【Sony FX30を購入する理由】動画専用機の魅力
この記事の目次
Sony FX30をポチってしまったのですが、フルサイズのαシリーズだとα7Ⅳなどの選択肢もある中であえてFX30を選んだ理由などをみなさんと一緒に考察していきたいと思います。
Sonyにこだわる理由
デジタルカメラはこれまですべてのメーカーのものを使ってきました。
一番最初に使ったデジタル一眼レフはPENTAXのistだったと思います。
もう20年近く前?になるかと思いますが、PENTAXのK10Dは今でも歴史に残る名機だと思っています。
ある時期からはSony一択になりました。
Sonyにしてみたきっかけはとしてはカメラ愛好家仲間の方とはなしていて、『結局はセンサーみんなSonyやから』とおっしゃっていたのが印象的で、他にオールドレンズ沼にハマったことが1番のきっかけ。
M42マウントなどはK10Dでも使えてそれはそれは素晴らしいフィルムデジタルだったのですが、SonyのEマウントはやっぱり使えるレンズの幅が凄まじく広い。
オールドレンズでいうと当時のNikonFマウントは絶望的でした。
Sonyを選ぶ3つの理由
- 安定安心の信頼性。
- Eマウントの強み。
- 高いリセールバリュー。
プロ用の映像機器といえば他にはパナソニック、富士フィルムなどが映像には強いです。
Nikonは写真機、パナソニックは動画機、好みが分かれる富士フィルム、両立とバランスのSony、と言った感じでしょうか。
パナソニックもGH6を発売し、筆者も非常に注目していろいろ情報を集めていたのですが、やはりマイクロフォーサーズというのがどうしても気になる点でありました。
レンズ選び “Eマウントの強み”
マイクロフォーサーズだからといって別に画質や描写がそんなに変わるかと言われれば表現の世界では大差ないかと思いますが、やはりレンズ選びで多くの障害が発生するのは事実。
世界規模で見てもBMPCC4Kがマイクロフォーサーズを採用していましたが、早々に却下。
GH6がマイクロフォーサーズにこだわる理由がいまいち見えてこないのに加えて世界規模でマイクロフォーサーズレンズというのはあまり積極的に作られなくなるのは目に見えていますし、仮にマウントアダプター経由でオールドレンズが使いたい場合も、なにせ勿体無い。
空気感を楽しむためのオールドレンズなのに、ほんのわずかなガラスしか使用しないことになります。
そういう意味ではやはりフルサイズのSony機がベストだと言われそうですし、実際にα7Ⅲを使っていた頃はオールドレンズを使う満足度は高かったです。
そんなSony機の場合はEマウントなので、オールドレンズも含めて選択肢が業界一広いといってもいいのではないでしょうか。
SonyのGレンズやGMレンズはもちろん最高ですし、FX30の場合は確かに勿体無いという気持ちが生まれてくるかもしれませんが、やはりα6000シリーズがヒットしたこともあり、FX30でセンサーサイズを変えたということは、今後このサイズのセンサー用に素晴らしいレンズを開発している可能性もあるかと思います。
というよりも動画機としてはむしろAPS-Cサイズ(Super 35mm)が標準なイメージなので、両立とバランスのSonyのイメージが今後動画寄りになっていくのではないかと思っています。
高いリセールバリュー
Sonyを選ぶ理由の最も大きなポイントが高いリセールバリュー。
FX30はマップカメラさんで購入しましたし、これまでもカメラはマップカメラさんで購入します。
というのも、買取サービスの登録をしっかりしているため、中古相場が定期的に送られてきます。
この買取サービスが白眉で、考え方によっては本当にわずかな金額で無期限レンタルできるような感覚になります。
おまけにここ一年を見ていても、半導体の流通も影響しているでしょうが、Sony 6400, a6600などの中古買取価格が高騰しており、マップカメラさんで一年前に中古で買った価格よりも中古買取価格が上回るという事態にまで発展しています。
物価、為替、半導体の影響で今後もこういったプロ用機器の価格の変動ボラティリティは高まっていくことが考えられますし、そもそもリセールバリューの高いSonyさんの機材であれば、富士フィルムやパナソニックのような半値以下になる可能性は低いと考えられます。
某メーカーさんの機材などは一年待てば半値以下で買えるなんてことも珍しくなく、のんびり使ってられないところがあります。
iPhoneやAppleのものにしておくと、基本的に買い替え時に半値以上では返ってきます。
高い信頼性
これまで様々なメーカーのカメラを使ってきましたが、3年使って一度もトラブルや故障がなかったのがSonyでした。
次に頑丈なイメージがあるのがパナソニック。
おまけにFX30は防塵・防滴に配慮した設計であるということで、完全に防ぐものではありませんが、その頑丈性は安心感があります。
動画専用機を選ぶ理由
2010年代は動画の時代と言われ、Youtubeをはじめとして動画の全盛期を迎えました。
ユーザーが最も多くなり、数々の比較動画が出されていたのが2016年〜2017年頃。
この時代に重要視されていたのが、暗所性能、手ぶれ補正のテスト。
もうここは限界値まで来たのかもしれません。
写真の分野に関してもフィルムやK10Dの時代だとISO200かISO400かというのはもう何時間でも悩んでいられるくらいの重要な選択肢でしたが、今や200も400も1600も同じ。
ISO3200程度だと動画に関心のない方にとってはノイズ?どこに?というレベルにまでなっていますよね。
もちろん作品撮りをしたり、仕事で撮影したりするときは200か400かは今でも非常に重要な問題ではありますが、一般的に使う分にはもう関係ありません。
写真に関して言えば、iPhoneや中国のスマホのカメラ性能が高まりすぎて『iPhoneでいい論』みたいなのが高まったのが2018年頃。
iPhone12あたりからは動画でもカラグレをしっかりすればもうシネマカメラと言えるようなレベルにまでなっていますし、中国のカメラなんかはライカやハッセルブラッドと正式に提携したり買収されたりで写真とはなんなのかというのがよくわからなくなっています。
筆者もiPhone13にしてからは本当に写真機で写真は撮らなくなりました。
逆にiPhoneに変えてからハッセルブラッド503CXやLeica Ⅲfなんかのフィルム機をかばんに忍ばせていたくらいです。
この記事だけでOK!ハッセルブラッドの使い方や注意点などざっくりまとめ
【Leica Ⅲf 完全ガイド】バルナックライカの使い方を徹底解説
写真は使うところがなくなった
これは需要という問題ではなく、すごい写真機を買ったところで見れないんです。
プリントしてどうするんだ・・・ネットで世界は動いているのにというわけですが、高画質な写真はネットには基本掲載できませんし、見てもらうこともできません。
もちろんブログにアップする際も適切なサイズに落とさないと1秒以内に記事を読み込んでもらえません。
それはオーディオエンジニアが192khzで録音してもSpotifyはは有料版でもMP3/320までしか対応していないのと同じ。
ちなみにKotaro Studioのオーディオアーカイブのページでは基本的に96khz/24bitの音声を視聴していただけます。
金田明彦氏公認の金田式DC録音エンジニアである五島昭彦先生の作品もすべて96khzで配信していますので、是非チェックしてみてくださいね!
