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※この記事は2020年10月28日に更新されました。
さて、投資、投機に関しての書籍は読んでも儲かりません。
それははっきりしています。
マーケットの動きや、未来の株価はこの世界の誰にもわからないからです。
分かる人はいません。
そして本当にわかっているとすればその人はマーケットに参加できませんし、あなたがその情報を得た時点であなたもマーケットに参加できません。
しかし、投資の哲学や、考え方、テクニカル分析の読み方なども知っているのと知らないのとでは投資人生において雲泥の差がでてきます。
共産主義国に亡命する予定のない方は生きている限り切っても切れない投資。
投資に関する本はユダヤに伝わるタルムードと同じで、あなたがどう使うかによって、宝物にも、意味不明な紙の山にもなり得ます。
本日は筆者にとっては宝物となった投資に関する7冊の本をシェアしたいと思います。
紹介する書籍はすべてオススメですが、独断と偏見の5段階評価にてオススメ度を設定しています。
【ユダヤ人の成功哲学】ユダヤに関するオススメ書籍9選 (サイト内記事)
【まずは本を読むこと】ユダヤ人はどれほど本を大切にしているのか? (サイト内記事)
オススメ度 ★★☆☆☆ : 日本テクニカル分析大全
これ一冊でだいたいのことがわかります。
投機をする場合などは車でいうところのヘッドライトみたいなもの。
ある程度のライト、方位磁石がないと右も左もわからずにマーケットの中でただただもみくちゃにされて退場になってしまいます。
もちろん大切な事はいくら分析したって明日の株価は誰にもわからないし、明日の株価がわかるようになる方法が書かれているわけではないということ。
真っ暗な夜道でヘッドライト付けたってこの先の道の形状は全くわからないのと同じことです。
それでもないよりはあった方が遥かに安全です。
一寸先は闇のマーケットで一筋の光を照らしてくれる可能性を秘めています。
テクニカル分析は投資家にとってはあまり使わない技術かもしれませんが、それでも長期投資の際できるだけ安く買いたいものです。
投機をする方はもちろん、長く投資を続けるつもりの方は一家に一冊バイブルとして持っておきましょう。
【植物で例える】投機と投資の違いとは・・・?! (サイト内記事)
オススメ度 ★★★☆☆ : 行動意思決定論―バイアスの罠
マーケットに入ると初心者の場合は特に「我」を失います。
失ったことにも気付かずに失い続けて気が付いたら大変な目にあっていた・・・なんてこともあるかもしれません。
人間は様々なバイアスとともに生きています。
脳とはシステムであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
システム通りに動いてくれます。
そのシステムを理解し、しっかりとコントロールすることで、バイアスによって被る損失を最小限に抑えることができるようになります。
私たちは循環器、神経などの異なるマシンで作られているマシンだ。
レイダリオ : PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則
私たちの考え方、夢、感情、その他私たちに固有な性格のすべてがそれによって作られていく。
コンピューターは人間よりもはるかに「決意」が固い。
レイダリオ : PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則
なにしろ、24時間、週に7日間働くことができる。
はるかに大量の情報を処理することができる。
人間の比にならないほど、早く、信頼度高く、客観的に行うことができる。
重要なのは、集団思考やバイアスがかからない点だ。
コンピューターは提案したことが不人気であっても気にしないし、パニックに陥ることもない。
9.11以降の悲惨な日々、国中が感情に揺れ動かされていたとき、あるいは2008年の9月19日から10月10日にダウ平均が3600ポイント下落したとき、私はコンピュータを抱きしめたい気持ちになった。
何が起きてもコンピューターはクールなままだった。
人間が外的要因を受け続けている以上コンピューターのようにバイアスをゼロにすることはできません。
しかし、例えば無意味な損切りだったり、投資家の場合は有事の際の無用な狼狽売りだったり、しなくてもいい損失を防ぐことに繋がります。
オススメ度 ★★☆☆☆ : 21世紀の貨幣論
お金ってなんですか?
これにすぐに答えられる人は日本にどれくらいいるでしょうか。
と言いますのも、日本ではマネーに関する教育を義務教育で受けることができません。
受けることができないだけではなく、非常にネガティブな存在として脳に刷り込まれて育っていきます。
「お金持ち=悪人」「貧乏=心が綺麗」の図式を幼児用ディズニーコンテンツでしっかりと刷り込まれ家でも学校でも「お金のことを考えることはいけないこと、卑しい事」と刷り込まれ続けます。
おそらくお金持ちの家庭ではそのような刷り込みは少なくとも家庭では行われないでしょう。
お金について何も教育を受けていない私たち日本人が投資を始める場合、まずお金とはなにか?を知る必要があります。
お金とはなにか?
