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だから口癖のように「お願いだから「指値」注文してくれ」と言うのだ。
引用:ジム・クレイマーの“ローリスク”株式必勝講座
本日は株の注文方法について絶対にやってはいけないのに初心者がやってしまいがちな成行注文についてみていきたいと思います。
【植物で例える】投機と投資の違いとは・・・?! (サイト内記事)
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大きく分けて2種類の注文方法

1、指値注文
買いたい値段、売りたい値段を投資家が指定して売買する注文方法。
その値段にならなければ約定(やくじょう)取引が成立することはありません。
2、成行注文
文字通り市場の成り行きに任せた注文方法。
価格に関係なくとにかく今すぐに買いたい、売りたい人のための注文方法。
シンプルに大きく分けるとこの2種類になります。
この中で指値注文に関してはかなり細かく指定して注文を入れていくことができますので後述していきます。
まずは、なぜ成行注文がよくないのか?
そして、成行注文をするべき状況は?
などについて見ていきたいと思います。
なぜ成行注文がダメなのか?

成行注文は先述の通り、「どんな価格でもいいからとにかく今取引したい」という注文方法です。
しかしこれ、冷静に考えたらかなり危険な考え方ではないでしょうか。
株取引を俯瞰的に理解するためには一般的な買い物で例えてみるとわかります。
指値注文:フリーマーケットでの例
例えばあなたがフリーマーケットに買い物に来ているとします。
そこでは売り主が自由に価格を決めて販売しており、価格は売り主の気分次第で大きく変動します。
すごく気になるティーカップ(銘柄)を見つけました。
あなた「すみません~これはいくらですか?」
売り主「これね~いいでしょう!1000円だよ!」
あなた「もうちょっと安くならない?700円だとダメ?」
ここで、売り主が700円でOKすれば取引成立となりますよね。
しかし、ここで、NOとなり、且つあなたはどうしてもこのティーカップに700円以上の価値を見出せない場合取引は成立しません。
しかし、夕方フリーマーケットが閉まる直前にもう一度お店を覗いてみると割引になっている、もしくは、700円の交渉に応じてもらえるかもしれません。
俯瞰的にざっくり見るとこれが指値注文となります。
そして、株取引の場合、あなたが夕方にもう一度そのお店を訪れる必要はありません。
700円になったら買っておいてね。。。と助手をそのお店に置いておけるようなものなんです。
かなり便利ですよね。
成行注文:フリーマーケットでの例
同じような状況のフリーマーケットで今後は成行注文がどんな感覚か見てみましょう。
すごく気になるティーカップ(銘柄)を見つけました。
あなた「あら素敵!これはどうしても欲しいわ。。。おいくら?」
売り主「これいいでしょう~価格は時価だよ、まあだいたい1000円くらいの時が多いね。」
あなた「そうなの?じゃあ1万円渡すからそのティーカップとお釣りを頂戴」
売り主「毎度アリ~じゃあこれ、ティーカップとお釣りの7546円ね!」
これが成行注文です。
こんな買い方現実のフリーマーケットだったら絶対嫌ですよね?
株の注文も同じで、成行というのは、価格は関係なくどうしても今しかない、お値段は関係ないからとにかく今欲しいという状況で行われます。
時価なのでお値段は売り主にすべて任せます。
お好きなお値段を出してね!文句はいいません。
という注文方法です。
これは証券会社の言いなりになっているということです。
もしも、長期でじっくり長者を目指したい方は、自分で決めた価格で株を買い・売りするべきで、証券会社の都合のいい価格を掴まされてはいけません。
少なくともプロのファンドマネージャーや、機関投資家が成行で注文を行うなんてことは通常は考えられないと思われます。
成行注文が必要なシーンとは?

基本的にはないと言っていいと思います。
ただし、次に見る指値注文でのリスクヘッジなどを怠った場合で、予期せぬ事態が起こった場合、緊急のリスク回避として成行注文が必要になる場合があるかもしれません。
暴落時
リーマンショックや、コロナショックなど、時として歴史的大惨事に巻き込まれることもあるかと思います。
2020年のコロナショックでは、短期間にサーキットブレイカーが何度も発動したくらい市場はまさに大混乱となっていました。
サーキットブレイカー
Wikipedia
株式市場や先物取引において価格が一定以上の変動を起こした場合に、強制的に取引を停止させるなどの措置を行う制度である。
リーマンショックやコロナショックを見ていればわかりますが、暴落時に損切りする場合指値注文を入れている時間はありません。
1秒ごとにまさにジェットコースターのように落ちていきます。
短期トレーダーやデイトレーダーさんが損切りする場合は成行注文がベストな場合もあります。
状況によって使い分ける必要がありますが、基本的にはこういった場合でも成行注文をしなくていいように例えば逆指値注文などで備えをしておく必要があります。
暴騰時
こちらも暴落時同様、一時的に暴騰するような状況の場合、指値を入れる隙もなく上がっていきます。
一時的と表現したのは上がり続ける相場はないからです。
このような場合に一時的に利確(利益確定売り)したい場合などは成行注文が良いケースもあります。
ただし、例えそんな状況でも基本的には冷静に指値注文をおススメします。
指値注文の種類を駆使してリスクヘッジ

逆指値注文
株価が高くなったら「買い」、安くなったら「売る」注文方法です。
基本は誰でも株は安く買って高く売りたいですよね。
ただ、この逆指値注文はリスクヘッジに最適です。
安くなったら売る=損切りラインを決める
高くなったら買う=トレンドに乗る
といったことが可能になります。
この損切りラインを決めておくというのは大変リスクヘッジになります。
例え先ほどの例のように暴落したとしても非常線を張っておくことができますし、高い値段で逆指値を入れておくと、トレンドに乗り遅れると言ったことも避けられます。
ツイン指値注文(指値+逆指値)
上と下で常にホールド。
例えば1株10ドルの株を購入し、株価が15ドルになった場合、ツイン指値注文を入れ、上が20ドル、下12ドルでそれぞれ売却を設定します。
すると、下は12ドルで自動損切り、上は20ドルで自動利確と安全に取引することが可能になります。
このケースの場合、損切といっても2ドルプラスになっているからいいですよね。
この方法は「One Cancels the Other」といって、通称OCO注文と呼ばれます。
ただし、中期~長期の投資の場合はあまり使う頻度は多くないかもしれません。
例えば1つの注文の際に、決済注文もセットで発注するIFD注文(通称:イフダン)IFDとOCOを組み合わせた(IFO(アイ・エフ・オー))などは、どちらかというと、FXトレーダーのための手法というイメージがあります。
筆者もFXトレードをしている時期はよくIFD注文などは使っていました。
ただし、筆者の個人的な考えですが、FXは特に初心者にはおススメできません。
辞めた方がいいです。。。
もはや投資概念としてのお話

「たかだか数セントの違いなんじゃないの?」
と思わずに必ず指値注文しましょう。
問題は数セントや数ドル分損するとかそういう話ではありません。
「購入価格を自分で決めない」
という点が問題になってきます。
大切なお金を投資するわけです。
必ず自分で決めた価格、自分で納得できる価格で購入しましょう。
それは例え1円でも10円でも、100億円でも同じこと。
リスク管理不足での失敗で、どうしても緊急事態の場合を除き、基本的には指値注文を心掛けましょう。
