて考察していきましょう。

21世紀現在も発展中のタンゴ

大切なことは、今現在もタンゴは「発展」(evolución)し続けているということです。

タンゴは、20世紀全体を通して発展し、タンゴの歴史や発展に関わった全ての人たちのおかげで、一つの「文化」として確立することができました。

タンゴを通じて、詩や歌、踊り、音楽という面で様々な文化を生み出してきました。

このシリーズでは、タンゴ音楽の中で特に「器楽曲」の発展に注目し、特に1911年以降に焦点を当てて行きます。

なぜ1911年より後なのか??

1911年より前にも、もちろん、バンドや、トリオなどが存在し、録音も残っています。

しかし、1911年に歴史的な転換期となるバンドである、オルケスタ・ティピカ・クリオージャ(Orquesta Tipoca Criolla :タンゴ独自のオルケスタ・スタイル)が登場するのです!

・オルケスタ=オーケストラ
・ティピカ=典型的な
・クリオーシャ=生粋の

このオルケスタ・ティピカ・クリオージャは、タンゴのオーケストラの軸となっていくんだラマ

そのオルケスタ・ティピカが1920年頃には完成・確立され、それから今日に至るまでタンゴの規範となっています。

その規範を軸として、タンゴを演奏するための他の方法や、他の手段を生み出してきました。

例えば、デュオや、トリオ、4重奏、6重奏、8重奏から、もっと大きな編成(シンフォニカ)などもあります。

デュオからシンフォニカと様々な編成がありますが、、いつもオルケスタティピカの存在を忘れてはならないと言われています。

「スタイル」とは=「演奏・リズム表現の特徴」

よく○○スタイルと呼ばれたりしますが、そもそもスタイルとはなんでしょうか。

例えば
・オスバルド・フレセドフリオ・デ・カロ
・フアン・カルロス・コビアン
・アニバル・トロイロ
・ディ・サルリ
・ダリエンソ

もっと多くのオルケスタがありますが、今後はこれらの各スタイルの解説や分析なども紹介していきます。

第一回まとめ

・オルケスタティピカという形態こそが今日のタンゴを創る基礎となっている。

・オルケスタティピカからピアソラなどの革命者が変革にトライしていく。

・オルケスタティピカを知れば、タンゴがわかる。

では第二回もお楽しみください。

Writer's profile

服部洸太郎
服部洸太郎
音大を卒業後ピアニストとして活動。
自身のピアノトリオで活動後北欧スウェーデンにてシンガーアーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツへ渡りケルンにてAchim Tangと共に作品制作。
帰国後、金田式電流伝送DC録音の名手:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入りし、録音エンジニアとしての活動開始。
独立後、音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックなどのアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
本格的に写真、映像技術を学ぶ。
現在はKotaro Studioにて民族音楽に関する文化を研究。
「誰かのためにただここに在る」をコンセプトに誰かがいつでも訪れ安心感が得られるサイトを模索中。