オーディオデータの書き出すファイル形式『2種類に絞って解説』

icon image

この記事は広告リンクを含みます。

簡易紹介:こうたろう

1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、またスタジオでは音響エンジニア、フォトグラファーなどマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではプロのピアニスト、音響エンジニアとしての知識とスキルをシェアしていきます

ヒーリング音響専門ブランド

書き出し形式はかなりの量になります。

Cubaseだけでも

これだけ。

本格的にマスタリングをするためのソフトである、サウンドフォージともなると。。。

これだけの種類があります。

覚えておくといいのがWAVEファイルとMP3ファイル。

Cubaseの選択肢だとこうなります。

WAVEファイルは納品用

WaveファイルというのはWindowsで標準的に使われる音声データの形式であり、Macで相当するとAIFFとなります。

もちろん用途ごとにAIFFとWaveは使い分ければいいのですが、AIFFはWindowsで再生できない環境の方がいるかもしれませんが、WaveはMacで再生できます。

つまりWaveで渡してあげれば相手がどんな環境でもとりあえず再生することができるわけです。

AIFFだとWindowsで再生できない人がいるかもしれないので、実際の制作現場では「まあとりあえずWaveで出しておこう」となります。

Waveが基本的に基準値として考えて差し支えないかと思います。

ハイレゾ音源

さて、一時期流行りかけて結局流行らなかったハイレゾ音源。

これはハイレゾリューション音源の略で、レゾリューションとは周波数のことです。

実はWaveデータにはそれぞれ周波数が定められており、この数値が高いほど高音質になるわけです。

Cubaseで見てみましょう。

さて、緑の丸の44.1khzは昔使われていたCDアルバムに収録されている音源です。

会話の中ではよく「ヨンヨンイチ」と呼ばれたりします。

「今回はヨンヨンイチで出しといて」など。

次に青の丸48khzはDVDに収録されている音声データの形式です。

これらはCD, DVDなどのディスク全盛期時代にそのディスクに入るように調整されたデータ量で、当然DVDの方が入るデータ量が多いのでより多くの音声情報を収録できたわけです。

ポイントこの辺りのデジタル技術的なお話は、もはや知る必要のない領域かもしれませんので、必要になったら随時ググる・・・でOKかと思います!

というわけで、筆者のおすすめは96khz.

これは結構おすすめの形式。

もちろん最近だと192khzやもっと上も選択できます。

ちなみにですが、先ほど出てきたかなり専門的なマスタリングを行うためのサウンドフォージなどはこのように選べます。

ポイント44.1khzと、96khzは明確に違います。
96khzから192khzは相当音響の経験を積んだ人で、且つ録音の品質や再生の品質も最高峰だと違いがわかります。
それ以上上は正直いって、、、、、一緒ですし、違いがわかる再生環境を容易するのは簡単なことではありません。

96khzが個人的には分岐点となる気がしていますので筆者は基本的にすべて96khzで収録し、96khzで編集し、96khzで24ビット解像度をマスターデータとしています。

当スタジオの作品の中で432hzというのがありますが、ここでいう432hzと96khzは違う意味になりますので注意してください。

詳しくはまた別の機会にお届けします。

432hzで聴くジブリ名曲選

MP3は視聴用

MP3はクライアントや、チームの人たちに視聴してもらうための仮出しと覚えておいてください。

こちらも、Macの場合はM4Aというファイル形式があります。

ポイントWave同様、M4AはWindowsで再生する際、MP3に変換したり、別途コーデックを入れたりしなければいけませんが、MP3はMacでも再生できます。

つまり相手がどんな環境でもOKということでMP3を採用するわけです。

MP3は圧縮されたデータなのでデータサイズが小さく、受け渡しが楽にできるという性質があります。

編集音源の途中経過の報告や、プレビューなどに利用できます。

設定に注意

MP3にも種類がたくさんあります。

もうそろそろメンドクサクなってきた方!

もう少しの辛抱です。

これだけの種類があるにはあるんですが・・・

ここでもがっつり絞りましょう!

これ!

320 kbpsだけ覚えてください。

読み方は(ケービーピーエス)と読みます。

他は完全無視でOKです。

320kbps以下の情報量になると、普段音に全く興味のない方でも音質の差を明確に感じます。

ところが、320になると、途端にWave 44.1khzとほぼ同じ程度の音質に聴こえるわけです。

CDと同程度の音質且つ、軽いデータ量でやり取りできるため、プレビュー作業にはぴったりです。

ワードプレスにも軽々貼れるので(ワードプレスのデータベース拡張設定が必要なサーバーもあります。)非常に使い勝手のいいファイル形式になっています。

まとめ

Wave 96khz / 24bitMP3 320kbps
録音するときにもこれを選択録音するときには決して選択しない
編集が終わって本気で書き出すとき編集途中でとりあえず誰かに聴いてもらう時
クライアントに納品するときクライアントにメールやウェブでチェックしてもらう時
動画と合わせる時動画とは合わせない
データ保管用使い終わったデータは破棄でOK

といった感じで二種類を使い分けましょう。

オーディオのデータに関しては特に専門の録音エンジニアになるわけじゃないならこれだけで充分です。

Macで作業している方はiTunesなどでもMP3なんて見慣れない・・・

Waveって形式は知らなかった・・・

という方も多いかと思います。

音声データに関しては20年近く前に開発されたipodの関係も強く、Macでは再生できてもWindowsでは再生が難しいということが多々あるので、相手の環境が不明な場合は「Windowsの形式に合わせて書き出す」ということをしておきましょう。