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本日も張り切らずにゆるりと参りましょう〜!
一言に写真、映像と言っても様々な使い方があります。
これから写真や映像を始める方はどのタイプを目指しますか?
音楽も同じですが、クラシック音楽を専門の人が突然ジャズやタンゴなどの民族音楽に移行できないのと同じで、実はタイプごとに求められるスキルも違えば使うカメラやレンズもかなり違ってきます。
機材を導入する前に、スキルを磨く前に、自分はどのタイプなのか?
どのタイプのジャンルのスキルをアップしたいのか?明確にしてから行動するとより効率的にスキルアップすることができます。
それでは順番に見ていきましょう。
報道&スポーツ系タイプ

一時期戦場カメラマンという肩書きの方がいらっしゃいましたが、戦場カメラマンといえばまさに報道系の真骨頂になってきます。
ニコンなどは元々報道系の技術を上げるために進化してきました。
1, できる限りの連写能力。
2, 圧倒的なオートフォーカス能力。
3, 望遠と広角の素早い切り替え。
4, 兵士並の体力。
求められる能力
報道系で求められる能力は主に上記4つになってきます。
カメラ本体をとってみても、防塵防滴性能は欠かせません。
選ぶカメラは上記1, 2, を中心に選びます。
高精細で超高解像度且つ超高画素なカメラで三脚立ててじっくり撮影するわけにはいきません。
最高の1ショットよりもとりあえずとっておく1000ショットです。
スポーツの記録も同様、その一瞬を逃したらもうこの宇宙で二度と同じ絵を生み出すことは不可能です。
だからこそとにかく数を当てることが重要になってきます。
さて、次にこの映像をみてみましょう。
この人が持っているのはGUNですが、報道系カメラマンは基本的に動きや体幹などこの人のGUNをカメラに変えただけ版といえます。
報道系のカメラマンが求められるすべてのスキルをこの人が再現してくれています。
このホールド感と体幹、まさに理想できですよね。
動きながらも銃(カメラ)の軸は動きません。
ジンバル走り(障害物でつまずくリスクを軽減)をしながらも交換しています。
腰につけるハンドガンも、マシンガンのカートリッジの交換もこのスピード感が求められます。
テレビに出ていたゆっくりしゃべる戦場カメラマンも実は現場ではこの動きをしていたかと想像すると面白いですよね。
いや、間違いなくこういうニュアンスの動きをしていたはずです。
命かかっていますから。
「今から〜、レンズを、変えましょう、今日は〜、このレンズにします。」
なんて絶対にやってません。
筆者は報道関係の経験はないですが、一度イベントの撮影を依頼された時などは、この映像のように、身体中にバッテリーを巻き付けて、腰には交換レンズを4種類、まさに動くスタジオでした。
参考カメラ&レンズ
Nikon D5などのDシリーズ。
ちなみに執筆時点での最新モデルはD6になります。
ただし、このDシリーズは1世代程度の差であれば、そんなに劇的な進化を遂げるシリーズではないため、型落ちの1世代前を狙うという方も多い機種です。
それだけ完成された機種であるといえますね。
まさに戦うカメラです。
Pentax K-1, K-1Ⅱ, などのK-1シリーズ。
やはり報道系はフルサイズが理想です。
こちらは少し古い機種ですが、ペンタックスは防塵防滴には特に力を入れており、ボディやレンズ共々かなり過酷な環境に置かれても大丈夫なように設計されています。
また、ボディの小型化やレンズの小型化にも力を入れているため、荷物の圧迫感が少なくて済むと言った利点があります。
やっぱりこういったカメラマン自身も動かなければいけない状況ではいかに身軽に身動きが取れるかも重要になってきます。
科学&記録系タイプ

