アルトサックスのドはミ♭なわけない話

度々スタジオで話題になるこの話。

Twitterなどでも見かけます。

以前も固定度と移動度の話は記事にしたことがありますが、サーバーの引っ越しやらなんかで記事が消えちゃったりしてしまったの再度投稿。

この問題、実は結構根深い問題であり、日本の音楽教育の問題でもあります。

inCの楽譜

まずなんでこんなややこしい教育をしているのか?

はい。

主に吹奏楽業界です。

もうすでに今更新しい教え方ができないシステムになっているのはわかりますが、このドはミの♭やねん理論ってなんかメリットありますか?

一個だけメリットがあります。

後述しますね!

プロの世界ではデメリットしかない

例えばジャズの世界に進んだとしましょう。

メロ譜とコード譜、または、コード譜だけが配られてさっとセッションが始まったりするのもできるのもジャズの醍醐味でしょう。

こんな時にプロの世界にはいっていない音大生なんかだと、トランペットやアルトサックスの人が移調しなきゃ吹けないと言い出すことがあります。

これは移動度で教え込まれたからに他ならないわけであります。

icon image

『いやいや、ピアニストになにがわかるんや』と言われそうなので一応経歴としてお伝えしておくと、筆者は音大もピアノかチューバか専攻を選ぶほどどっぷりチューバを吹き尽くした経歴があります。
もちろん、座奏ではC管、マーチングではB♭管、趣味でF管を吹いていました。
筆者は基本的に合奏でも俯瞰ができないパート譜を見ることはありませんでした、フルスコアで譜読みしますが、どんな管になったところでなんの問題も発生しません。

吹奏楽部で楽器を買うならプラスチックで決まりな話【チューバ編】

B♭管だろうが、F管だろうが、音名CはCです。

DはDです。

FはFであり、ド(C)なわけないじゃないですか。

F管に変えたからと言ってCがFになる論理はどこからくるの?

この問題、一応アルゼンチンタンゴ担当の大長志野さんとも議論したことがありますが、同意見でした。

青いタンゴ礁

吹奏楽ビジネスの闇

先ほどお伝えした一つだけあるメリット。

はい。

唯一のメリット=銭になるということ。

パート譜を売るためですね。

もちろん中学生に理解してもらいやすくする目的も多少あったでしょうが、全員が筆者のようにフルスコアみながら演奏できるようになると、パート譜が売れなくなってしまいます。

わざわざ無駄に移調したパート譜を売るためのかなり長期的なビジネスモデルであると推測できますね。

吹奏楽ビジネスは本当に様々な闇を持っていて、深い・・・と常々感じます。

【間違いだらけの音楽活動】なぜ、ジャズミュージシャンは貧乏なのか?

プロを目指すなら固定度も覚えよう

音大生なら許されますが、プロの世界で楽譜配られて『あっ、すいみせん、これインCで書かれているので僕トランペットでベー管なんで移調しないといけません。。。

なんてぶっ飛んだ人もごく稀にいますが、『じゃあ移調タイム』しよかとなるはずがありません。

icon image

仮に移動度でも2度上げるだけやろ・・・

と、思われて終わりです。

そもそもジャズ屋さんの頭の中っていうのはコード名というよりもローマ数字で書かれていることが多いです。

それはボーカルが入るとキーが変わったり、雰囲気によって演奏するキーが変わったりするのが当たり前だからです。

その曲のキーがCなら、FはⅣ、GならⅤとかですね。

こうすることで、別にF#のキーになったところで何も困ることはありません。

本来、このような音楽教育が若年層から行われるべきであり、このような教育がベースにあれば、仮に楽器と本当に相性が良くて、プロを目指したいと考える子供たちがあとになって苦労することがなくなります。

本当に多いですよ、特にアルトサックスの方。

ジャズの花形楽器とも言えるサックス奏者がCジャムブルースやるのにE♭でアドリブしてたらそれはもうクレイジーでクールなソロになってしまいますよね。

ピアノを学ぼう

なので、やっぱり吹奏楽始める方や、これから楽器を始める方やはりピアノはやっておいたほうがいいですし、部活動で移動度で演奏しなければいけないのであれば、移動度と固定度を縦横無尽に行き来できるようにトレーニングしておいた方がいいですね。

ピアノは電子ピアノでOKです。

特にこだわりがなければプリビアを買ってください。

【最新版プロが厳選】プロピアニストが教える電子ピアノの選び方 “おすすめ3選”

今の時代はオンラインレッスンも充実していて、場所を選ばずに学ぶことができます。

介護&保育の童謡

というわけで今Kotaro Studioで制作中の介護、保育で使える日本の童謡シリーズ。

音源と楽譜の準備もしているわけですが、その楽譜、ローマ数字が振ってあります!

これは、これまでありそうでなかった楽譜になります。

ローマ数字を振ることで高齢者の体調に合わせて、少し低めで歌うこともできますし、子供たちの成長に合わせて少しキーを変えることもできるようになります。

リリースまで少し時間がかかるかもしれませんが、保育士や音楽療法士を目指す方のための理論レクチャーの回も作ろうと思っていますので、Kotaro Studio のブックマーク忘れずにお願いしますね。

Kotaro
Kotaro
服部 洸太郎
音大を卒業後ピアニストとして活動。
自身のピアノトリオで活動後北欧スウェーデンにてシンガーアーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツへ渡りケルンにてAchim Tangと共に作品制作。
帰国後、金田式電流伝送DC録音の名手:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入りし、録音エンジニアとしての活動開始。
独立後、音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現在はKotaro Studioに統合)」を立ち上げ、タンゴやクラシックなどのアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、介護で使えるプログラムをM5Stackを使って自作。
株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにてアルゼンチンタンゴをはじめとした民族音楽に関する文化の研究、ピアノ音響、さらに432hz周波数を使った癒しのサウンドを研究中。
2022年9月より豊かな暮らしをテーマとしたウェブサイト『レンタルdeクラセル』も発信中〜