※この記事は2020年3月26日に更新されました。

【この記事はこんな人にオススメ】

・これから音楽家・ミュージシャンを目指したい人。
・現在ここで紹介する奴隷システムで働いていてそこから抜け出したい人。
・音楽家の現場・現状を知りたい人。

世界的なアナログ大国日本

やっとここ数年でキャッシュレスが推奨されるようになってきました。

2020年のコロナウイルスの騒動で世界的に広まったリモートワークも、社会的には高評価で、今後も働き方が大きく変わっていくかもしれません。

それでもまだまだ地方だと現金を持っていないと生活ができなかったり、支払いは現金しか受け付けない業界があったり、連絡帳は紙だったりしてなかなかアナログ世界から抜け出せません。

VR
IoT
MaaS
Blockchain

など近年様々な技術が未来を変えると言われています。

こちらの技術に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。
↓↓↓

→50年後の未来予想図

新しいものにはすぐに飛びつかないと置いていかれるようなスピード感でテクノロジーは進化していっています。

とにかく勉強して情報収集して、使ってみないとな~~~なんてビールを飲みながら思っていると、ふとピアニスト時代のことを想い出していました。

ミュージシャンという職業は実社会からは想像もできないほどブラックな奴隷的労働環境で働いています。

その現状の紹介と、では具体的に今後どのようにしてミュージシャンは立ち回っていけばいいのか?

加えて【すでに始まっている】これからの時代の作曲の傾向などについて綴っていきたいと思います。

1920年代のジャズ

筆者は20代の頃、ジャズの世界でミュージシャンとして活動していました。

当時は特にテクノロジーやITのことなど考えもせず、ただひたすらに芸事の鍛錬に時間を注いでいました。

今から100年前、ちょうど1920年代のジャズ文化と言えばどんな世界観だったのでしょうか。

あの有名なジョージ・ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」の初演が1924年でした。

まだスイングジャズが確立される前の時代ですが、実はこの当時から働き方といえば、現代まで変わっていなかったりします。

チャージバックという古典的&奴隷的給与システムとは・・・?

ジャズ音楽の歴史は、悪しき人種差別の元で完成された民族音楽でした。

例えばこちらを見てみましょう。

こちらの映像でおそらく1930年代後半~1940年代頃のジャズライブの映像です。

なんと、ミュージシャン(ジャズの場合特に)の給与体系は基本的にはこの頃とあまり変わっていません。

お客さんがミュージックチャージを払い、お店側がショバ代(場所代)として、集めたお金の2割~3割程度取り、残りをミュージシャンたちに渡します。

例えば、ミュージックチャージが2000円のライブで、お客さんが50人のライブの場合、音楽自体の収益は10万円になります。

そこから、3割お店に払いミュージシャンの取り分は70000円。

それを、例えばピアノトリオなどの場合だと三人で分けます。

一人2万円ちょっとでしょうか。

端数はバンドリーダーが取ったり、日本の場合だと年長者が取ったりします。

リハーサルも含めて5時間弱稼働して2万円です。

時給換算すると4000円程度ということになります。

・・・ちょっと待って!

みなさんはジャズライブに行ったことがありますか?

50人なんてお客さん、普段は入りません。

最悪の場合、これの10分の1なんてことも当たり前にあります。

ましてや、リモートワークが推奨されている2020年前半のような状況だと、そもそも人が集まらないので、0人のライブなんて多発してるんじゃないでしょうか。

【給与明細】ミュージシャンの労働環境の現実

10分の1の場合、5~6時間(リハーサルや移動時間+本番)労働して2000円ちょっとです。

ここからミュージシャンは自腹で現場まで来ていますので、交通費を引きます。

かなり近いと想定して往復1000円としましょう。

すると、5~6時間労働したプロのジャズミュージシャンのその日の日当は1000円。

時給換算すると約160円~200円程度になります。

ジャズミュージシャンのタバコ率は高いので、タバコを吸う人だったら現在の平均値は約500円なので、時給換算するとだいたい83円~100円程度になります。

タバコ吸うとコーヒーが必要ですよね?(笑)

ドリンクを出してくれるお店もありますが、この奴隷制度の元では、出してくれない店も多々あります。

どこかのイベントの営業(バイショと呼ばれています)だと別ですが、当然まかない飯が出るなんて夢のまた夢です。

缶コーヒー一本120円として、時給は最悪のケースでマックス50円程度まで下がります。

いかにブラックな労働環境か?

