演奏会の場合は特に注意してほしいポイントがいくつかあり、この記事を読めば恥をかかずに済みますので是非最後まで読んでいってくださいね。
楽屋訪問
楽屋訪問や挨拶は特別な例を除いて受付を通すようにしてください。
特別な例とは、弟子のコンサートだったり、そのコンサートのスポンサーだったり、師匠筋の方だったりですが、そういった方でも受付で名前をいった方がスムーズではあります。
その場合は事前に受付側が丁寧にご案内する重要人物リストを用意しています。
受付で『〇〇ですが、楽屋見舞いにきました。』と伝えてくださいね。
楽屋見舞いの手土産は大きく分けて3種類
- 花束など
- ご祝儀
- 菓子類やドリンク
これはいろいろな考え方がありますが、基本的には演奏会が成功するための気持ちを贈ることが大切ですので、『演奏家が成功しますように』という原理原則で選んでいくようにしましょう。
ご祝儀の額や熨斗
さて、ご祝儀ですが、相場はかなりアバウトで冠婚葬祭のような社会通念上の相場はありません。
挨拶にいくのにご祝儀が必須ということもありません。
基本的には気持ち程度でOK。
ただし必ずご祝儀を用意する必要がある方がいらっしゃいます。
それがチケットを招待された場合です。
招待を受けたりチケットをもらったりした場合は必ず最低チケット代以上のご祝儀を用意することが暗黙のマナーとなっています。
プロのコンサートでは友達だからと無闇に招待を出したりしません。
相手にそれなりの気遣いをさせてしまうことを想定した上で、それでもチケットの手配する手間をかけさせたくない、そして是非、最高の席で聞いてもらいたい時に『お気遣いさせてしまうかもしれず、申し訳ない・・・ですがどうしてもあなたに聴いていただきたいのでご足労いただけないでしょうか。』という気持ちで招待チケットを出すわけです。
しっかりと感謝の気持ちで応えましょう。
例えばS席一万円のチケットであれば2万円、1万5千円であれば3万円といった具合。
アマチュアや素人の発表会などではチケット代×1円〜1.5円程度、または、気を遣わせない程度の額を入れておけばOKです。
ご祝儀は受付で預かってくれます。
ちなみに熨斗はつけておいたほうが無難です。
ちなみにご祝儀は必ずピン札(新札)を使うようにしてください。
以前とあるピアノの先生から『最近の親御さんの中にはレッスン代をピン札でいれない人も目立つわね〜』という話を聞いたことがあります。
昔はレッスン代もピン札で出していた時代があります。
音楽家はそういうところにすごく気を配るタイプが多数派なので間違っても財布から祝儀袋に入れたりしないように注意しましょう。
菓子類やドリンク
菓子類やドリンクを差し入れるのも定番です。
菓子類を選ぶ際のポイントは次の4つ。
- 素早く空腹を満たせるもの。
- 楽屋や演者の口元を汚さないもの。
- 一口サイズまたは小分けにされているもの。
- 時間持ちするもの。
例えばお煎餅類でもバラバラになりやすいタイプのものは日持ちはしますが、食べる時にボロボロこぼれやすかったりすると嫌われますし、公演中に開けたりできなくなります。
ポイントとしては、一口サイズや個包装で小分けされているものがベスト。
差し入れというのは基本的に、演者だけではなく関係者やスタッフ、様々な人と分けます。
なので、『あの子はケーキが好きだから』とホールケーキを持っていったりすると、これは非常に困ります。
- 分けれない。
- 要冷蔵。
- 食べにくくメイクも崩れやすい。
といった三重苦を与えることになります。
アイスなど、それはもう絶対にやめましょう。
定番ですがマカロンなんかは、持つ時に手が汚れにくく、一口で食べれますし、ある程度時間持ちもするため人気です。
例えばこちらのマカロンなどはチョコもあり、チョコなのに持ち手が汚れず、素早く空腹を満たせてスタッフにも配れるので最高です。
構想から1年かけて完成した渾身の生チョコマカロン
お酒を差し入れる際は4合瓶にしましょう。
重ね重ねになりますが、冷蔵の必要がないもの。
日本酒なら必ず火入してあるものを選びましょう。
さらに、お酒が好きだからと一升瓶を持っていくのはNG。
演奏会やコンサートはとにかくもう帰りに荷物が多いです。
一升瓶はかなり大変。
ただしもちろんケースバイケースで、会場と打ち上げ会場がセットになっているような演奏会ではもちろんOK!
