※この記事は2020年6月21日に更新されました。

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先日ピアノのレッスンを超絶アップグレードする方法についてご紹介しました。

本日はその中に出てくるMIDIシステムの導入について、簡単にわかりやすく手順を紹介したいと思います。

手順1:開発環境を整理する

開発環境と言われると、難しそうに感じてしまいますが、大丈夫です。

筆者もMIDI以外のプログラミングを勉強するときに、「開発環境」と言われて「なんだか難しそうだな~」と感じていましたが、実際にやってみると「開発環境」という日本語が一番しっくりくるんですね。。。

やはり性質上「制作環境」というにはコンピューティングすぎるので不適切かな~と思います。

開発環境には主に

・ソフト
・ハード

この二種類が必要です。

何を開発するにもこの二種類が基本軸になります。

MIDIもソフトとハードをしっかり区別し、ハードからソフトになったもの、ソフトでOKだが、あえてハードで使うもの、など最初に理解しておきましょう。

実際に必要なモノは?!

・シーケンサー(=PC)
・入力装置(=鍵盤)
・音源(=PC or シンセサイザー(PCの場合オーディオインターフェイスも兼任))

MIDIシステムを導入するために必要なもの、実はたったこれだけなんです。

ただ、たったこれだけなんですが、これを把握するのが難しいところなんですね。

当然MIDIシステムが普及した当初はこの3つはすべてハードでした。

現在ではそのほとんどがPCソフトの中で完結しています。

していますが、オンラインレッスンなどをする場合、どのシステムがどういう経路で、どう動いているのか?

そして、オーディオデータとMIDIデータの分岐点はどこなのか?

を把握する必要があります。

順番に見ていけば難しいことはないので頑張って覚えてしまいましょう!

シーケンサー

シーケンサーはMIDIのデータを記録するところです。

現在はPCソフトの中に入っていますし、このシーケンサーとソフトは=のような感覚になっています。

筆者が昔使っていたのはroland mc50というシーケンサーです。現在ではわざわざハードのシーケンサーを使う意味は特殊なケースを除いてほとんどないといっていいと思います。

シーケンサーを例えて理解するとすれば、オルゴールのブツブツ部分という感じです。

ハード時代はよく「シーケンサーを走らせる」と言われていました。

走らせるというのは後述しますが、すべての音源や機器をハードでセッティングし、スルーさせた場合に、シーケンサースタートで、MIDIデータが機器の中を走り抜けていく様を表現して、「走らせる」という言い方をしていました。

録音も完全ハードのアナログ時代はよく「回す」と言ったりしていましたよね。

何を回すか??

もちろん録音と言えばコレです!

この時代からエンジニアをやってる熟練者は今でも「回します~」「はい、回ってます~」と言ったりします。

今だと「スタートーーー」とかでしょうか。

入力装置

さて、こちらは次に出てくる音源とごっちゃになったりして、かなり混乱しやすいので注意しながら見ていきましょう。

入力装置は電子ピアノのことでもあり、電子ピアノではありません。

MIDIの初心者はここを混乱してしまいます。

電子ピアノは、鍵盤(キーボード)と、中に入っている音源を組み合わせて音がなっています。

内部では、キーボードから割り当てられた音源を鳴らす指示を出し、音が出ているという状態。

PCをベースにMIDIをする場合は、音源は自由自在に選べますから必ずしも電子ピアノの音=そのままMIDIというわけではないことを間違えないようにしましょう。

音源

これも入力装置とごっちゃになったりしないように注意しましょう。

オルゴールで例えるところの実際に音がなる部分です。

他の音色のものに交換できたりしますよね。

ちょっと高級なオルゴールだと、円盤状のブツブツになっていて、別の音源にセットして使ったりします。

まさにそんな感覚なんです。

なので、芸術工房Pinocoaの432hz ピアノカバーシリーズでも、途中から「音源を新しく導入しました」というのはまさにそういうわけなんです。

→Pinocoa Healing (432hz piano solo cover シリーズ)

