スタジオのポッドキャストの方で初心者向けのチェロの録音方法について少し触れました。
無指向性と指向性マイクの使い分けなどを解説していますので、是非ご視聴ください。
【プロが教える】チェロの録音方法とマイク選択 “4種類の音源を聴き比べ”
参考音源から解説
こちらはKotaro Studio制作のものではないのですが、非常に参考になりそうだったのでシェアしながら解説します。
場所は小さいサイズの教会で、この手の構造は見た目以上に反響を制御するのが難しいのが特徴です。
逆に大聖堂のような広すぎる場所だと抜けていってくれるのでセッティングしやすいといった点も押さえておきたいと思います。
上方釣りマイクにはORTFとAB方式の二点
上方からの釣りマイクにはショップスのORTFマイクとAB方式の二点となっています。
ポッドキャストでもお届けしましたが、弦楽器やチェロの録音では世界中のほとんどのエンジニアがまず選択肢として最優先にするのがショップスのマイクです。
弦楽器の録音ではよほどのことがない限りショップスを外すというのはいい選択肢とはいえません。
もちろん筆者の主観です。
残りのAB方式は形状からアースワークスのQTC50かと思ったのですが、特定はできません。
ショップスの要素は間違いなく弦の引っかかり具合。
これがなければなんとも眠たい録音になってしまいます。
芳醇さを足すためにAB方式で上から足しているかと思われますが、やはり弦の引っかかり具合というのは上方向に向かいます。
そのため、ショップスを上に釣るというシステムは非常に理に適った方法であると言えるわけです。
床に据え置きのAB方式
床に据え置いたマイクロフォンの要素はチェロの低域から高域へのグラデーションを録音するための要素であると言えます。
ここの要素がないと非常にあっさりした音に仕上がる傾向があり、この部分のマイクロフォンは重要です。
ただし、fホールの真正面からは少しだけずらす必要があります。
床のマイクにマイクバーを使わない理由
マイクバーを使うとよほど頑丈なものでない限り、音が抜けていってしまうということが起こります。
マイクスタンドというのは非常に重要で、カメラの三脚もですが、やはり高品質は足元から。
マイクスタンドを適当にするということは、その後に捉える要素すべてを適当にあしらってしまっているということです。
このように一個に対して一個のスタンドで固定することで、一個の素子が捉える音の質は確実にアップします。
このマイクは何か特定できていませんが、五島先生曰く『オーテクっぽい音がする』ということですので、オーテクの何かかもしれません。
オーテクだとしたらこのあたりでしょうか。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT4050 コンデンサーマイクその他のアイディア
ORTFをもう少し下にして、弦の引っかかり要素をオンマイク気味に、ORTFをメインとして、上下のAB方式で足していくという方法もいいかもしれません。
ORTFの引っ掛かりに足していくとすると、個人的にはゼンハイザーのMKH8040, MKH8020の組み合わせを足していくとすると究極のサウンドが得られそうな気がします。
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