早すぎない終活 あなたは生きますか?死にますか? 第三話「医療従事者の情報アップデートが必要です」

※この記事は2020年1月20日に更新されました。

前回までの記事

早すぎない終活 あなたは生きますか?死にますか? 第一話

早すぎない終活 あなたは生きますか?死にますか? 第二話

今回は、前回までのまとめなどを交えながら、今の現状を筆者が感じたままに、そして、どうしていけば少しでも高齢者が安心して暮らしていける世界になるのか?なども考察していきたいと思います。

医療関係者の認知症への理解があまりにもなさすぎる・・・【現状】

わかります。

医療は命の現場であり、介護はしません。

介護は生活支援であり、命は救えません。

棲み分けが大切だということは理解しているつもり。

でも、もう少しだけ理解し、創造性をもって認知症を持った患者へ接してくれてもいいのではないでしょうか?

100歳以上の高齢者が、7万人以上。

2025年には5人に1人の高齢者が認知症になると言われている昨今。

アルツハイマー型認知症の理解や、対応マニュアルなど、もう少し広まってもいいのではないでしょうか?

認知症有病者数は約462万人と推計されとされています。軽度認知障害(MCI)の方の有病率は13%と推定され、約400万人の軽度認知症の方がいると推計されています1)

健康長寿ネット

心筋梗塞などと同じ病気の一種なんですから、医療関係者がもう少し情報を持っていてもいいと思います。

例えばこんなことがありました。

↓↓↓

質問攻め

短期間で二度救急搬送された重度のアルツハイマー型認知症の祖母。

救急隊員が来た際に、「要介護4で、重度のアルツハイマー型認知症で精神科併設のデイサービスで治療を受けています。」

迅速にお薬手帳と保険証を準備して救急車に同行していましたが。。。

救急隊員は祖母の耳元でゆっくりと大きめの声で(これはやってくれる)

「痛み出したのは何時間くらい前ですか~?」
「前回入院されたのはいつごろですか~?」
「何かアレルギーはありますか~?」

いや、分かるわけないやろ。。。?

「重度のアルツハイマー型認知症」やっーーーちゅーとんねん。

と思いながら筆者が代わりに対応していました。

取り囲み・・・

一回目の入院時、様子を見に行くと、看護師の方から「ちょうどよかったです!今ちょうどお怒りで大変でした。ご家族の顔見ると落ち着くと思いますので」

「なるほどー」と集中治療室に案内されると、なにやら看護師の人だかりが・・・

そして祖母が半ばパニック状態で叫んでいました。

看護師が確か7人くらいで祖母を取り囲みなにやら説得しています。

重度のアルツハイマー型認知症やっーーーちゅーとんねん。

祖母の頭の中はおそらく

・目覚めたらどこかわからない場所に見たこともない服を着せられていろんなチューブに繋がれてる。
→集中治療室なので、相当物々しい雰囲気。

・マスクと手袋で正体不明の人たちが薬を飲ませようとしてきたり、針を刺してくる。
→家族もいないし、知ってる人が一人もいない。

・それを抗議したら、マスクと手袋の人相もわからない、正体不明な人が大勢寄ってきて自分を取り囲んでくる。

・せん妄で幻覚も見える。

普通に怖くないですか?

恐怖で怯えてる重度のアルツハイマー型認知症なんだから、せめて取り囲んだりせずに、話すときはマスク少しずらすくらいはしてくれたらいいのでは?

と感じました。

まず大勢で取り囲んでますが見てるだけの人がほとんど。

見てどうするの?!暇か!と心の中で突っ込みました。

集中治療室におる看護師ですから、「他にやることあるやろ!」って思いませんか?

医師や看護師は免許更新制ではありません。

試験に合格したらそこで情報のアップデートストップしてもいいのでしょうか?

なかなか時間が取れず大変だと思いますが、知ることでスムーズに運ぶ事もあると思います。

衛生用品で武装して無言で眺めてる暇があれば、情報をアップデートしてはいかがでしょうか?

病院・病棟で介護してくれる必要はないと思います。

でも、少し創造性(想像性)を持って対応してくれたら?とは思いました。

先進国での高齢者医療や介護の考え方とは?【考察】

寝たきり老人は基本的に作られない方針の国が多いそうです。

例えばスウェーデンなどでは胃ろう処置というもの自体が虐待に当たると考えられています。

→参考記事「スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか」

寝たきり老人は明らかに人為的に作られます。

記事の中にもこのような一文があります。

スウェーデンでも’80年代までは無理な延命治療が行われていましたが、徐々に死に方に対する国民の意識が変わってきたのです。
長期間の延命治療は本人、家族、社会にとってムダな負担を強いるだけだと気付いたのです。
日本のような先進国で、いまだに無理な延命が行われているとは正直、驚きました。

スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか

日本の場合、今や衰退国とも言われていますが、先進的とか、衰退的とか、そういう問題ではなく、前回の記事で登場した眠剤垂れ流しドクターのように、昭和から抜けられない人があまりにも多いのではないか?と感じます。

引用の記事のように、80年代で止まっている、価値観なども進めるつもりもない人があまりにも多い。

未だにFAXを使うのが医療・介護業界。
→第二話で出てきた往診のドクターも、救急手配をしたあと、「すぐ戻ってファックス送っておきます」と言っていました。

今時の子はファックスも送れないし、コピーも取れない!