オルゴール部分のブツブツさえ打ち込んでしまえばあとは、どんな音源でも再生可能になるわけです。

現代でもわざわざハードの音源を使う場合もあれば、ソフト内で完結させるタイプの人もいます。

音源は主にシンセサイザー型と、サンプラー型の二種類に分かれます。

432hzピアノカバーシリーズで使われている音源はサンプラー型(サンプリング音源)。

ハードでの音源と言えば例えば、MOOGやARPなど、ハードシンセサイザーじゃないとどうしても出せない音の場合に使用します。

→MOOG Minimoog Model D Walnut Limited

→ARP Odyssey

他に有名なモノで言えばノードリードや、ノードピアノなどでしょうか。

ノードピアノというのは、ピアノ音源ではなく、あくまで「ノードピアノ」という一つのスタイルを確立しており、これに代わる音源はソフトウェアでは今のところありません。将来的にノードがソフトウェア音源を出してくる可能性はありますが・・・ノードはやっぱりハードとセットで使いたいですね。記事を書いていたらめっちゃ欲しくなってしまいました(笑)ちなみにスウェーデンにいったときにたまたまですが、ノードのプログラムを作ったプログラマーと会うことができて、この出会いはなかなか自慢しています。

ここはまた複雑なので別の記事にて紹介したいと思います。

→シンセサイザー型とサンプラー型の違い(準備中)

手順2:開発環境を揃える

開発環境を整理し、理解するために、手順1では、基本ハードにて解説してきました。

ただ、現代では、よほどこだわりがなければソフトウェアで代用可能な部分が多いので、ソフトウェアを基本として機材を揃えていきましょう。

シーケンサー(DTM / DAWソフトウェア)

オルゴールのブツブツは現代ではDTM/DAWソフトウェアの中に入っていて、ソフトウェア内に打ち込みます。

以前DAWソフトの選び方について掲載していますので、是非参考にしてみてください。

レッスンなどの記録や、簡単なピアノ音源のみを創る!と言う方で、macの方は基本ロジックを選んで間違えることはないかと思います。ロジックにもピアノ音源は内蔵されています。

もちろんPCがあることが前提ですが、MIDIを始めるために刷新したい!

とお考えの方はこちらの記事も参考にしてみてください。

あんまりPCにこだわるのが面倒・・・

と言う方はとりあえず最新のMac買っておけば大丈夫です!

入力装置

実は入力装置というだけあって、マウスやパソコンのキーボードでも音楽を入力できてしまいます。

ただそれではあまりにも効率が悪いため、通常は88鍵盤もしくは、使用する用途に合わせた鍵盤数の入力装置を選びます。

ピアノ演奏を収録する場合はやはり88鍵盤ないと厳しいですよね。

現在はUSB経由で入力できる電子ピアノも多数発売されています。

ここで今一度確認しておきたいのが、必ずしも「音源が入っているもの」ばかりではないということ。

キーボード単体だけでは音が一切鳴らないというモノも売っていますので、勘違いで購入しないように注意しましょう。

例えば筆者が簡易入力の際に使っている25鍵盤のキーボードがありますが、これなどは単体では何の音も鳴りません。

PCの内蔵音源で作業していく方はキーボードの音源は必要ありません。

→キーボードの選び方(準備中)

そして、わざわざ購入しなくても、40年近く続くシステムです。

もし電子ピアノを持っていた場合、大抵はMIDI端子が付いています。

MIDI[IN OUT]

の二系統に加え、良いモノにはTHRU端子というのがついており、このスルー端子は他の機器と同期したりする場合に使用します。

このようにほとんどすべての音源をハードで固める場合はMIDIスルー端子もしくは、MIDIの分岐盤がなければ大変なことになってしまいます。

この図では、1~4チャンネルすべてをシーケンサーから送信しており、ハード音源Aは1チャンネルのデータのみを受信し、2~4チャンネルのデータはスルーします。

同様にハード音源Bの受信チャンネルは2に設定し、他のチャンネルをスルーします。

ポイント!

ちなみにハード音源のチャンネル受信は「シングルチャンネル」「マルチチャンネル」「マルチティンパーチャンネル」の三種類があります。
マルチチャンネル音源であれば、複数のチャンネルの信号を同時に受信して再生することが可能です!