刑事系のテレビドラマなどで事件が起こった際に登場する鑑識課の人たちが現場の写真をとっていますが、あれも科学&記録系になってきます。
他にも実験結果の撮影をする科学者や、治験の状態観察などもこの分野。
求められる能力
この分野で求められるスキルは、いかにまんべんなく被写体にライトを当てられるか、平均的な露出を出せるか?
がポイントになります。
ライティングスキルは必須です。
とはいえ、基本的に似たような環境で似たような被写体を撮影することが多いかと思いますので、一度設定を決めたらだいたいその基準値内で使っていけるようです。
以前知り合いの科学者の方が使っているカメラを見せてもらいましたが、「カメラは全然知らないんです、カメラ詳しい人が設定したそのままで使ってますから設定は変えないでくださいね」と言ってました。
参考カメラ&レンズ
マクロレンズは必須アイテムになってくるかと思います。
特に科学者の実験結果やデータ、状態観察の際は細かいところまで記録することもあるでしょうから、接写ができるレンズがベスト。
こちらは軽くて使いやすいレンズです。
また、被写体と距離を取りたい場合・・・
例えば昆虫の観察や危険物の観察記録を残す場合は距離があるものが便利です。
マクロレンズは高額になってきますが、記録系にはかかせないレンズになります。
その分ボディはフルサイズにしなければいけない理由もないでしょうから、予算を抑えることができます。
APSサイズのカメラでKPというのがあります。
こちらは防塵 防滴 -10℃耐寒 アウトドアを謳っていますので、相当過酷な環境にも耐えられるかと思います。
例えば冷凍庫内での撮影や、自然界の記録写真など、機材に神経を取られずに研究が進められるという点ではベストな選択肢といえます。
広告系タイプ

広告系は次に紹介するモデル写真などと近いところがありますが、必要なスキルに若干違いがあるため、分けて紹介させていただきました。
求められるスキル
こちらも科学系同様ライテインングスキルが重要になってきますが、まんべんなく被写体にライトが当たるようにするスキルというよりも、陰と陽のコントラストを演出するスキルだったり、色を見極める能力が必須になってきます。
また、料理系の写真などではドライアイスを駆使したり、演出のためにどれだけ工夫できるか?という発想力も重要になってきます。
さらにクライアントありきの分野ですのでクライアントの人間関係を構築するためのコミュ力も必須になってきます。
写真&映像の分野では特に求められるスキルの多さ、編集の難易度ともに大変な分野ですが、うまく立ち回っていけばそれだけ見合った報酬も期待できます。
参考カメラ
じっくり腰を据えて演出し、完成した世界を切り取る。
NikonだとD810やD850などの高精細&高画素のものが最高です。
映像も兼ねての機材で考えるならソニーがベストな選択肢となります。
ただし、この辺りの分野になってくるとレンズも含めてよりダイレクトに目的に沿った設備投資が必要になってきますのでまた別の記事にて詳しくみていくことにしましょう。
モデル&自己表現

カメラはデジタルキャンパス。
そう考えるとじっくりと表現を考察して、美しい瞬間を永遠の美しさに換えるというのは何者にも変え難い最高の喜びになります。
求められるスキル
ライテインングスキルはもちろん光を自由自在に操る能力が求められます。
また、なんといっても類い稀なる感性が重要になってくるのではないでしょうか。
さらに人間観察力。
人間を観察して内面を抜き出すことが好きな方などは向いているかもしれません。
参考カメラ
広告関連と似たような選択肢になるかと思います。
映像であれば、やはりNetflix認定カメラなどの中から選ぶのがいいでしょう。
【クリエーター必見!?】100万以下で買えるNetflix認定カメラ
兵士と間違われないためのカメラの構え方!?:まとめ
どの分野も写真や映像が求められている分野であり、求められるスキルや性能も若干違ってきます。
その中でも報道&スポーツ系はカメラの選択肢がかなり狭くなってきます。
フラッグシップであれば、ほぼNikonのD5, D6,かCanon であれば、EOS-1D X Mark IIIなどのマークシリーズ。
もちろんやり直しが聞かないのはどの分野でも同じですが、科学の記録や広告写真、モデル撮影などはやり直しがまだ効きます。
それぞれに難しさはありますが、報道やスポーツはもう一枚撮っておこう、、、とか、さっきのもう一回とか、そういう感覚はないので、現場で随時バックアップが取れる体制を確保するのも大切な要素になってきます。
以前「プロのカメラマン直伝!!可愛い猫の撮り方〜!!」というテレビ企画をやっていたときに「戦場カメラマン」の方が講座やってましたが、もう全く機能していない企画といえます。
「フェラン・アドリア(エル・ブジの元料理長)直伝!江戸前鮨の握り方講座!」をやっているような感じです。
戦場カメラマンの方に教えてもらうとすれば・・・
- 戦場で兵士と間違われない望遠レンズの構え方!
- 早技!2秒でレンズ交換!
- 戦場で撮影するための必須アイテム3選!
- 銃撃にあったときの走り方!
などを学ぶべきなのです。
みなさんはどの分野のカメラマンを目指しますか?!
では次回はあると便利な様々な撮影アイテムの小物リストをみていきましょう。