というのがよくわかると思います。

現代に残る奴隷制度そのもの

もちろんこの制度、当時人種差別の激しかったアメリカでの黒人奴隷に対する奴隷制度そのものなのです。

このミュージシャンという奴隷を客寄せに使い、お店はドリンクやフードを提供し、通常営業よりも多く収益を得ます。

お店はミュージシャンを雇うお金どころか、集めたお金からショバ代を頂戴して音楽をやらせます。

このようなシステムになっていると想像して先ほどの映像をもう一度みてみてください。

ジャズの巨匠デュークエリントンは昔々、2階が売春宿になっている1階でピアノを演奏し、売春のBGMとしてお客さんをオモテナシしていたそうです。

ここから第二次世界大戦を経て人類はホロコーストを経験し、人種差別の虚しさを知り、人種差別時代の汚点を徐々にろ過していき、ロックやポップスとうまく融合した奴隷制度であるジャズは一つのジャンルとしての地位を確立しました。

客が入れば入るだけミュージシャンの時給はあがりますが、お店のフードやドリンクはさらに飛躍的に売り上げが上がります。

ミュージシャンは時給を上げたいので、勝手に宣伝や客集めを頑張ってくれます。

そして、このシステム、なんと2020年現在も多くのエリア、多くのジャンルの生演奏の現場で採用されているわけです。

まさに現代に残る奴隷制度と言えるのではないでしょうか。

とある自主企画の場合の時給を算出

雇われるだけなら上記のように、もう奴隷そのもので、悲惨です。

しかし、ある程度能力も高く、リーダーシップのあるミュージシャンは自主的にイベントの企画を立てて、ライブそのものを運営したりします。

しかし、能力も高く、リーダーシップのあるはずのミュージシャンが開催する自主企画の場合、時給換算するともっと悲惨ケースがたくさんあります。

まず最初に自分で箱(ホールや演奏場所)を借りてコンサートを運営しなければいけません。

場所代は最初に払った分以上は取られないので、運営次第では大きく稼げそうです。

が、やはり収容人数は200~300人程度が個人で運営するには精一杯となります。

その規模でやろうとしても、友人や家族に当日の会場の運営などを手伝ってもらわないと周らない状況。

チケットが2000円として、仮に200人入ったとしたら、粗利は40万。

もちろん粗利は粗利、、、ここからが本番です(笑)

そこから・・・

・箱代=10万
・ピアノが必要な場合ピアノレンタル=3万
・調律代=3万
・フライヤーやチラシなどの宣伝物=5万
・当日の運営スタッフの人件費=5万程度

と考えて引いてみると、14万になります。

仮に5人グループの場合、一人3万円出ない計算になります。

もちろん準備に、リハーサルなどを考慮しなければいけません。

自主企画となると、本番以外にもリハーサルをするケースもありますので、そのスタジオ代、交通費などを引かなければいけません。

稼働日は3日で終わるはずもなく、時給換算すると、-数百円~数円~の世界です。

マイナスですよ。

「先日の企画なんとかなった?」

「なんとかギリトントンで収まった」(=時給ゼロ円)

「なんとかちょっとだけ黒出た」(=時給数十円~)

なんて会話当たり前に存在しています。

デジタル化したミュージシャン

もちろんしっかりとデジタル化したミュージシャンもいます。

無観客ライブで数億円の投げ銭を受け取ったり、大手配信サイトを経営して広告費を稼いだり、動画コンテンツ用の音源制作などで収益を得たり。

現場の生演奏では死ぬほど集客努力をしても収容人数以上の客数は見込めません。

ところがテクノロジーを駆使すると、上限はありません。

いくらでもインターネットを通じて収益化していくことができるわけです。

しかし、思考停止でミュージシャン活動をしている人たちは今夜もライブをハンディレコーダーで録音し、家に帰って一人反省会を開き、翌日正午近くに起床し練習、夕方には奴隷出勤というルーティンを繰り返しています。

ではこうならないためにこれからの時代のミュージシャンは何を学べばいいのでしょうか。

デジタルミュージシャンに必要な5つのスキル

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1、録音技術&音響技術
当然セルフレコーディングができなければ話になりません。
常に生演奏だ!
と言っていては、100年前と同じ。
実稼働に対する最高収益数は限度があります。
それはマイケルジャクソンやスティービーワンダーになっても同じこと。
ライブで一晩で儲ける収益よりも、レコーディングで創り出した資産が稼ぐ金額の方が遥かに大きいのです。

→リモートスタジオの構築

2、簡単なプログラミング
HTMLやCSSなどはローマ字入力と同じくらいの感覚でできなければいけません。
当然、今の10代~20代の若い世代はその感覚でできていると思います。
しかし、今30代~40代の微妙な隙間世代は覚えないとできない人が多いのが現状です。
50代以上になってくると、最近の若い子は生演奏の良さがわからない!などという老害発言でパワハラされる始末です。
簡単なサーバーの運営、ウェブプログラミングができないと、そもそもウェブマーケティングができませんし、発信することも難しくなってきます。
HTMLやCSSは当然のこと、javaやphpなどができると強いです。
ちなみにもちろんミュージシャンですから、MIDIシステムは完璧にプログラミングできるのが大前提となります。

→【音楽家は超有利!】リモートワークの稼ぎ方~最初の一歩を踏み出す方法

→【超簡単】WEB とは何か?!