スルー端子がなければすべてのハードにそれぞれMIDIケーブルを送らなければいけなくなり配線がぐっちゃぐちゃになってしまいますね。

ちなみに現在いくらハードを積んでも分岐盤が必要なケースはほとんどないと言っていいでしょう。たいていはスルー端子で事足りてしまいます。必要があるとすれば例えばコンサートなどで音源と照明を同期させるケースで、頭の回路整理のために、照明だけ分岐Aに送るなど、特殊なケースでのみ使用します。

ソフトウェアが主流となった現代の電子ピアノではスルー端子はあまりついていないかもしれません。

お手持ちの電子ピアノにMIDI端子がついている場合はMIDIケーブルとMIDIインターフェイスがあればPCに入力可能となります。

ちなみにMIDIケーブルは音質には一切関係ありませんので、ノーブランドの安物でOK!

接触不良などもあんまり聞きません。

配線の長さだけしっかりと把握して購入しましょう。

音源

こちらは本当に多種多様、、、凄まじい数の音源が発売されていて迷ってしまうと思います。

PCの内部音源で作業していく場合は、この音源部分は非常に重要でしっかり選定していきたいところ。

ピアノ音源の場合は、先ほども紹介した音源がベストかと思います。

また、ネイティブインストゥルメント社の音源は業界ではかなり有名で、大手です。

ここのサンプリング音源はなかなか間違いがないかと思いますので、是非いろいろホームページなどで試聴してみてください。

種類により、得意不得意ありますが、例えばブラスセクションなどは、まさにテクノロジーが仕事を奪った典型的な感じです。

この音源あればもうブラスセクションを雇う必要はなくなります。

音源が67200円なので、ブラス奏者イチイチ雇うこと考えたら激安ですよね。

→ネイティブインストゥルメントのブラス音源(外部サイト)

同社は頻繁にセールを行っており、毎年12月は半額セールを例年(定例ではないため注意)開催していますので、急ぎではない場合12月のセールを狙ってもいいかもしれません。

手順3:オーディオインターフェイスを選ぶ

さて、これまではMIDIシステムまででしたが、ここからはオーディオデータ(MIDIインターフェイス兼任)も関係してきます。

MIDI初心者におすすめのオーディオインターフェイスはこれ!

先日の記事でも紹介しましたが、ピアニストがMIDIするならまずはこれ。

オーディオレイテンシのストレスがほぼ完全と言っていいほど解消されています。

他のオーディオインターフェイスも音の良いモノがありますが、MIDIの入力になると、オーディオレイテンシの問題で入力遅延が発生してしまいます。

ピアニストがMIDIシステムやるならこれにしましょう。

他にもMIDIインターフェイスのみの購入という選択肢もあります。

こちらだとお手持ちのMIDI端子のついた電子ピアノとPCを接続しPCに音源が入っている場合はすぐにPCから音が鳴ります。

(Fast Processing Technology)方式を採用した低レイテンシー設計と歌われていますが、使ってみたことがないため、レイテンシの問題がどの程度なのかはわかりません。

あくまで簡易的モバイル的なシステムだと思っておきましょう。

手順4:セッティングする

この画像のように配置してください。

※ちなみにPCとオーディオインターフェイスは基本セットだと考えてください。オーディオインターフェイスというのはPCの数あるパーツの中の一つ。基本PCを買えばオーディオインターフェイスは基盤に組み込まれています。それをもっとアップグレードする感覚です。
ですので、図では、PCからハード音源に入っていますが、実際はUSB経由で一旦オーディオインターフェイスへ、その後MIDI OUTから各ハード音源のMIDI INに入ります。

ハード音源AやBは例えばノードを持っているとか、ムーグデジタルを持っているとか、そういう方はスルー端子も駆使する必要があります。

通常のピアノのレッスンや、ピアノ音源の開発作業などではなくてもいいかもしれませんので、もっとシンプル版も載せておきますね。

PC内蔵の音源を使う場合はここまでシンプルな配置になります。

現在では突き詰めればもっとシンプルに作業環境を整えることが可能です。

中級編では実際にMIDIの入力まで進めてみましょう。

ちなみにですが、全部ハードだけでセッティングしようとすると、こんなことになります。

筆者が1歳のころの写真

すべてのハード音源をシーケンサーで走らせてハード音源から出たオーディオをミキサーに送りエフェクト処理などを施しながらミキシング後、マスターに録音します。

これはこれでまあ楽しいのですが、今の時代にこれやりたくないですよね。。。

みなさんの参考になれば幸いです。