【入門:上級編】リアルタイム入力で演奏

前回の記事でとりあえず音を鳴らしてみるところまで行きました。

【入門:初級編】MIDIシステム導入4つの手順(サイト内記事)

【入門:中級編】とりあえず音を鳴らして遊んでみる(サイト内記事)

入門編の最後は実際にピアノ音源を使って演奏し、演奏データを作成するところまでいきましょう。

ここまでいけばオンラインレッスンの場合は生徒さんにMIDIデータを送ることもできますし、入力データをピアノ音源で書き出して配信することも可能になります!

よりクオリティーを上げるためにはマスタリング処理が必要になってきます。

オーディオデータの書き出すファイル形式『2種類に絞って解説』(サイト内記事)

マスタリングとは何か?!【じゃがりこ飯的マスタリング】(サイト内記事)

MIDIで覚えてしまうと、複雑なピアノ録音を覚えなくても高音質で配信できるため、録音が苦手と言う方も非常に便利に使えます。

さらに、マイクロフォンなどを用意して録音するよりも全体的に設備投資は少なくて済みますので、個人で且つ低予算で最高クオリティーを配信したい方にはぴったりです。

ピアノ録音のマイクは?!弦楽器のマイクは?!【シーン別おすすめマイクロフォン】 予算たっぷり編(サイト内記事)

リアルタイム入力 or ステップ入力

入力方法は大きく分類するとこの二択になります。

ピアノの先生やピアニストの方はほぼリアルタイム入力一択になると思います。

そのために、当サイトでピアニスト向けのオーディオ&MIDIインターフェイスはオーディオレイテンシの問題を抱えないものをチョイスしています。

ステップ入力はリズムパターンを作ったり、細かいデータを修正するときに使用します。

入力≒録音?!

全ハード時代とは違い、今はソフトウェア音源を使用すると、すべてソフトで完結するので、ほぼ録音という感覚で入力していくことができます。

現状ではこのような図式になっているので、ほぼ録音で大丈夫なんですが、是非初級編でおさらいしてもらって、常にMIDI=オルゴールであるというこを忘れないようにすると、今後何かトラブルが起こった際の解決がスムーズにいくはずです。

録音ボタンを押したら入力スタート

ほとんどのDAWソフトで共通しています。

  • 録音待機ボタン
  • 録音開始ボタン

録音(実際は入力)するトラックを録音モードにして録音をスタートさせます。

他に拍子を決めたり、メトロノームを付けるか付けないか?

などの細かい設定はありますが、基本的にオーディオに書き出してピアノソロでやる場合はあまり関係ないように思います。

もちろん、音源制作では通常の作曲同様、拍子やテンポなど細かく設定してトラック制作していかなければいけません。

MIDIのメリットを最大限活用する

テンポの早い曲はゆっくり弾いて後から速度を変えることが可能です。

また、キーを変えることも簡単ですし、調律だって変えられます。

この辺りも前回までの記事で登場したオルゴールを常に頭に置いて考えていきましょう。

リアルタイム入力3つの注意点

初めてMIDIシステムに触れて、初めてリアルタイム入力の録音ボタンをスタートさせると、十中八九この失敗にぶち当たります。。。

1、クオンタイズ

クオンタイズとは、機械割のことで、ちょっとずれたりしている部分を機械的に音符を割っていってくれます。

そのため、昔なら機械的な演奏になりがちでしたが、今ではかなり細かくクオンタイズをかけられるので、まるで人間が演奏しているかのようなリズム感や、音符割が可能になってきます。

しかし、人間にしかできな絶妙な歌いまわしや、音符上は正解でも実際の演奏では微妙に揺れてるなどってありますよね?

そんなときに、「オートクオンタイズ」という機能がオンになっていると、勝手に機械割されてしまいます。

リアルタイム入力の際は、必ずこの「オートクオンタイズ」がオフになっていることを確認してから入力しましょう。

「オートクオンタイズ」機能は例えばすでに符割がガッチガチに決まっているようなブラス・ストリングセクションや、ドラムやパーカッションのループなど、ある程度機械割に頼ったほうが楽な場合に適切に調整してonで入力します。