なので写真はもう趣味でフィルムカメラを楽しむ程度にして、当スタジオの芸術的目的である文化のアーカイブの用途では動画だけ、つまり動画機だけでいいわけです。
実際にブラックマジックのカメラを使った時に、『あー、動画機は動画機なんだな・・・α7Ⅲとは違うんだな。。。』と実感しました。
これは動画機を使ってみないとわからない感覚かもしれません。
特別な理由で写真機が必要な場合は写真機を別途購入かレンタルして使う予定です。
写真も撮れる!?
いえ、諦めましょう。
もう何年も諸先輩方が動画機と写真機がセットになった最強の機材を求め続けてきましたが、結局みなさん動画機は動画機、写真機は写真機という結論にしか辿り着けません。
筆者も同じ意見です。
でもこのFX30。
さすがは天下のソニーさん。
ブラックマジックの静止画機能を遥かに超える性能があり、写真のメモとしては十分すぎる性能を見せてくれます。
こちらは自作無指向性マイクロフォンのPrimo EM158素子の外収録用のウインドスクリーン。
【視聴あり】DPA4060 vs EM158 音声テスト比較
レンズはFE 16-35mm F2.8 GMですが、かなりいい感じ?!
Sony FE 16-35mm F2.8 GM 実写での描写力レビュー
これ、300%に拡大してもここまで映ります。
静止画のメモとしては最強ですよね!
FX30の魅力
AF性能が非常に素晴らしい点。
4K 120pでさえ、38%クロップされるのはデメリットですが、「リアルタイム瞳AF」が作動します。
4K 60p長時間収録ができるのもポイント。
条件が最大限にまで整えばなんと13時間の連続収録にも耐えられるということです。
もちろんこれを可能にするためにはバッテリーやストレージなど諸々それなりの装備が必要にはなりますが、可能性が広がるという意味では非常に重要であり、特に音楽や芸術の収録では、1公演や、1舞台、1ステージを回しっぱなしにできるという点ではFIX要員としてこれほど頼もしい機材はありません。
また、気になる人にとって非常に重要なデザイン。
個人的には本当に最高です。
持ち心地も最高です。
αシリーズは本体だけだとちょっとおもちゃっぽいモデルもあったりして、所有感のようなものが感じられなかったのですが、FX30の質感と所有感はこの小型サイズからは想像もできないほど素晴らしいものがあります。
音響について
さて、XLRハンドルユニットモデルもあるFX30ですが、当然音響スタジオとしてはサウンドレコーダーは別のものを使います。
2022年12月現在で当スタジオとして最もコスパのいい小型でFX30のRIGに搭載できるレコーダーがZOOM F3。
これは追ってサウンドデバイスや他のマイクアンプとマイクアンプ比較を行いますが、F3のマイクアンプ性能はサウンドデバイスと同等か少し上回るのではないかと推測しています。
あの素晴らしいマイクアンプが搭載されているF6は余裕で超えてきているマイクアンプですので、FX30と組み合わせて使います。
ちなみにEM158を軸にはしていますが、別撮りでパラボラ集音器での収録など細かく調整するサウンドデザインも可能。
【視聴音源あり】Sony Sony PBR-400 パラボラ集音器を使ったシネマティック雷雨サウンドの作り方
XLRハンドルユニットではF3レベルのマイクアンプはおそらく搭載されていないと思っています。
もちろん未検証なので決めつけてはいけませんが。
もちろんFX30本体にもプラグインパワーでの入力端子はついていますが、ここに直接マイクを挿すのはご法度です。
もう一度言うよ!何度でも言うよ!カメラにマイクを挿さないで!
LINE OUTからのオーディオ同期
音の速度は意外にも遅いため、音楽パフォーマンスなどの繊細な音を取り扱う場合、広い会場やコンサートホールなどでは、カメラ内蔵のメモとはディレイがかかってしまう可能性もありますし、タイムコードジェネレーターを使っても60Pだと映像とズレが生じる可能性もあります。
そういう意味では多少長くなってもLINE同期の方が安全だと思われます。
音楽収録という特殊な収録の場合です。
作例やサンプル(準備中)