などと思っている人も実際にいると思います。

そういう方には是非しっかりと現実を見てほしいと思います。

「ちなみに循環器内科で看取りとかないんじゃないですか?そんなん聞いたことないですけどね~」と言っていた昭和っ気ムンムンドクター(彼は院長先生)の病院、支払いは現金のみの一本勝負。

持ち合わせのない場合は、今お手持ちの現金を保証金として預けていただき、後日払いに来てください。

という紙にサインをさせられました。

まさか、中~大規模の病院行くのにカード使えないとは思ってないもんですから、

・お薬手帳
・保険証
・障害手帳
・クレジットカード
・スマホ

しか持ってなくて本当に大変でした。

完全に昭和で止まっています。

それだけ昭和という世界が人情味に溢れ、魅力的だったのは分かりますが。。。

まずは、こういうタイプの病院やドクターが一歩でもいいから前に進むこと。

が非常に大切なのではないか?と個人的には思います。

認知症についての理解が広まらない【考察】

それに加えて、個人情報どーたらこーたらで、認知症の症状や、対応方法など、のデータが共有できない。。。のも大きな社会問題となっていくのではないでしょうか。

ショートステイなどでは、介護記録を時間単位で記録してくれています。
→手書きの事業所なども普通に存在しています。

それは、家族に様子を伝えるために記録されているのですが、各介護施設がそういう各ケースをホームページ等で公開したりすることで、認知症の理解が少しでも広まるのではないでしょうか?

〇歳:男性:現役時代の職業「○○」などでいいと思います。

でもそれが、個人情報なんちゃらの影響で厳重に保管されているそうです。

もしかすると寝たきりのない先進国では、このような対応マニュアルや情報がしっかりとシェアされていて、医療関係者や看護師なども、認知症への理解が日本より広まっているのかもしれません。

若い世代ができること。

高齢者が安心して暮らせる世界。

そして、最後まで人間らしく生きることができる世界。

そんな世界にするために私たちが何かできないでしょうか?

大規模なシステムや医療技術を身に着ける必要はありません。

少し考えてみたいと思います。

1、認知症に対しての情報収集

インターネットのモラルも安定し、GoogleのSEOプログラムでもこういった情報の上位表示はある程度の権威性が重視されるようになりました。

上位表示ほど専門性が高く、専門家の監修が入っています。

もちろん勉強する必要まではないかと思いますが、少しでも情報を収集していると、家族がなんらかの兆候を出し始めたりした場合や、路上で道がわからなくなって困っている方などの助けになるのではないでしょうか?

2、延命の定義を考える

若い世代は特に、延命について迫られたりする機会はほとんどありません。

死生観について考える機会といえば、せいぜい免許証の臓器提供欄程度ではないでしょうか?

医療関係者が定義する延命とはなんなのか?

点滴での栄養補給からすでに延命と考える方もいらっしゃいますし、胃ろうからが延命と考える方、なんらかの機械無しでは生きられない状態であれば延命と定義する方。

様々です。

3、ネットの使い方や安全な使い方について伝えられる範囲で伝えていく

例えば、高齢者のためにある、宅配弁当や、宅配買い物サービス。

筆者も時短のために宅配買い物サービス使ったりすることがありますが、高齢者の場合は使い方がわからず、買い物カートを一生懸命押しながらスーパーに買い物にいっています。

以前、見たところ80代後半か90代前半の女性が道に座り込んでいたので、「大丈夫ですか?」と声掛けをさせてもらった際に、「ありがとう、大丈夫よ。こうやって何回も休憩しながらいかないと買い物いけなくてね。。。一回で持って帰れる量も重いから少なくなるし、買い物が結構辛いのよ」とおっしゃっていました。

GUIもかなり分かりやすくなっている昨今ですが、それでもまだまだ高齢者にとってはタブレットで注文したりはかなり高いハードルが待ち受けています。

らくらくホンなども一時期流行りました。

OSやアプリも含めた楽々タブレットなどがあればいいかもしれません。

出来る限りで簡単に注文できるように設定して渡してあげるなど、身近な人からでいいので、伝えていけるといいかもしれません。

加えて昭和至上主義の中年~前期高齢者の方々にも、

「こんなこともわからんのか」

とか

「遅れてるな~」

とか

罵ったりせず、プライドを傷つけないようなアプローチでテクノロジーやITをレクチャーしてあげるといいかもしれません。

最後に・・・

小学生の頃夢中になって読んだ手塚治虫先生のブラックジャックを最近よく思い出します。

ヒール役のイメージのある、ドクターキリコ。

彼が安楽死を推奨するきっかけとなったのは、戦場で、助けても助けてもキリがなく、手足がもぎれて苦しんでいる兵士に安楽死を施してやったらみんな「ありがとう」と言って死んでいき、命について考えた。。。というエピソードがありました。

安楽死に関しても、日本ではまだ議論すらされていないのが現状だとは思いますが、先進国では国民が無料で安楽死を受けられたり、制度なども整っていたり、安楽死専門の民間医療施設があったりします。

例えば・・・(参考リンク↓↓↓)

→スイスで安楽死の権利を得た日本人が思うこと

→受刑者に安楽死を認めるか? 「死ぬ権利」議論主導するスイスに難題

安楽死を推奨するドクターキリコのことをブラックジャックと対極にあるという演出はしていましたが、手塚治虫は決してキリコを悪役としては描いていなかったような気がします。

実際作中でも対極する二人の価値観、どちらが正解という答えも出していませんでした。

ただ、ブラックジャックの恩師である、本間先生がこんな言葉を残しています。

人間が生き物の生き死にを自由にしようなんておこがましいと思わんかね…

ブラック・ジャック
第29話「ときには真珠のように」 本間丈太郎

みなさんの参考になれば幸いです。

早すぎない終活 あなたは生きますか?死にますか? 第一話

早すぎない終活 あなたは生きますか?死にますか? 第二話