【スタジオレポ】自作のバイノーラルマイクとバイノーラル最適解

当スタジオの音響顧問:五島昭彦氏にバイノーラルマイクの改造を依頼し、結果、中身の素子をEM158に入れ替えることで自作のバイノーラルマイクという形になりました。

五島昭彦氏の金田式DC録音は当サイト限定で一曲フル視聴可能です!

自作のバイノーラル〜EM158

それがこちら。

ミニXLRケーブル仕様ですので、XLRに変換するためのアダプターを使います。

アダプターは様々なメーカーからリリースされていますが、いろいろ試した結果AKGのものが最高ですので、迷わずこれにしてください。

2個で2万円ほどするので、少し高く感じるかもしれませんが、お値段もしっかりなだけあってしっかりした音で返してくれます。

2千円ほどのものも売っているのですが、安物買いの銭失いにならないようにしてください。

まさに雲泥の差です。

ミニXLRからXLRへの変換は圧倒的にこれがおすすめ〜サウンドハウスでの価格

というわけでセッティングしたのがZOOM F3。

結果と最適解

結論から言うと、バイノーラル音響にはならず・・・

通常のAB方式で且つ少しこもった感じになりました。

想定していた通りにはいかなかったですが、そういうのも含めて自作、実験ですので、この失敗からも様々な学びを得ることができています。

祖父が自室で演歌を聞いているのでうっすら入っていますが・・・

あとは、本をめくったり、キーボードを打ってみたり。

バイノーラルマイクの最適解

プリモの素子を使ったバイノーラルマイクはラディウスさんからも発売されています。

プリモ製素子を使ったラディウス / バイノーラル録音用イヤホン型マイク「RM-ATZ19」

他にDPAからは4066というモデルがありますが、あまり個人的には好きになれず。

バイノーラルマイクはやはり価格的に考えてもローランドのものがシンプルで素晴らしいのではないか・・・と思うわけです。

CS-10EM ASMR バイノーラルマイクロホンイヤホン

ちなみにこのマイクはアマゾンでも購入可能!

時期によってはアマゾンの方が安い時がありますので必ずチェックしてください。

プラグインパワーですので対応レコーダーなどが必須になります。

最も安く手に入れるにはタスカムのDR-05Xがあります。

これは内蔵マイクはお値段なりなのですが、マイクアンプの性能が非常に高く、素晴らしい音で録音可能。

ただし、M4とは違い32bit収録ではないため、ゲインに注意です。

DR-05X ハンディレコーダー をサウンドハウスで見てみる

こちらの記事ではローランドのプラグインパワーバイノーラルマイクを使った作例なども多数掲載していますので是非チェックしてみてください。

【M4 MicTrakレビュー】 M4 32bit 参考音源多数

というわけで今回は改良してよりよくしていくという選択肢にあまりメリットがないため、失敗ということで、バイノーラルの最適解を探りつつCuranz Soundsの音響研究を続けていきます。

プロフィール

こうたろう
こうたろう
音大を卒業後ピアニストとして活動。
日本で活動後北欧スウェーデンへ。
アーティストLindha Kallerdahlと声帯とピアノによる即興哲学を研究。
その後ドイツ・ケルンに渡りAchim Tangと共にアルバム作品制作。
帰国後、金田式DC録音の第一人者:五島昭彦氏のスタジオ「タイムマシンレコード」にアシスタントとして弟子入り。
独立後音楽レーベル「芸術工房Pinocoa(現:Kotaro Studio)」を結成。
タンゴやクラシックなどアコースティック音楽作品を多数プロデュース。
大阪ベンチャー研究会にて『芸術家皆起業論~変化する社会の中、芸術家で在り続けるために』を講演。
その後、秋山庄太郎氏後継の写真スタジオ「村上アーカイブス」でサウンドデザイナー兼音響担当として映像制作チームに参加。
村上宏治氏の元で本格的に写真、映像技術を学ぶ。
祖父母の在宅介護をきっかけにプログラムの世界に興味を持ち、株式会社 ジオセンスの代表取締役社長:小林一英氏よりプログラムを学ぶ。
現在はKotaro Studioにて『あなたのためのアートスタジオ』音と絵をテーマに芸術家として活動中。
2023年より誰かのための癒しの場所『Curanz Sounds』をプロデュース。