【敗北の日ペサーとは!?】過去を葬らない・失敗を忘れない

※この記事は2020年10月28日に更新されました。

失敗しないということは、限界まで頑張っていないということだ。

レイダリオ : PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則

多くの先人や賢人たちが失敗は人を成長させてくれる宝であると言っています。

失敗をしないと学べません。

日本では、「くよくよしないで、次に行こう!」とか、「もう過去は振り返らないで忘れちゃえ!」とか、言われたりすることがあるかもしれません。

もちろん、過去を無駄に引きずって前に進めないというのはそれはそれで愚かなことではあります。

しかし、子どもの頃よりもバンドエードの使用頻度が少なくなるのはなぜか?

これまでどんな場所で、どんな状況でバンドエードを使う目にあったのか、忘れないように深く脳裏に焼き付けて学んでいたためです。

バンドエードにお世話になるケースをたくさん知っているからです。

そんな宝物であるユダヤ人は失敗を決して葬らず、忘れないそうです。

過去の失敗、屈辱、敗北を祝う

他の民族なら、勝利の日だけを選んで記念し、失敗をおかした日については忘れようと努める。
なぜなら、敗北の記憶が心を暗くすると思っているからだ。

ユダヤ商法

ユダヤ人にとって、失敗は人間を鍛えてくれる学校であると認識されています。

タルムードにも次のように記載されています。

人は失敗することなくして、成長することができない。
失敗は成功の種を宿している。
失敗することを恐れてはならない。
しかし、二回、同じ失敗をすることを、恐れるべきである。

タルムード

二回同じ失敗を繰り返すことほど愚かなことはないかもしれません。

そのためにも、過去の失敗や過ちは決して忘れないように、むしろ記念日として祝う気持ちで深く脳に刻み込まなければいけません。

額に入った契約書

ユダヤ人の商人の中には、過去にビジネスで失敗したときの契約書などを教訓として壁に飾っている者もいるほどです。

アメリカのカリスマ投資家ジム・クレイマーも、過去自身の運営するヘッジファンドで犯した最大級の損失記録をしっかりと記していつまでも大切に財布に忍ばせているそうです。

自らへの戒めとして、失敗を決して忘れないことが二回目の失敗を決して生まないことへ繋がります。

敗北の日「ペサー」

一年を通して、ユダヤ教で重要な祭りの一つに「ペサー(過ぎ越しの祭り)」というものがあります。

これは2000年以上前、エジプトに奴隷としてとらえられていたユダヤ民族が解放された日を祝う祭りです。

このように、敗北の歴史をしっかりと祝う習慣が今も残っています。

Passover (過ぎ越しの祭り)

ヘブライ語:פֶּסַח‎

エジプトの地で奴隷になっていたイスラエルの民が、モーゼの先導でパレスチナの地に脱出した故事を記念しています。

ユダヤ歴でニサンの14日~ニサンの21、22日の期間に祝われます。

ユダヤ暦グレゴリオ暦ニサン14日の日没後開始ニサン15日過越祭ニサン21日の日没前終了
57792019年4月19日4月20日4月26日
57802020年4月8日4月9日4月15日
57812021年3月27日3月28日4月3日
57822022年4月15日4月16日4月22日
57832023年4月5日4月6日4月12日
57842024年4月22日4月23日4月29日
57852025年4月12日4月13日4月19日
57862026年4月1日4月2日4月8日
57872027年4月21日4月22日4月28日
57882028年4月10日4月11日4月17日
57892029年3月30日3月31日4月6日
57902030年4月17日4月18日4月24日

投資家・投機家の方はヨムキプール同様、マーケットにも影響を及ぼす可能性があるため、一つのアノマリーとして意識しておく必要はあります。

ロシュ・ハシャナの前に売り、ヨム・キプールの前に買え (サイト内記事)

ペサーの食事文化

引用:Wikipedia

マッツァー (種なしパン)

エゴや罪を取り除かなければいけないことの象徴として、種(エゴや罪)を抜いたものを食べます。

宴会では三枚のマッツァーが目立つ場所に置かれ、聖書の三階級である、[祭司, レビ部族, イスラエルの民]、さらに神話的な三時代、[エデンの園時代, 歴史的時代, メシアの時代]を象徴しています。

起源

エジプト王の追跡を受けたユダヤ人たちはパンに酵母を混ぜて膨らむのを待つだけの時間の余裕がなかったため、酵母を入れないパンをそのまま食べたと記録されています。

ゼローア (焼いた羊肉)・マロール(西洋わさび)

ゼロアは子羊が使われ、マロールは「エジプトで奴隷だった時代の苦難」を表しています。

ハロセット (練り物)

[果物, くるみ, りんご, ぶどう酒]などを混ぜ合わせた練り物です。

先祖が奴隷だった時に創った煉瓦であるモルタルを表しているとされています。

ベーツァー (ゆで卵)

神殿崩壊の嘆きを表す。

起源

かつての過ぎ越しの祭りの際、エルサレムの神殿んで行われていたコルバン・ハギガー(祝祭日の供養)を参加者に思い出させるものとされています。

カルパス (季節を象徴する緑の野菜)

大切な事

非常に大切な点は、決して誰かを恨んだり、憎しみを持ち続けるということではない点です。

ここで、ひとつ断っておきたいのは、われわれユダヤ人は過去の敗北や失敗をいつまでも忘れないでいるが、それはけっして人を「憎む」とか「呪う」というものではないことである。
たとえば、ナチによって600万人のユダヤ人が殺されたけれども、反ドイツまたはドイツ人を呪うような書き物は一つも見当たらない。
イスラエル人はアラブ人と戦いはするが、憎んではいない。
キリスト教徒からも迫害されているが、キリスト教徒を憎むようなこともない。
というのは、ユダヤ人は激しい憎しみを抱けない人間だからである。
だから「過去から学ぶ」ということは「憎む」「呪う」ということとは違うのである。

ユダヤ商法

失敗は宝物

科学、化学、芸術、どんな分野であれ失敗は宝物です。

失敗するから完成します。

はじめから人間は失敗することもあるというこを知っていれば失敗によってそれほど強い衝撃を蒙ることはない。
いってみれば、成功することだけを考えている人間は、ケシゴムのついていない鉛筆を使って、人生という設計図を描いているようなものである。
ケシゴムがついている鉛筆を使っている者のほうが、りっぱな図が書けるというものだ。
失敗することを、はじめから勘定の中に入れておくのである。
私の親しいラビの友人は、こう言っている。
「それでも鉛筆を使い切るよりも早く、ケシゴムをすりへらしてしまってはならない」

ユダヤ商法

失敗するたびに新しい紙に描きなおすのは辞めましょう。

必ずその失敗を受け入れて、修正しましょう。

  • なかったことにする。
  • 早々に忘れるように努める。
  • 誰かのせいにする。

ことだけは絶対に避けるべきです。

人は転ぶと、まず石のせいにする。
石が無ければ、坂のせいにする。
そして、坂が無ければ、はいている靴のせいにする。
人はなかなか自分のせいにはしない。

トケイヤーのユダヤ格言集

あなたが修正した作業は必ず次の同じ過ちを防ぐことに繋がります。

失敗したら間違いなくあなたのせいです。

そしてそれはあなただけの宝物になります。

そしてこれは誰にも奪われることのない世界で最も安全な宝箱になります。

みなさんの参考になれば幸いです。