同じことの繰り返しや、パターンのトラックを作成する場合などに使われます。

2、メトロノーム

これもあるあるかもしれません。

よーーーーしやるぞ~~と録音待機モードにして、楽譜を確認して、「いざ!!!」と録音ボタンを押すと爆音でメトロノームが鳴る。。。

テンション下がります。

これもケースバイケースでメトロノームがあった方がもちろん良い場合もあるでしょうし、クオンタイズをかけたリアルタイム入力の場合などは、どうしてもメトロノームありき、併用しながらの入力になるかと思います。

ただ、普通に演奏する場合や、ピアノソロで入力する場合などは邪魔になるケースがかなりあるのではないでしょうか。

メトロノームがオフになっていることを確認しましょう。

3、録音待機モード忘れ

めっちゃくちゃあるあるです。もうその日一日のモチベダウン!くらい凹むのでここは特に注意しましょう。

よくあるのが、この待機ボタンを押していない、もしくは、入力予定のトラックを選択していなかったがために、シーケンサーのバーは動いていくのですが、データが一切打ち込まれていないパターン。

めっちゃいい感じに演奏出来て、ピアノ音源の減衰の余韻に浸り・・・

さーーーー、録音ボタンストップ。。。

と画面を見ると、MIDIデータが全くない。。。。

という苦い経験をしなければいけなくなります。

リアルタイム入力の特に演奏を入力する場合、演奏初めの方に、ちゃんとMIDIデータが記録されているか確認してから演奏に集中するようにしましょう。

もちろん慣れてくるとミスは減ってきますが、どんなに慣れた人でも、ミスは起こりますし、トラブルシューティングに数十分使わなければいけなくなるシーンは登場します。

慣れていないうちは必ずこの3つのポイントを一回一回確認しながら進めていきましょう。

いざオーディオデータへ・・・

入力が終わったら、生徒さんに模範演奏としてMIDIデータを配る場合はそのまま保存して.mid拡張子のままでOK。

ただ、音声ファイルとしてお届けしたり、ネットなどで自分の演奏を配信する場合はオーディオの書き出しを行わなければいけません。

現状では拡張子は.midとなっているはずです。

これをmp3 やwavとして書き出すわけです。

そしてマスタリングへ・・・

音声を書き出したら完成!!!!

とはいかないんです。。。

もちろんこのままでもYoutubeにアップしたりは可能です。

しかしよりハイクオリティなものをお届けするためには、ここからオーディオファイルのマスタリング作業に移ります。

マスタリング作業が完成して初めて作品として、またお手本演奏としてお届けできるわけです。

ここまでで、MIDIシステムを使ったオーディオファイルの作成まできました。

マスタリング作業ができるようになると「個人音楽レーベル」が完成したも同然です。

難しいことは全部コンピューターがやってくれる時代です。

難しそうだから・・・と思わずに、やってみるとめっちゃ簡単なので、是非挑戦してみましょう。

この記事を書いた人

こうたろう

元ピアニストでフォトグラファー&サウンドデザイナー
ミュージシャンだった父の音楽スタジオと、モデルだった母の仕事場であるフォトスタジオの現像ルームが子供時代の遊び場という恵まれた環境で育つ。
音楽大学を卒業後ピアニストとして活動を開始。
自身のピアノトリオで活動後北欧スウェーデンにてヨーテポリを拠点に活動するシンガーアーティストLindha Kallerdahlとセッションを重ね声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後単身ドイツ・ケルンへ渡独。
ドイツから帰国後ピアノソロ作品アルバムと共に同時リリース。
金田式電流伝送DC録音の第一人者である五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入りし、活動を開始。
独立後、音楽プロデューサーとして音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックを中心としたアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
現在は元ピアニストの経験を生かしたミュージシャンのライブフォトを得意としながら、肖像写真、動物写真、自然写真を中心にミュージックビデオの制作などオーディオ技術も得意とするフォトグラファーとして活動中。

Writer's profile

服部洸太郎
服部洸太郎
音大を卒業後ピアニストとして活動。
自身のピアノトリオで活動後北欧スウェーデンにてシンガーアーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツへ渡りケルンにてAchim Tangと共に作品制作。
帰国後、金田式電流伝送DC録音の名手:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入りし、録音エンジニアとしての活動開始。
独立後、音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックなどのアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
本格的に写真、映像技術を学ぶ。
現在はKotaro Studioにて民族音楽に関する文化を研究。
「誰かのためにただここに在る」をコンセプトに誰かがいつでも訪れ安心感が得られるサイトを模索中。