これまで録音方法に関しては様々なマイクの種類や方法をお届けしてきましたが、音声編集の大局として、要素の割合を変えるという非常にシンプルで、最重要ポイントを比較して聞いたいただきましょう。
現在の環境

収録日によって使う機材が違いますが、基本的なセットはこんな感じです。
メインマイクはAKGのC5。
AKGらしい音で扱いやすいハンドタイプのマイクです。
大口径マイクはどうしても場所を選ぶということもあり、ハンドタイプを使っています。
AKG ( アーカーゲー ) / C5 コンデンサーマイク をサウンドハウスで見る大口径タイプを使いたい場合はルイットが激しくおすすめ。
こちらの記事を参考にしてください。
【保存版】LEWITTっていいマイクですか? 大口径マイクシリーズの選び方
黄色丸の部分になります無指向性マイクはEM158という自作のマイクを使っていますが、代替品としてはカントリーマンのB3×2個でのステレオがおすすめです。
COUNTRYMAN ( カントリーマン ) / B3 をサウンドハウスで見るこのラベリアタイプのマイクを卓上スタンドとマイクバーにセットして、マイクバーにはF6も載せてマウントしています。
マイクバーはできれば長いものがおすすめ。
いろいろなものをマウントできますし、AB方式の幅も長く取れたりしますので映像関係の方にも使いやすいと思います。
K&M ( ケーアンドエム ) / 23325 卓上マイクスタンド をサウンドハウスで見るモニターヘッドホンはHD25で間違いは起こりません。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / HD25 密閉型モニターヘッドホン をサウンドハウスで見る無指向性と指向性を足す
編集方法としては、無指向性のステレオ2トラックと指向性のモノラルトラックをそれぞれノーマライズします。
それをミキサーでバランスを整えていくのですが、この割合で音の印象は大きく変わるわけです。
実際に聴き比べてみましょう。
無指向性要素が大きい場合の音はこんな感じ
こちらは五島先生がカントリーマンのB3という無指向性マイクを使っていたこともあり、音質を合わせるために無指向性部分の要素を強く出した例です。
【コスパ最高】 COUNTRYMAN ( カントリーマン ) / B3 を無指向性ペアマイクとして試してみて!
空間の響きが優先されて、開放的なイメージが特徴です。
指向性要素を強くした場合の音はこんな感じ
こちらは指向性のC5の要素を優先させた音で、ローカットなども入れておらず、かなりデッドな印象になります。
どちらがいい音なのかは人それぞれです。
使い分けの例
無指向性要素を強くした五島先生との収録は実は現在の環境写真とは別の部屋。
無指向性なので、冷蔵庫の音、その他環境音や換気扇、電子機器のノイズなど拾ってしまいます。
拾わない場所で収録する場合は個人的には無指向性要素が強い方が好きで、AB方式なのにしっかりオンマイクで収録し、無指向性をメインとしてモノラルのC5を足していくという感覚。
一方で冷蔵庫ノイズの入る部屋で収録する場合は、C5をメインとしてステレオの要素を足していくという感覚。
このようにして割合を変えていくとベストなポジションが見つかります。
これはポッドキャストだけではなくて、音楽収録や自然界の収録のときにも考えるべきバランスですので是非覚えておいてください。
ちなみに無指向性の要素などまったく意識せずに冷蔵庫ノイズのある部屋で収録するとこんな感じになります。
冒頭でブーンという音を指摘されていますし、しっかりマイクに入っていますよね。
ちなみにこの回ではDPA4006という非常に高級なマイクロフォンを使っていますので是非聴き比べてみてください。
WMの左右のセッテイングを間違えていて、左右が入れ替わりますがご勘弁ください。
ラジオの中で紹介しているDPA4006で収録した合唱のアルバムもリンクしておきます。
みなさんの参考になれば幸いです。