3、動画編集・映像制作技術~【特にVRは必須】
今後、ミュージシャンも配信型になっていき、100年前の奴隷型のミュージシャンは絶滅していくと思われます。
映像編集ができないとそもそもコンテンツが制作できません。
さらに、VR編集技術は必須になってきます。
未来の野球観戦、相撲観戦、プロレス観戦などの特にスポーツ観戦もVRは必須。
今はまだ、4Kとはいえ、その画質や質感が微妙な感じは否めませんが、今後技術が発展していけば、映画「サロゲート」さながらの世界観でスポーツ観戦ができたり、無観客ライブ(ミュージシャン個々のスタジオ)でのVRライブが楽しめるようになります。
ミュージシャン側がその発信自体ができないようではお話になりませんよね。。。

4、簡単な語学
今後飛躍的に伸びると言われている言語がヒンディー語、スペイン語です。
特にスペイン語人口はどんどん増えていきます。
このあたりの詳しくは、筆者が運営するサイト記事で見てみてください。
特に、音楽という言語は世界共通語です。
だからこそ、長い間人類を魅了してきたわけです。
インターネットを使って、発信し、展開するためには、ウェブで使われている言語率を知っておく必要があります。
せっかく世界共通語なのに、1億人ちょっとしかいないしかも超少子高齢化社会で、人口が減っていく言語のみで発信していくのはもったいないですよね。

→スペイン語を学ぶべき3つの理由

→スペイン語の将来性 スペイン語を話す人が増え続ける理由

5、演奏技術
当たり前ですね。
ごめんなさい。
しかし、やはり最低限の演奏スキルがないと、いくら付加価値で発信を続けても厳しいのは今も昔も変わりません。

【イントロは不要です】~新時代の作曲技法

次に作曲もできるタイプのミュージシャンの場合、これからの時代で求められている音楽コンテンツについて考察してみましょう。

今後映像コンテンツ用に音楽を創ったり、作曲したりする場合、どのように構成していけばいいのでしょうか?

それはずばり、いきなりサビから始めましょう。

作曲技法には様々な種類があり、例えば、Jpopの場合だとイントロがあり、Aメロ→Bメロ→サビなどがあります。

しかし、これからの時代イントロは完全に不要と言っても過言ではありません。

というのも、映像コンテンツや、なんらかのCMコンテンツを創ったり映像が主体の音源として音楽が機能していくためには、イントロがあると、非常に映像が創りにくいわけです。

ジャズ音楽には一般的にはあまり知られていませんが、ほとんどの歌曲にバースという部分が付属されています。

これはイントロのイントロ。。。イントロに入る前に歌手が歌う部分で、場面転換や舞台転換、その曲の情景などの表現だったりしますが、現代ではほとんど歌われることはありません。

まさに時代にそぐわない部分なのです。

つい10年~20年くらい前まではイントロはとても大切な作曲の際のパートでした。

これから起こる物語の伏線をしっかりと張らなければいけません。

実際20世紀では、ジャズピアニストは、イントロダクションの引き出しの数が多く、上手に出せるピアニストは非常に重宝されていました。

時代によって作曲技法や手法は変わるということを知る

21世紀にソナタ形式で作曲をする人はいません。

いませんと書くと、誤解がありますので主流ではありませんにしておきましょう。

一般的に今から数百年前に創られた音楽コンテンツは長いです。

交響曲などでも、一曲聴き終わるのに20分とか30分、場合によっては一時間近くもかかる場合もあります。

日本の古典芸能音楽にしても30分近くある楽曲はよくあるはなし。

現代で同じことをやっても意味がありません。

現代で求められているのは、素早く「ええとこ」を出せる技術です。

例えばこのCMを見てみましょう。

このCMの曲に使われているのは、冒頭で紹介したジョージ・ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」です。

現在は著作権が切れているため、誰でも演奏すれば映像コンテンツなどに使うことができます。

しかしこの曲16分くらいあります。

長いです。

しかも冒頭から聞くとこんな感じ。

現代で求められている楽曲はこんなストーリー性は必要ありません。

ストーリー性を表現するのは映像であり、映像コンテンツが常に軸になっていきます。

16分35秒の曲を一生懸命作曲しても、16分35秒も音楽作品だけを聞いてる暇はデジタル社会に生きる21世紀の人にはありません。

であれば、先ほどのCMで使われている部分を一つの楽曲として展開したほうが確実に需要があります。

常にどのようなシーンで使えるのか?

