神々の贈り物【素敵なマテの物語】

マテ茶の飲み方や効能についてはある程度情報が広まりつつある昨今ですが、そんなマテの発祥についてはまだ日本での情報はあまり見かけなかったのでご紹介したいと思います。

神々の贈り物【マテ】

マテを最初に活用し始めたのは、グアラニー族の人たちでした。

→グアラニー族についてはこちらを参照

グアラニー族は、他の地域との物々交換をしたり、神への捧げものとして、また、通貨としても使用していました。

(Caá はワラニ語では葉、植物、森というような意味がある。)

グアラニー族の人々にとって、マテの木は神々からの贈り物とされていました。

リオ・デ・ラ・プラタ副王領の範囲にマテの消費とその美徳を広める力となったのは、そこへ来たスペインからの征服者達でした。

→ リオ・デ・ラ・プラタ副王領

文化

スペインの征服者たちイエズス会は先住民地区などを中心にマテの栽培を導入しました。

マテを飲むことは、アルゼンチンでは独立前から国の大切な習慣の一つになっています。

マテは、国民的なアイデンディティと、アルゼンチン経済を構成する一部となっており、1816年に国の独立の為に激しく議論していた人達の間でさえも、マテが飲まれていたことを明確になっています。

マテは全ての社会層を団結し、平等にしました。

裕福なもの、貧困層、支配者、奴隷、現地人、スペイン人、男性、女性、老いも若きも。

違う立場間でさえも、マテを共有していたと言われています。

社会の階級を区別する方法は「マテに何を足して飲むか」ということで分けていたそうです。

例えば、当時の貴族は、牛乳、クリーム、シナモンやクローブを香りとして加えることにより、より高貴なマテとして嗜んでいました。

アルゼンチンで最初のマテソムリエである「バレリア・トラパガ」がこんな言葉を残しています。

「マテの前では我々は皆同じだ」

バレリア・トラパガ

豆知識

「マテを入れる」というときには、servir(提供する) という単語ではなく、cebar (入れる)を使います。

cebar は、栄養を分けるというニュアンスもあり、cebarという行動は、愛、親しみ、献身の気持ちを込めて行うという意味が込められています。

マテを入れるという行動そのものに心を込めてそれを皆と共有しようという気持ちが込められています。

また、グアラニー族がマテを発見し、それが彼らの生活の一部になったとき、それは彼らにとって煎じ薬のような大切なものでした。

この素晴らしい薬草を自分たちだけではなく、多くの民族、より広い世界でそれを共有しようと決めました。

今、私たちがマテを飲むことができているのは、その想いがあったからこそ。

どれほどまでにグアラニー族、そして、南米でマテが愛されているかがよくわかるエピソードが詰まっていました。

マテ茶が飲みたくなりませんか?!

マテ茶を飲むなら是非本場のマテ器で飲んでみてください。

【おすすめマテ茶】&【南米仕込みの美味しい淹れ方】 (サイト内記事)

素敵なマテの物語

グアラニー族には言い伝えがあります。

マテはどうやって発見されたのか??

最後に素敵なマテの物語で締めくくりたいと思います。

月の女神ヤシー(Yacy)は、いつも夜空を散歩しながら、森や、湖、川、そして河口に興味をもち、観察していました。

毎日、それらの美しい景色を見ては、世界を初めて知った少女のように美しさに酔いしれていました。

そして、世界を旅してきたものたちからの、動物の生活、花の美しさ、コオロギの歌、鳥のさえずり、川のせせらぎ・・

などについてのを聴くことに。

月の女神ヤシー はますます好奇心が強くなり、地上を訪れることを強く願いました。

そして、ある日、月の女神ヤシー は、雲の女神Arai(アライ)とともに 太陽のKuaray (クアライ)に1日だけ地上に降りて、地上の美しさに触れたい。

と頼みに行きました。

太陽神はなかなか許しを下さなかったのですが、強い願いに最後は許可を出し、無事地上に行くことが許されました。

太陽神は一つだけ注意点を伝えました。

地上の自然界(ジャングル)では、あなたたちは他の普通の人間のように、とても弱い。

たとえそのように見えなくても。(だから気をつけなさい)

こうして、ヤシーはアライとともに地上に降り立ちました。

いつも高い場所から見ていた素晴らしい場所を訪れ、あらゆる場所に感嘆しました。

クモが網を張り、川の冷たい水を感じ、手で赤い地球に触れたのを彼らはそれをよく観察し、大いに楽しみました。

しかし、二人の女神は、その新しい世界に夢中になってしまっていたので、途中から一匹のトラが近づいていることに気がつかなかった。

その虎は、空腹だったので、その二人の女神を食べるために襲いかかろうとしました。

しかし、その時、ちょうどそこを通りかかった若い猟師が、矢を放ち、そのトラに見事命中。

女神たちの命は救われたのです。

その若い男は、獲物を探し続けていましたが、トラを仕留めたことに満足し、自分の部族に戻る前に木の麓で一休みすることにしました。

その時、夢白い服をきた女神たちが夢で現れ、その猟師に優しく話しかけました。

ヤシーはその若い男に、

「あなたが部族の村に帰ったとき、その入り口に、今までに見たこともない木を見つけるでしょう。 これは、助けてくれたお礼の印です。 」

と伝えました。

続けて「その葉の取り扱い方を伝え、それは、交流の象徴として、すべての部族の人々を団結させる煎じ薬です」と伝えました。

その青年が眠りから覚め、部族の村に帰ると、本当に夢で言われた通り、村の入り口には今までに見たことのない木が立っていました。

夢の教えに従い、青年は空っぽになったカボチャを探し、その見たことのない木の葉を砕いて中に入れ、水でカボチャの溝を満たしました。

そのあと、小さな杖をさしてそれを飲んでみました。

その煎じ薬は、すぐさま青年の行動を興味深く観察していた部族の皆で共有されます。

カボチャの入れ物は、人々の手から手へと渡り、皆がその煎じ薬を飲んでいったそうです。

神様からの贈り物「 すべての部族の人々を団結させる煎じ薬 」マテ茶。

素敵なおはなしでした。

この記事を書いた人

大長 志野

2011年より南米アルゼンチン・ブエノスアイレスで生活。
現地のタンゴシーンで数々の作品に携わり、作品をリリース。
ブエノスアイレスではタンゴ楽団Barrio Shinoを組織。
2018年には同バンドにてアルゼンチンタンゴの巨匠:ロベルト・アルバレスをゲストに迎えた「Festejando」をリリース。

癒しの周波数と言われる432hzで調整されたピアノ音源でタンゴピアノソロ作品を配信中。