【確証バイアス】毎日逃れられない強力なバイアス

私達は、自分の考えと合致するような情報に出会うと、通常はそれを批判することなく喜んでそれを受け入れる。

行動意思決定論

本日はほぼすべての人がほぼ毎日かかっているであろう強力な確証バイアス (Confirmation bias) についてみていきたいと思います。

心理実験もありますので、是非投機手法にも活かしてみてください。

投機などでは毎日注意

投資をする際はもちろんですが、投機をする際にも人は持っている銘柄やポジションにとって都合のいい情報ばかり集め、都合の悪い情報に対しては目をつぶってしまうというバイアスがかかります。

【植物で例える】投機と投資の違いとは・・・?! (サイト内記事)

自分の決定を支持してくれるデータを探しはしないだろうか。
現にたいていの人はそうしている。
しかしながら、最も有益な洞察は、自分の判断が誤りであるという反証となる様な情報を探すことによって得られるのである。

行動意思決定論

思い当たる節がないでしょうか?

保有銘柄やポジションのことを調べている際には是非一度立ち止まって確証バイアスについて思い出してみてください。

そして意識的に自分にとって不利になることを肯定してくれている情報を抜き取ってみるようにしてみましょう。

ポイント

例えば筆者の場合はロングポジションを持っている時にはショートポジションを持っているつもりで、ショートの時はロングを持っているつもりで情報を探していきます。

インフルエンサー御用達のテクニック

インフルエンサーにはかなり大きく分けると主に二種類の形態があるかと思います。

  • ガチのカリスマ
  • 職業的にインフルエンサーを目指す人

後者の場合は現代だと営業職に近い職業と言えます。

後者のほとんどすべてのインフルエンサーは例えば「影響力の武器」など営業職に必要な書籍を必ず読んでマスターしています。

この人たちがダークサイドに落ちたり、確証バイアスを傷つけるようなミスを犯したりした時に炎上したりするわけです。

確証バイアスという釣り針

餌をつついただけの魚はあんまり暴れませんが、釣り針にがっつり引っかかった魚ほど、ほどけた時に激しく暴れまわり、まさしく燃え上がるというわけですね。

読者・視聴者が求める情報を提示する

インフルエンサーになるには、確証バイアスを有効に使うことは必須と言えます。

読者や視聴者が求める情報が何か?を熟知しているので、それらに合致する情報をまとめて発信してくれます。

合致してしまえばあとは自動的に喜んで受け入れてくれますので、受け入れてさえくれればその情報に納得してくれます。

例えば・・・

  • ブログで稼ぐ
  • プログラミングをすれば稼げる
  • Youtubeが儲かる
  • FXは儲かる

など、人々が会社に雇用されずに生きていけるためにはどうすればいいか?の答えを提示してくれています。

人々も自由に生きるため、会社に縛られずに生きていくためには「このような方法がおそらく正解だ」と推測しているからこそ、これらの情報は通常批判することなく喜んで受け入れてくれます。

受け入れてくれると、その情報を発信しているインフルエンサーは「正しい情報を発信している人」という認識に替わっていくわけです。

ポイント

これらの例に関連する発信をするインフルエンサーは基本的に反証となるような情報は提示しません。

中には「プログラマーに転職するリスク」や、「ブログ発信が向いていない人」などの反証を提示する発信者もいますが、やはり人々がそういった情報を求めていないためそういった発信をする方はガチのカリスマでない限り、インフルエンサーにはなっていきません。

11分30秒あたりでひろゆきさんが、「学びなおしをして仕事が増えるってだいたい嘘ですからね~」といっていますが、こういう意見は確証バイアスから抜けられない人が見ると物凄い抵抗を起こすものです。

そして、こういう大衆の確証バイアスを潰しにかかる意見を言ってもなお大人気のひろゆきさんは前者のガチのカリスマ型インフルエンサーと言えます。

本当の問題とは・・・

memo

問題は、本当にブログで稼げるのか、プログラマーに転職すれば仕事が増えるのか?(年収が上がるのか?)の真実ではなく、「人々が求める情報だけを提供し続け、確証バイアスのフックにかけ、人々から考える余地を奪ってしまうこと」にあると思います。

「おーーーなるほどな!」
「そうだよな!」

と喜んで受け入れている情報や発信に関しては、一度立ち止まって確証バイアスを抜いた状態で考察し、調べていくことで確証バイアスから解放される癖をつけていきましょう。

ニュース番組などでも同様

2020年のアメリカ大統領選挙では、日本のメディアのトランプ批判、バイデン押しが顕著でした。

もちろん大衆誘導の目的もあるかもしれませんが、特に中立を宣言していないニュースメディアなどは、基本的に「人々が求めている情報を提示」し、信頼を勝ち取っていき、確証バイアス漬けにしてしまい、「信頼できるメディア」の名を勝ち取るわけです。

ポイント

大衆が最も求めている情報とは何でしょうか?