この曲はどういった感情の部分で使うのか?を大前提に作曲しなければなりません。

これからの時代の音楽というコンテンツの消費者は聴衆ではありません。

聴衆という言葉もクラシック音楽の古い作曲家が使っていた言葉。

これからの時代の音楽の消費者は映像コンテンツの制作者であり、映像コンテンツの制作と融合していきます。

もちろん演奏映像のプロデュースを含めて。

イントロはどんなに長くても10秒以内で作るように意識していきましょう。

スターウォーズのテーマ曲でイントロ9秒。

10秒あたりでもうこの曲のピークです。

いきなり盛り上げてあとから調整するというスタイルで作っていかなければいけません。

大昔のように、バースで雰囲気を作って、イントロで曲を定義して、徐々に盛り上げてサビ、エンディングに向かうなんて悠長なことは忘れましょう。

5秒でも長いです。

20秒も30秒もイントロ作っていたらもうCMは終わりますし、視聴者の集中力は持ちません。

どのプラットフォームで発信すればいいか・・・

もちろん、2020年現在であれば、Youtubeはかなり強力なプラットフォームだと言われています。

複数言語でも発信していけるのと、芸能人などの参入+Googleのプラットフォームなので、ユーザー数も世界規模でえげつない数に登ります。

当然2020年にmixiで発信しても誰もみません。

しかし、今後もYoutube一強世界が続くという保証はどこにもありませんし、Googleが崩壊すると予想する人もいるくらいです。

→Googleが消える日

この方の本では、ブロックチェーンが進化し、Braveというブラウザで新しい検索エンジンの形が登場し、広告ベースの経済循環が終焉すると書かれています。

つまり、投げ銭で、企業の広告を介さずに直接ファンと発信側を繋ぐ世界になっていくと言われています。

今、実際その兆候も見え始めていますよね。

ブロックチェーンが実用化されれば、当然中央集権的媒体を何も通さずに直接価値のやり取りができるようになります。

金融システムそのものが変更になる世界が訪れることになればあるいはGoogleのシステムが崩壊するというのもあながちありえない世界観ではないかもしれません。

筆者が今現在個人的に将来性があると感じているプラットフォームは・・・

・Brave
・Vimeo
・独自ドメインと独自サーバー

など、有料でもいいので、サイバー空間での自己管理できる独自の「居場所」を創ることが重要になってくると考えています。

プラットフォーム依存は危険

だからこそ、一つのプラットフォームへの依存は大変危険になります。

デジタルミュージシャンに必要な5つのスキルをしっかりと磨いて、どのプラットフォームにも、どの世界観でも、自身の表現を発信していける準備をしていかなければいけません。

個々のブランドがプラットフォームそのものになる時代も来るかもしれません。

今現在も先述のジャズミュージシャンのような奴隷システムの元で仕事をしているミュージシャンor芸術家、完全終了です。

ミュージシャンは実際、人工知能では替えの効かない職業ではあります。

ありますが、現在の日本の奴隷制度でのみ仕事をしているミュージシャンはそもそも観測されないという時代に突入していきます。

それは存在していないのと同じなのです。

この世界はすでにデジタル空間、サイバー空間に移行しました。

戦争だって飛び道具で撃ち合ったりしません。。。

サイバー空間上で毎日起こっています。

生演奏こそ芸術の価値がある!

という100年前の価値観で生きていては存在がなくなります。

これからミュージシャンを目指していく方、現在100年前の奴隷制度でミュージシャンをやっていて、そこから抜け出したい方、是非この記事をきっかけにデジタル空間、サイバー空間に移住しましょう。

是非存在が消えないために、時代についていきましょう。

【まとめ:3つの提案】21世紀のミュージシャンの仕事

1、映像コンテンツ用の音源制作を極める。
先ほどのように、しっかりと映像を意識したコンテンツを制作する必要があります。

2、映像制作者になる。
一つの業種のスキルを習得する時間は半世紀前に比べると圧倒的に短くなりました。
職人意識の強い日本では、生涯かけて一つのことを達成するという意識を無意識下に義務教育で刷り込まれています。
例えば、録音技術一つとっても、昔なら、MTRのオープンリールで巻き戻しのやり方から覚えなければいけませんでした。
現代であればマイク選びさえ覚えればあとはソフトのスキルと、RECボタンが押せれば完了です。

3、アイドルになる。
リストや、パガニーニは今でいうところのジャニーズでした。
もちろん二人は男性ですが、女性アイドルミュージシャンが独自プラットフォームで運営すればファンが付くのは間違いありません。
特殊な思想を持っているわけでなければアイドルになってしまいましょう!