※この記事は2020年7月1日に更新されました。
音楽家も一人一人がプログラミングをしっかり勉強しなければいけない時代に突入しました。
新型コロナウイルスの影響で、一気にクラウド化やリモート化が進み、ライブハウスでの活動や、対面でのレッスンなどに関してその形態が見直されつつあります。
今回は音楽家は実はプログラミングとめっちゃ相性がいいんじゃないか?
という説に基づいて考察していきたいと思います。
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音楽家のプログラミング言語:音符

この音符というプログラミング言語はずっと音楽をやっていたら意外に気が付かないものですが、かなりの量のルールを覚えないと読むことができません。
解読のルールがわからないと、何を伝えているのかさえわからないほど。。。
音大生レベルになってくると、どんなに複雑な音符だったり、オーケストラのスコアだったりでも、頭の中で音楽が鳴ってきます。
楽器=コンパイラ

例えば、ピアノという楽器はまさに精密機械、非常に高度に設計されたマシンですが、この楽譜というのをコンパイルするコンパイラが楽器です。
楽譜には、細かく指示が書かれています。
- この音の高さを
- この速度で
- この長さを
- この強さで
- ※この指とこの指の順番で
実はあれだけ膨大な数の音符一つ一つに最低でもこれだけの決まりが必ず存在しています。
本格的にシステム化した言語がMIDIシステム

コンピューターを使わない演奏家はすべて自分で楽器に指示出しをしなければいけませんでした。
そんな中、1981年に公開されたMIDIというプログラミング言語は完全に音楽に特化したプログラミング言語でした。
これは先ほどの
- この音の高さを
- この速度で
- この長さを
- この強さで
をすべて書き込み、シーケンサーと呼ばれるコンパイラに読み込んで、この音の要素を絶対にミスすることなく積み上げていきます。
まさにオルゴールをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。

ブツブツの部分がMIDIコード(コーディング)。
歯車の部分がシーケンサ。
音が鳴る部分が音源。
このように視覚的に見ると、ミスで音が増えたり、があり得ないことだと分かりますよね。
ブツブツが一個取れて音が減ることはあるかもしれません。。。
現代のほとんどすべての音楽家はなんらかの形でこのMIDIコーディングができます。
楽譜の制作だったり、音源の制作だったり。。。
つまり、音楽家はコンピュータープログラミングと元々相性がいい!
ということになります。
【入門:初級編】MIDIシステム導入4つの手順
本日はMIDIシステムの導入について、簡単にわかりやすく手順を紹介したいと思います。
しかし・・・困ったことに

人間が楽器に指示だし(演奏)をすると、だいたいミスをするわけです。
ピアノではミスタッチと呼ばれたりします。
ミスタッチをしない【コンピューターのような演奏】と呼ばれるピアニストもいるにはいますが。
ところが、MIDIシステムを使うと100%ミスタッチは起こりません。
エラーがある音を修正すれば必ず正確にコンパイルしてくれます。
じゃあ人間よりも絶対にMIDIの方がいいじゃないか??
・・・・・
ところが、困ったことに作曲家というプログラマーは感情表現の指示を出してきます。
- 情熱的に
- 野性的に
- 静寂感を出して
- 愛情をもって
- ファンタジックに
- ノスタルジックに
他にも楽譜というコードには非常に曖昧な表現があります。
- 歩くような速さで
- だんだん遅く
- 次第に早く
- 突然小さく
こんなものはどうやったって、プログラムできません。
歩くような速さでノスタルジックに静寂感を出して・・・
??客観的にみて、意味不明ですよね。
コンピュータープログラムの世界では決して存在しない感覚です。
こんな指示は人間相手にしか書けません。
もちろん人間相手への指示が前提だからです。
MIDIで書くとすれば・・・例えばですが
BPM=80
Tone Velocity =60
などのように書かなければいけません。
ノスタルジックをプログラムで表現するというのはもう不可能かもしれませんね。
「感情の指示があるかないか」ここが、音楽とコンピュータープログラミングとの決定的な違いだと思います。
演奏技術は練習すれば誰でも上達しますし、楽譜はルールさえ覚えれば読めるようになります。
しかし、感情表現はどうしたって、本人の生きてきた時間や、内容や、どれだけ感情をインプットしてきたか?
に左右されます。
ここばっかりは指導者も教えることはできません。
ここがプロの演奏家とアマチュアの演奏家に分かれる分かれ目だったりするわけです。
そう考えれば、絵画などの他の芸術と違って音楽というのはかなり緻密に計算されたプログラム系芸術であることがわかります。
音楽家がプログラミングと相性がいいことが分かれば、チャレンジする音楽家が増えてくるかもしれませんね。
みなさんの参考になれば幸いです。
MIDIをスタートする方はこちらの記事を参考にしてみてください。