この本を読めば全体像をしっかり理解することができます。
オススメ度 ★★★★★★★: 投資で一番大切な20の教え
★×7個ですみません。。。
これは投資家必読書です。
投資の神様とも言われるあのウォーレンバフェットが自身の会社バークシャーハサウェイの株主総会で配ったと言われる本。
著者のハワード・マークス氏のメールレターはウォーレンバフェット氏も購読しており、「ハワード・マークスのメモをメールで見ると、最初に開いて読むものです。私はいつも何かを学びます。」とコメントしているほどです。
オマハの賢人とも言われるウォーレンバフェットが賢人としてリスペクトする・・・それほどハワードマークス氏はまさに投資の賢人と言えます。
何度も何度も読み返し、読み返すたびに新しい学びを抽出してみてください。
オススメ度 ★★★★☆ : 証券分析
今から100年近く前に書かれた本ですが、現代でも変わらない投資の哲学が凝縮されています。
この証券分析を読むとウォーレンバフェットの言っている事、投資スタイルなど一貫性があり、強い師弟関係を感じることができます。
また、現代ではすでに存在しない会社なども例として挙げられており、米国株の長い歴史を感じることができます。
かなりヘビーな情報量でヘビーな価格ですが、本気で投資をやりたい方や、古典をしっかり学びたい方にはオススメです。
反面短期投資や投機家には不向きな本と言えます。
本気で個人投資家として成長したい方の大きな一歩を踏み出せる本と言えます。
オススメ度 ★★★★☆ : 伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術
突然怪しいタイトルになりました。。。
タイトルは怪しいですが、かなり実践的な内容になっています。
もはや伝説ともなっているトレーダー集団タートルたちの思考法が記されています。
最近だと新しいのも出ているのですが、内容が被っているかどうかは定かではありません。
ただし、冒頭でも記した通り、魔術というタイトルで誤解を生みそうですが、魔法のような「○○をやれば、稼げる」というものは投資の世界では存在しません。
本書籍も考え方の一つ、参考資料の一種としてあなた流の宝物に変えてください。
オススメ度 ★★★★★ : ジム・クレイマーの“ローリスク”株式必勝講座
長年アメリカの投資番組、マッドマネーでホストを務めるカリスマ投資家ジム・クレイマーの書籍第二弾。
第一弾も大人気ですが、筆者は第二弾しか読んでいませんのでこちらをオススメします。
残念ながら中古でもプレミア価格となっておりそう簡単に手に入るものではありませんが、もし手ごろなお値段で中古本を見つけたら状態に関わらず必ずゲットしておきたい先人の叡智となっています。
特筆すべきおすすめポイントは、後半は彼のヘッジファンド自体の失敗談の数々。
普通投資家は、成功体験しか教えてくれません。
かっこいいからです。
失敗談をこれでもかと語ってくれる投資家のなんと貴重なことでしょうか。
【敗北の日ペサーとは!?】過去を葬らない・失敗を忘れない (サイト内記事)
人生のおいてももちろん貴重な各種失敗体験ですが、マーケットの世界でも同じことだと思います。
- 失敗の数だけ強くなる。
- 損失の額だけ強くなる。
大切なことは、もう一度同じ失敗を繰り返さないこと。
実体験程強烈な教訓はないかと思いますが、それでもこれだけ長年マーケットの第一線で戦ってきた投資家の失敗談を聞かせてもらえるというのはかなりの価値があるかと思いました。
人間だれしも、わかっていても一時の感情や思い入れに身をゆだねてしまうことがある。
引用:ジム・クレイマーの“ローリスク”株式必勝講座「おわりに」
じっくり長者を目指す上で、それがいかに有害かはすでにお話した通りだ。
私が恥をしのんでおはなししたことが、皆さんの財産の保全につながれば、これ以上嬉しいことはない。
いろんな投資家の本を読んできましたが、成功体験の自慢話しかしない人のまあ多い事。
そんな中でジムクレイマーは後進の投資家のために何ができるか?何を残してやれるのか?を真剣に考えてくれていると感じました。
見つけた方は是非熟読し、あなたの書庫に大切に入れておいてください。
まとめ
繰り返しますが、読んだだけで投機の成績が上がったり、投資で利益が上がったりすることはありません。
ここから何を得るか?どう生かすかがポイントになってきます。
みなさんの書庫を先人・賢人たちの叡智で満たされていくことを願っています。