筆者もとあるコンサートで終演後の打ち上げがセットになったイベントで一升瓶が1ダース届いたことがあります。
そういう特殊な場合は大きさにこだわらず樽酒を贈って鏡開きしてもいいですね。
花束
花束はやっぱり嬉しいもの。
ただし基本的には受付で預かってもらうのがマナーです。
たまに終演後に舞台上に突撃するケースもありますが、かなり深い関係の友人だとしてもやめておきましょう。
数百人規模のコンサートともなれば、必ず誰かが不快な想いをするものです。
コンサートでの不快はすべてそのアーティストに矛先が向きます。
演奏中も花束の包み紙がカサカサ音を立てたりすることもあるので、受付で止められることが多く、あまりお行儀がいいとはいえません。
舞台に渡しに行く場合はアマチュア、素人の身内だけのコンサートに限定しましょう。
花選びに迷ったら基本的に胡蝶蘭を送っておけば間違いは起こりません。
こちらの胡蝶蘭専門店はエリア限定ですが当日納品可能なスピード発送が魅力です。
全国配送無料・スピード対応 胡蝶蘭専門店ギフトフラワー
ただしこちらは大型のケースだと思います。
テレフォンショッキングみたいな大型のお花を贈る場合は、主に広告目的も兼ねているかと思います。
3万〜4万円の予算で受付待ちのお客様数百人の目に触れるため、マーケティングコストも非常に優れています。
大型タイプの花束はホール付近の花屋さんに相談してもいいですね。
ホールの事情に精通していますので非常にスムーズに届きます。
上記のような通販タイプの場合だと、当日時間指定をしてホール宛に送ればOKです。
時間指定を忘れずに!
個人規模の花であれば、こちらのカゴタイプもおすすめ。
先述の通り、演奏会の場合は、帰りの撤収と荷造りが最も重労働な時間になります。
カゴタイプであれば荷造りがしやすいのでおすすめの一つ。
こういうタイプです。
こちらのタイプはこちらのお花屋さんで注文できます。

他にはブリザートフラワーなどもおすすめ!
日持ちするというのは圧倒的に喜ばれます。
ブリザードフラワーはベルビーフルールさんがおすすめ!
想いをお花に込めて【ベルビーフルール】
訪問時の3つの注意点

訪問する時には次の3つの点に注意してください。
- 本当に軽い挨拶だけで手短に切り上げる。
- 開演近くは諦める。
- 小さな声で。
楽屋訪問といっても、楽屋の中まで入っていくケースはほとんどありません。
演者さんが基本的には出てきてくれますし、通常中に招き入れることはまずありません。
扉付近で手短に応援している気持ちを伝えるだけにしましょう。
当日はとにかく忙しく、音楽会の場合は舞台袖ギリギリまでいろいろな仕事をしています。
長くても3分までが限度です。
5分を超えての立ち話にならないように注意してください。
また、楽屋付近はスタッフのインカムや、舞台袖のマイクなど、どの音響が入っているかわからないこともあり、未熟なホールだと思わぬトラブルになったりしますので、声はできるだけ小さい声で話しましょう。
共演者がいる場合など、話し声だけでも非常に嫌がる方もいます。
そういうことも踏まえた上で小さめの声を心掛けましょう。
注意したい点として、開演30分を切ったあたりになると、演者の精神集中の時間がマックスまで高まります。
この時、音楽家は『誰にも話しかけないでもらいたい』時間に突入しています。
30分を切ったらもう楽屋訪問は絶対に諦めてください。
絶対にNGな行為
上記3つの注意点に加えて音楽会ならではの絶対NGな行為があります。
それが握手を求めること。
そしてできればハグも半エアーハグくらいの感覚でとにかく身体に触れないように注意すること。
演奏会当日の音楽家の指は人間の極限まで感覚が研ぎ澄まされており、とんでもない精度で調整されています。
強い握手なんかしてしまうと、ピアニストだと演奏がもうできなくなるまでダメージが与えられますし、熱いハグの場合もバイオリニストの場合は肩の位置が変わります。
間違っても熱い思いを伝えるために熱いハグや、手を取りに行って硬い握手をするなんてことがないように、お連れの方にも絶対にNG行為だということをちゃんと伝えてください。
まとめ
- ご祝儀は招待された場合のみ必須。
- 差し入れはすべて受付に。
- 楽屋には入らない、3分程度で切り上げて長居しない。
- お菓子は一口サイズで汚れないもの。
以上に注意して差し入れや楽屋見舞いを行いましょう。
そして終演後が実は一番忙しい時間。
できるだけ配慮した行動が喜ばれます。