「誰かの不幸」です。

芸能人や有名人の不倫のスキャンダルなんかはすごい飛びつきようですし、コメンテーター(もちろん台本通り)が大衆の意見を代弁してくれ意見が合致・・・すると「この人(このテレビ)は信頼できる」、というバイアスを産み出すことに繋がります。

注意

大衆誘導は悪いことではありません。

それが本来のテレビの役割ですので批判されるべきことではないと思っています。

あなたの確証バイアス度を測る実験 [Wason 1960]

1960年に行われた確証バイアスに関する実験をシェアしたいと思います。

下記の3つの数字は一つのルールに従って並んでいます。

2 - 4 - 6

この数字はどういうルールに従って並んでいるのか突き止めてみてください。

この問題は判定者がいて、あなたが3つの連続数字を書けば、それが所定のルールに従っているかどうか教えてくれます。

隠されたルールを見つけるのに十分な証拠を集めるためにあなたはどのような数字を判定者に投げかけますか?

という心理実験。。。

がありました。

あなたは最初にどのような数字を判定者に投げかけますか?

自分が最初に推測したルールに合致する数字を並べる

さて、最初に脳裏に浮かんだのは、「2ずつ増えていく・・・」ではないでしょうか?

ここですでに確証バイアスが発動している可能性があります。

もし、「2ずつ増えていく・・・」を肯定するための連続数字を判定者に投げかけた場合、それは完全に確証バイアスによって取らされている行動と言えます。

例えば[6 – 8 – 10]や[12 – 14 – 16]など偶数で固定した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ポイント

実際の実験で設定されているルールは簡単で、「前の数字よりも後の数字の方が大きい」というものでした。

ルールを探るための最短距離は?

本来であれば、「2ずつ増えていく・・・」と推測したのであれば、暫定的にそれが正しいとして、反証するためのデータ集めをした方がより早く正解にたどり着く可能性が高いと言えます。

例えば「2ずつ増えていく・・・」という暫定的確証データがあったとすれば、「2ずつ減っていく・・・」というのが反証のためのデータ集めと言えます。

[10 – 8 – 6]

というデータを投げかければ判定者からは「間違い」。

プログラミング的に言うと「false」が返ってくるわけです。

この時点で、「2ずつ減っていく・・・」という条件を排除しつつ「2ずつ増えていく・・・」という推測の確証確率が上がると言う二重のデータを取得できるわけです。

Wason 1960実験では、29人中最初の回答で正解を突き止めることができたのは6名だったと言われています。

ポイント

確証バイアスによって、自分が推測したルールを肯定するデータを集め続けている限り、正解にはたどり着けない仕組みになっています。

本書の筆者らは、教員として受け持っている授業でWason 1960の実験を何百回も繰り返してきた。
正解が分かったと言って最初に手を挙げる学生の答えはたいてい「2つずつ増える」である。
われわれはそれを間違いとして退ける。
するとすぐに別の答えが出てくるが、それもやはり間違っている。
興味深いことに、この段になっても、自分の立てた仮説の反証になる様な連続数字を提示してくる学生はほとんどいない。

行動意思決定論

まとめ

確証バイアスを理解する

私たちは基本的に日々この確証バイアスに囚われている可能性が高いです。

日常的に自分の意見や決定を肯定するための情報を無意識に探しており、否定反論する情報を無意識に消して盲点となっている可能性があります。

反証情報を探すことが答えを得るための最短ルート

投資でも投機でもそれらを否定する答えを探すことで、うまくいかなくても事実を客観的に見ることができ、うまくいけば当初の肯定意見をより強力なものに強化することに繋がります。

日々バイアスにかかっていないか振り返る

これを習慣にすることによって、確証バイアスから解放される確率は上がります。

何らかの情報や意見を喜んで受け入れている自分がいた場合は確証バイアスにかかっていないか疑い、反証を積極的に探すように心がけましょう。

memo

「ほら、この人もこんなこと言ってるじゃん!」とか、「この情報わかりやすくていいわ~」なんて思ってシェアしたくなったらバイアスに注意。

一方でインフルエンサーとしてシェアされる情報を発信するためには、人々が求めている情報をわかりやすくまとめて、共感を得るための仕組み、さらに確証バイアスのフックにかけるために大衆が今何を求めているか?を日々分析して発信する必要があると言えます。

確証バイアスから解放されて自由な人生を楽しみましょう!